朝
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ご了承ください。
次の日、俺は朝の日差しで自然に目を覚ます。
体には毛布が掛けられていた。
俺は服を着て、姿の見えないレイチェルを探し始める。
「いた」
川の方へ行くとレイチェルが水浴びをしていた。
「おはよう、アレックス。一緒にどうかな? 冷たくて気持ちいよ」
レイチェルは川の流れが緩やかなところで仰向けになって、水面に浮いていた。
俺は視線を逸らす。
目のやり場に困ったのはレイチェルが裸だったからだ。
「どうしたの。昨日、あんなに見たでしょ」
「昨日だって、恥ずかしくなかったわけじゃないよ。それにさ、夜にああいう雰囲気で裸を見るのと、明るいところで裸を見るのは違うんだよ」
などと言ったが、俺は欲望に負けてレイチェルの裸体に視線を戻した。
レイチェルの裸体を明るい場所で改めて見た。
彼女の白くて奇麗な身体を見ると目を離せなくなる。
するとレイチェルは体を川の中へ沈めた。
「急にどうしたの?」
「確かに明るい場所で裸になっているのが恥ずかしくなってきたの。それにアレックスの視線が凄く嫌らしいし…………」
レイチェルは俺に疑いの目を向ける。
まぁ、嫌らしい視線を送っていたのは否定できないな。
「なんだか、私だけ裸を見られて損した気分…………」
「君が勝手に川へ入っていたんだろ」
「うぅぅぅ…………あっ、そうだ、アレックスも服を脱いで川に入ろうよ! 世の中の恋人がやるって、噂の洗いっこをしてみたい!」
何だか色々と悪化している。
でも、そんなレイチェルのことが俺はたまらなく好きだった。
「朝食も作らないといけないし、体を洗うだけだからね」
俺も服を脱いだ。
「わぁ! アレックスの、アレックスが、アレックスしている!」
「本当にその言い方好きだね。昨日は言わなかったけど、恥ずかしいからやめてくれるかな!?」
君がそんな恰好をしているせいだよ。
「明るいところで見るとこうなっているんだね。小説に書いてあったのは本当だったんだ。本当にそそり立っている。よくこんな凶器が私の…………」
「あ~~、もう! そういうことは言わないでくれ!」
俺は恥ずかしくなって、慌てて川の中へ入った。
「うわっ!?」
慌てて川に入ったのがまずかった。
足元の石が動いて、俺はバランスを崩す。
「危ない!」
レイチェルが俺の腕を掴んで、支えてくれた。
「ありがとう」
「…………なんだか、やっぱり少し違和感があるね」
「うん?」
「アレックスと手を繋がない時間があるのがだよ。朝だって、川で水浴びをしたいから、ってアレックスを起こしそうになったもん」
「今までずっと手を繋いでいたからね。今考えると一ヶ月近くずっと手を繋ぎっぱなし、って凄いことしていたよね? それしか選択肢が無かったとはいえさ。正直、大変なこともあったし、気まずいこともあったよ。でも、こうやってレイチェルと一緒にいた時間は楽しかった」
「楽しかった?」
レイチェルは少し不機嫌になった。
なんで? と思ったがすぐにその理由を理解し、
「ごめんごめん、これからも楽しくなるね」
と答えた。
するとレイチェルは笑う。
「そうでしょ」と言い、俺に抱きついた。
「おい、レイチェル、そんなにくっついたら……」
俺は理性が飛びそうになった。
「朝食の前に運動する? アレックスも辛いでしょ?」
「いや、君、身体は大丈夫なの?」
レイチェルだって、昨日は初めてだった。
終わった後に、痛かった、って言っていたし…………
「痛かったよ。今だって、なんか入っているような異物感があるし…………でも…………」
レイチェルは顔を赤くする。
そんな表情をされたら、俺は止まれなくなるぞ。
「性欲には勝てないからやりたい!」
「………………」
とても直線的な言葉だった。
「…………あの~~、官能小説で培った知識で、もう少し魅力的な言い方は出来なかったんですか?」
「ア、アレックス、どうして敬語になっちゃったの!?」
「さてと朝食を作るかな」
「あれ、アレックスの、アレックスが、アレックスしていない!?」
「それはね、君がとても頭の悪そうな言い方をしたから、冷静になったんだよ」
「そ、そんな…………一回、一回だけでいいから! 先っぽだけでいいから!」
「それは男側が言うような台詞だよね!? …………今日中にセンドの街に戻る準備をしたいから、あまり時間はかけられないよ」
しょうがないなぁ、という感じで言ったが、俺だって欲望に身を任せたい。
昨日だけでは満足できなかった。
レイチェルは嬉しそうに俺に抱きつく。
それに対して、俺の体の反応は正直だ。
結局、今日一日、俺たちは今の場所から動かなかった。
いや、動くつもりだったけど、お互いに欲望に負けていしまって…………
でもさすがにこれ以上、色欲に溺れるわけにはいかなかった。
早く帰って、フリード様を安心させないといけない。
直接的な単語や擬音を使っていないので大丈夫だとは思いますが、運営様より注意を受けた際はすぐに修正します。
ご了承ください。




