真夜中
※センシティブな表現が含まれます。
予告無しで非公開、及び修正をする可能性があります。
ご了承ください。
レイチェルとの会話は楽しかったが、きちんと確認したいことがあった。
「ところでさ、あの……そろそろ……返事を聞かせてくれないかな?」
このまま有耶無耶になるのは嫌だったので俺は話題を戻す。
「えっ?」
レイチェルは何のことか分かっていないようだった。
「その……告白の返事が聞きたいんだ……」
俺は自分で言っていることに恥ずかしくて耐えられず、視線を逸らした。
直後、レイチェルの溜息が聞こえる。
「だから、アレックスは童貞なんだね」
「急に刺さないでくれるかな!? 俺はありったけの勇気を出してさ……!?」
文句を言う俺は途中で言葉を止める。
というか、話せなくなった。
だって、レイチェルが俺を押し倒して、キスをしたんだ。
「これで分かる?」
レイチェルは恥ずかしそうに言う。
「良い、ってことだよね?」
それでもなお、不安だった俺がそんなことを言うとレイチェルはまた溜息をついた。
「まったくもぉ……どうしても私に恥ずかしいことを言わせたいんだね」
レイチェルは笑い、そして、真剣な表情になる。
「…………はい、よろしくお願いします。私はアレックスと一緒の人生を歩みたいです」
言い終えるとレイチェルは俺の胸に顔を埋めた。
「恥ずかしくて、アレックスの顔を見れないよ…………これで満足かな……?」
俺の胸に顔を埋めたままの状態でレイチェルが言う。
「は、はい、あ、ありがとうございます」
「どうしたの、そんなにかしこまっちゃって?」
「う、うん、そうだね」
「変なの」
レイチェルは笑い、さらにピタリと俺にくっついた。
「ねぇ、今日は告白して、キスして、ハグして、それで終わり?」
レイチェルの声は緊張していた。
「ううん、俺は終わりたくない……」
「うん、私も終わりたくない……」
レイチェルは躊躇わずに言う。
お互いの鼓動がとても速くなっているのを感じた。
「えっと、じゃあ、テントの中に…………」
「テントは狭いよ。……ここじゃ駄目?」
「…………」
こんな外で!? …………とは思わなかった。
レイチェルの羞恥や興奮が混ざった表情を見て、俺の理性はもう限界だった。
今度は俺がレイチェルを押し倒す。
俺がそんなことをすると思っていなかったのだろう。
レイチェルを驚いていた。
でも、次の瞬間には微笑む。
「空が綺麗だよ…………」
仰向けになったレイチェルが言う。
「ごめん、空は見えないや」
だって、俺はレイチェルに覆いかぶさっていたから…………
「そうだね…………ねぇ、今度はアレックスからキスをしてよ」
「お、俺から?」
「うん、憧れていたんだ。好きな人からキスをしてもらう展開」
レイチェルは目を閉じた。
「するの初めてだし、凄い下手だと思うよ」
「上手いか下手かじゃないよ。私はアレックスにしてほしいの」
「……分かったよ」
自分の唇をレイチェルの唇に近づける。
触れた瞬間、レイチェルはビクンと体を震わせた。
一度、唇が触れてしまうと緊張は欲望に押されて消えてしまう。
「っ…………!」
レイチェルの口内へ舌を入れると彼女は俺の背中に両手を回して、ギュッと抱き締める。
それだけで終わらず、今度はレイチェルが俺の舌に自分自身の舌を絡めて来た。
長い長いキスを終えた時、レイチェルの顔は魔道具の弱い明りでも分かるほど真っ赤になっていた。
「アレックス、容赦なさすぎ…………もう頭がクラクラだよ…………」
「ご、ごめん、大丈夫?」
「まだ大丈夫。でもこの先はどうかな?」
レイチェルは照れ隠しの笑いを浮かべながら、俺の服を脱がし始めた。
「アレックスも私の服、お願い…………」
「うん…………」
レイチェルの服を脱がそうとするが、緊張してボタンを外すのに手間取った。
「ご、ごめん、手際が悪くて……」
「気にしないよ。それに一番上のボタンが外れたから、こうやって脱げるよ」
レイチェルの両腕を上に向けた。
「アレックスが私の服の中に手を入れて、脱がさせて…………」
レイチェルは微笑みながら言う。
その姿に俺の興奮は増し、両手をレイチェルの服の中へ入れた。
レイチェルの素肌に触れる。
なんの引っ掛かりも無い滑らかで触り心地の良い素肌だった。
「んっ……!」とレイチェルの吐息が漏れる。
俺はゆっくりとレイチェルの服を上げ、脱がせていく。
彼女の白く奇麗な身体が露になった。
レイチェルは下着姿になると胸の部分を両手で隠す。
「あはは、隠すなんて変かな? これから全部見えるのにね」
レイチェルはちょっとふざけた感じで言ったつもりかもしれないが、羞恥を隠せておらず、その姿はされに俺を興奮させた。
「レイチェル、下も良いかな?」
「うん……」と言いながら、レイチェルは腰を浮かせた。
俺はさっきよりも円滑にレイチェルのズボンを脱がせる。
「なんか、ずっとアレックスに主導権を取られちゃってる。…………今度は私がやるね」
レイチェルは意を決して、胸を隠す為に使っていた両手を動かす。
そして、俺のズボンを脱がせた。
まぁ、こんな状況なので当たり前だが、
「アレックスの、アレックスが、アレックスしてる!」
レイチェルが興奮と好奇心全開で言った。
「君、その言い方、好きなんだね」
「こ、こんなの入るのかな……?」
「えっと、多分?」
したことが無いので正直分からない。
「出来るだけ優しくしてね…………」
「ど、努力する…………」
「でも、やっぱり怖いから、もう一回、キスして」
「分かったよ」
俺はレイチェルにまたキスをした。
気持ちが際限なく高まっていく。
少し乱暴にお互いの下着を脱がせ合って裸になり、そして、俺とレイチェル、お互いの体が重なった。
良く聞こえていたはずの森の音は何も聞こえなくなる。
俺もレイチェルも夢中だった。
俺はレイチェルを、レイチェルは俺を求める。
互いの体が一つになってしまったのではないかと思うほど、抱き合い、密着し、求め続けた。
どれだけの間、互いを求めたか分からない。
疲れ果て、理性が戻った俺は、偶然と奇跡で繋がったこの運命を一生手放さないと誓った。
直接的な単語や擬音を使っていないので大丈夫だとは思いますが、運営様より注意を受けた際はすぐに修正します。
ご了承ください。




