金縛りから解放されたい
「うわー、何、ちょと待って、いきなりキスなんてー、イヤーー」
身体が動かないよー、動かせない、あ〜んた、ん〜またキス〜
「するなー」
「あっ、やり逃げするなー」
13歳の、誕生日を今日迎える、その、6月13日の午前0時が、過ぎて直ぐに、草の寝ている部屋に、顔だけの姿を現した男の子がやって来た。そしてキスをした。2度目は、決心したキスをする。そのまま、消える様に去って行った。
「うわー、何、今の、身体が動かないし、呼吸も止まっている感じがするのに、なんか、身体の足先から頭の上まで硬直したかと思うと、急にフワフワと少し浮き上がって、どうする事も出来なくて」
学校の中通路、兼中庭のベンチに座って、クラスメートの道とお昼の弁当を食べながら話しをしている。
「草、それ、金縛りだよ」
「金縛りー、あの、金縛りー・・・そして、キスだよー、いきなり、名乗りもせず、キス、2回も、ファーストキスに・・・セカンドキスまで」
「セカンドキスって、言うかー」
「金縛りに、キスかー、いいなぁ、イケメンだった」
「ん〜たぶん、イケメンかな」
「草ー、思い出しキスしてるな」
草は、食べている口の中のエビフライに、思いをリンクする様に
「プリプリー、プリプリー」
と弁当を、ベンチに置いて走り回る。
「プリプリー、プリプリー」
と道は草の後を追っ掛けた。
「プリプリかあー」
地上20mの空間で顔の形をした物が、二つして会話している
「シバ様、何故、あの方と、決心のキスをしたんですか」
「・・・それは・・・」
「シバ様の、好き者にも、節度を持たないと、誕生日を迎える女方にキスして、廻るとは、はしたない、しかも、決心のキスするなんて」
「何を言う、あの者は、まさか、この私が、抵抗できないとは・・・無理やり両手が、身体を掴まれて女方の方からキスして来たんだぞー」
「では、この世界に・・・」
「ムサよ、行くぞ、まずは、報告せねば、世話になるな」
「何を、申されます。お供しますぞ」
決心のキスを奪われた思いを知るまい、いずれ、お目にかかるとするか。




