人間万事塞翁が馬っ!
ノリでガンガンいく
「やっば、日が沈むううう!」
ダッシュ!とにかくダッシュ!ミニスカで走りやすいよっしゃ!
(……ゴゴゴ)
「ん?」
下から音がした気が……あっ、これダジャレじゃねぇぞ?思わず下を見る……
「は?」
地面が崩れてく!意味わかんねえ!
「ひゃーー!!!!」
なすすべなく落ちていく俺。まだ死にたくねえなあ。
……。
……ぃ。
……おいっ!
「へ?」
目の前におっさんがおる。
「おう、やっと起きたか。」
「俺、寝てた?」
「おう、ぐっすり気絶してたぜ。」
「……んー?あぁ、地面が崩れて、俺は落ちた先で気絶してたのか。」
「そうらしいな。体とか大丈夫か?骨とか折れてたらまずいだろ?」
体を動かしてみる。無意味にラジオ体操第一超短縮バージョンやってみたりする。
「大丈夫!余裕っすね!」
「おーよかったよかった。で、これからどうすんの?もう夜だし危ないぞ。」
「……え?」
空を見ると、見事に真っ暗。星が綺麗……いや、そんなには見えないか。
「あー……家帰れないや。やっちまった。。。」
「なんで帰れないの?迷子?」
「そんなんじゃねーよ、うち、マンションなんだけど、日が沈むと門が完全に閉まるの!入れねえんだよなあ……最近物騒だからーとかなんとか。」
「うっわ……めんどいねそりゃ……じゃうち来る?」
「は?いいよ野宿するし。」
「ばっかおめー、女子1人で物騒な夜に野宿とか正気か?」
「そもそも得体の知れねーおっさんにホイホイついて行くほうが正気じゃねえだろ!」
「あー……俺は勝見ってんだ。よしこれで得体は知れたな。じゃあ来い。」
「……はぁ!?」
俺が返事する前に勝見とかいうおっさんは歩き出していた。しかもめっちゃ歩くの早い。
「おっさん!ちょ歩くのはえーな!」
「あーん?早く帰りてえんだこっちは。ちゃんと付いてこいよ。」
やばいことしようとしてるおっさんならまぁ、こんなぶっきらぼうに扱ってこないだろうな……なんて考えながら急いでついて行く。
……そういや俺の周りにも人が何人か倒れてたな。俺と同じく地面の崩壊に巻き込まれたんかね、ご愁傷さま。