拳銃試射は野宿と共に
ようやく銃を使うシーンがあります。
*第一次修正作戦完了済みです。
町を探す事を目標にはしたのだが、どの方向に向かえばいいのだろうか。
こんな時はとりあえず適当な方向に歩くしかないか。
木に登って川でも探そうかと思ったが、生憎高いところは苦手だ。
ということで、方向は木の切り株の年輪の中心のよっている方向が北か南なので、北半球で言う東方向へすすむ。
俺はザックと中の所持金をわけ、アイテムボックスにしまうことにした。
アイテムボックスの使用方法は、しまいたいものに触れて、「収納」というだけだった。
重さを感じないので大変便利だ。
「さーて、いきますかっ」
テンションを高くたもちながら、富士の樹海顔負けの大森林を歩く。
地球で森林浴をやったことはないが、ここなら森林浴にピッタリだろう、なんとなくリラックスできる。
一時間程歩くと、前方に獣の影が見えた。
「おっ、M19 を試すチャンスかな」
今夜の食料にいいかもしれない。
腰のホルスターからM19を抜く。
既に弾薬は六発、満タンまでリロードしてある。
岩陰から見てみると、初めての獲物は狼のようだ。
群れていないことに違和感を感じるが、一匹狼という奴だろうか?
ハンマーをあげながら立ち上がり利き足を下げる、ウィーバースタンスの構えをとる。
拳銃の射撃はひさしぶりだが大丈夫。
「これでもくらえっ」
引き金をひくと同時に乾いた発砲音が響く。
狼は無事なようだ。
「っ……!」
衝撃が肩につたわる。
左に少しずれたみたいだ。
狼は音に驚いて硬直している
「もういっちょっ」
二度目の発砲音が響く。
それと同時に狼の頭が抉れたように弾け飛ぶ。
二度目の発砲の為か、あまり衝撃を強く感じない。
「よし、今度こそ仕留めた」
初の狩りは大成功のようだ。
「うっ……」
血の匂いがすごいな。父について狩りをしたことはあるので血には慣れているが、此処まで破壊力が強いマグナム弾を使った事はない。
他の獣がよってくるかもしれないので、解体は後回しにしてアイテムボックスに収納する。
俺は匂いから逃げるため、その場を早急に離れた。
2時間ほど歩くと、足が段々辛くなり、日も落ちてきた。
仕方ないのでここらで野宿する事にする。
リストからアメリカ製のサバイバルナイフを銅貨二枚召還すると、
狼の亡骸をアイテムボックスから出して、地球で愛読していたサバイバル本に書いてあった手順の通りに解体していく。 解体していて気づいたが、狼って食べれるのだろうか?
とりあえず解体してみるが。
解体はなかなかにグロいが、狩りには慣れているので問題はない。
食中毒が怖いので狼の肉は食べず、キャンプを召還する。
俺は空腹を紛らわすかのようにさっさと寝てしまった。
登場兵器の紹介
コールマン商業用ミリタリーテント
龍奈のものは森に紛れやすい迷彩柄のもの。
強度が高く、刃物を刺すのも一苦労である。