ある日森の中クマさんと共に
ようやく本編、まだ軍事兵器は出てきません……
*第一次修正作戦完了済みです。
「んっ、んー……」
視界に色が戻ってきた。
先ほどまでとは違い、しっかりとした感覚がある、体がある証拠だ。
なんかだが体が重いが、体に慣れていないのだろうか?
俗に言う召還酔いとかいうものも無いし、体の重さと違和感を除けば、人生始まって以来の絶好調だ。
「とりあえず周囲の確認だな」
そう思って辺りを見渡すが、前方は森林が広がっているだけだ。
そして後ろを振り向くと……
「グルルルルルルル……」
涎だらっだらたらしてる熊がいた。
「…………マジか」
気づいたら俺は駆けだしていた。
そりゃそうだろう、だって明らかに目がエサを見る目なのだ。本能的に逃げるに決まっている。
前に知床にいったときは目をあわせてゆっくり後退とかなんとかいっていたが、実際無理だそんなの怖すぎる。
幸いここは森だ。撒くことぐらい可能なはずだ。 と、思ってたんだが……。
「熊、はえぇぇぇぇぇぇぇ!!」
熊走るのクソ速い。あれ五十キロはでてるぞ確実に。
原っぱじゃなくて心底よかったとは思うが、このままだとまずい、なんとかしないと。
戦うか? いや勝てる気がしないな。
あの腕で引き裂かれてご臨終だろう。
石でも拾って投げてみるか。目に当たれば儲けもんだってことで。
姿勢を低くし走りながら石を手に取る。
ターンと同時に石を全力投球した。
「これでもくらえぇぇぇぇ!!」
渾身の一球はいままでにない程の速度がでた。
「グオオォォォ!」
おっ、右目にクリーンヒット、我ながら素晴らしいコントロールだ。
護身術の基本は逃げることなのだ、相手に怪我をさせる為の技術なら自信がある。
まぁ半分運なんだが。
熊が混乱している間に急いで逃げよう。
目がつぶれている熊の横を通り過ぎ、さきほどとは逆方向に走り出す。
と、しばらく逃げると奴の姿は見えなり、うめき声も聞こえなくなった。
なんとか逃げ切ったみたいだ。
「はぁ……はぁ……疲れた……」
一息ついた所で周りを見渡すが、木ばかりで人の気配など微塵も感じない。
こりゃサバイバル生活かな?
……正直勘弁願いたい、父親の趣味で狩りに行ったときに遭難したことがあるが、ロクなものではない。
さっさと町でも探しに行こう。
まぁその前に現状確認だ。
とりあえずの安全を確保するため、近くの岩陰に隠れる。
森林にある岩は目に付くので、あまり隠れるのにむいているわけではないが、相手が獣なら頑丈な方がいいだろう。
周囲は森だし、まずは自分の装備を確認しよう。
確認の為に体をひねる。
「んっ? これは」
いつの間にか背中に迷彩柄のザックを背負っていた。
ここまで気づかないとか、どんだけ焦ってたんだ俺。
中をみると手紙と銀貨や銅貨らしきものが入っていた。
どうりで重かった訳だ。
手紙の中身は
『この手紙を読んでいるということは、無事に転移できたみたいですね。
周囲の安全を確認したら、メニューオープンと唱えてみてください。
そうしたら、メニュー画面が表情されるはずです。
そこからステータス画面などを見ることが出来ます。
ステータス画面のスキルなどは、タップすればより詳細な説明を見ることが出来ます。
あなたの特殊魔法もメニュー画面から使うことが出来ます。
すぐに死なないように、ステータスを常人の三倍にしておきました。
異世界生活楽しんでくださいね。』
とのことである。
決して無事な訳ではないが、そこはおいといて、さっそくステータス画面を確認する事にした。
装備確認はあと回しだ。
「メニューオープン」
唱えるとホログラムみたいな画面が映し出された。
ファンタジーにしては近代的である。
メニュー
ステータス画面
特殊魔法
???
アイテムボックス
とある。
「へぇ、アイテムボックスなんてあるんだ」
とても便利そうな機能だ、後で確認するべきだろう。
???の表示が気になるが、とりあえずステータス画面をタップする。
俺のステータスは……
色々とひどい。
次回には軍事兵器だします!
↑
誰も待ってないよ、しかも小さいし。
作中で龍奈は全力疾走していましたが、
もし森で実際に熊にあってしまったら、決して背を向けず、相手の目を睨みながら後退してください。
背を向けた瞬間死にます。
相手も混乱しているので刺激しないようにしましょう。
また、森に入るときは例外を覗いて、鈴をつけましょう。
例外とは、人の味を覚えてしまった熊の出没情報があったときです。
そのような場所には、決して近づかないようにしましょう。
森や山で熊にお弁当を食べられたりしたさいは、早急に山をおりるか、森を離れましょう。
熊は半径五キロ範囲の獲物を匂いを頼りに追うことが出来るので危険です。
と、道産子の熊対策講座でした。