訓練のお話はお寝ぼけさんと共に
相変わらず文字数が安定しない……。
宿に戻り、延長料金銅貨一枚を支払う。
宿に泊まり始める時より大分安いのは、宿に長く泊まってもらうための戦略だろう。
宿に着いた時は既に夕方だったので、すぐに夕食を食べた。
メニューは野菜以外殆ど変わっておらず、やっぱりあまり美味しくなかった。
相変わらずリンは凄く美味しそうに食べていたが……。
周りを見回したが、ルシア達はいなかった。こんな夕方でもクエストを受けていたりするんだろうか。
夕食を食べた後、リンと一緒に部屋まで戻った。
リンの様子がおかしいと思ったのだが、部屋に戻ってからはいつにもまして元気だった。
「最初はどんなクエストを受けましょうか!」
「うーん、とりあえず採集クエストみたいので良いんじゃないか」
「うぅ、それではあまり楽しくありませんよ?」
「いや、仕事だからな? まずは安全なクエストから受けた方が良い」
「安全なクエストを受けるのでしたら、街中で出来るクエストもありましたよ?」
「うっ……確かにそうだな。だけど訓練も兼ねるつもりだから、人気の無い所に行きたい」
「訓練ですか?」
「ああ、リンはまだ一度も戦った事は無いだろ? 今のうちに戦闘に慣れておかないと、いざと言う時困るだろ?」
それに、俺もいろいろと訓練する事や調べたい事もある。
黒服を追った時や、グランとの模擬戦の時に分かったが、俺は常人の三倍の身体能力を持っている事が分かった。
動体視力と反応速度以外にも、この身体能力の生かし方を見つければ、それだけ自身の強化に繋がるだろう。
あとは近接戦闘用の武器を使った訓練もするべきだろう。
素手で武器を相手にすると危険が多いからな。グランのは鞘に入ってたけど、刃が剥き出しだったらかなり勇気がいりそうだ。
軍刀でも召喚して……でも剣ってどう振ればいいんだ?
うーん……基本的な剣術はグランにでも教われば良いか。
それに銃も新しいの……って金が足りなくなりそうだから、またの機会にするか。
などと、訓練の旨をリンに伝える。すると、
「そういう事でしたか。了解しましたっ!」
うん……元気だな。なんか様子がおかしかったのは本当に視線が怖かっただけかもしれない。
わざわざその話を持ち出す必要も無いだろうし、明日に備えて早めに寝るとしよう。
「明日に備えて先に寝るから、リンも早めに寝ろよ」
「分かりました!」
ふぅー、今日も疲れた。
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「ふぁ~、おはよう」
小窓から差し込む光が明るい。
この部屋って東側だったのか、地味にラッキーだ。
リンは……まだ寝てるか。
俺より寝るのが遅かったからな……何をしてたのかは分からないが。
「おーい、リン。起きろー!」
「んっ……はぁい……」
身体を揺するとすぐに身体を起こしたが、まだ完全には覚醒していないようだ。
うまく呂律が回っていない。
「さぁ、きょおもがんばっていきまひょー」
調子もおかしい。
「ああはいはい、とりあえず飯食べに行くぞー」
「はぁい」
はぁ……食べ物でも噛めば、目も覚めるだろう。




