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異界大戦 ~異世界転移は戦車と共に~  作者: 初鰹
冒険者達の集い~王都アルセイユ~
23/29

朝食はルシアと共に

珍しい朝方の投稿です。

食事を終えて部屋に戻ると、リンは倒れるように眠ってしまった。

流石に長旅で疲れたのだろう。


「銃を手入れしておかないと……」


銃は定期的に手入れをしておかないといけない。

重要な時に故障したらシャレにならないからな。


体感十五分程手入れすると、俺もかなり眠くなってきた。

間違えて暴発させると危ないので、さっさと寝るとしようか。








「──様──ください」

ん……

「リューナ様! 起きてください、朝ですよ!」


「ん……リン? 起こしてくれたのか、ありがとな」


「い、いえっ!」


お礼を言うと、照れながら笑顔を見せる。

癒されるなー、子供らしい素直な表情「ハヤクオキテクダサイ」無機質!? 怖っ!?

やはり、読心術の達人か何かかもしれない。 


「よし、今日は……グランに相談に行く」


「了解です!」


やばい、なんにも考えてなかったな。

とりあえずグランの所に行くべきだろう。

相談に乗ってくれるって言ってたしな。


──ぐうぅぅ

「ひぅ!」


………


「取り敢えず、朝食の後にするか」

「り、了解です……」









エントランスにおりると、夜程ではないにしても、沢山の人が食事をとっていた。

なぜか恐怖の目で此方を見る奴がちらほらいるが……俺、何かしただろうか?

席に座ると、程なくしてタヌミミの定員さんが食事を運んできた。


「お待たせしました! 朝食でございます」


もうちょっと朝食の中身を詳しく説明してもらいたいが……。

自分で確認すると、牛乳と黒パン、そしてハチミツらしき物だ。

お味のほうは……まぁま「美味しいですね!」

「ああ、そうだな」


うん、美味しい、多分おいしかった。


朝食を食べていると、昨日の三人組が前の席に座った。


「ふぁ~あ……」

「おい、起きろ漢女(おとめ)

「誰が漢女(おとめ)だ!? 俺は乙女だ!」


見事に全然調子が変わっていない。

と思ったら、銀髪銀目の大人しそうな奴……確かルシアだったか?

が申しわけなさそうにこっちを見ながら、恐る恐るといった様子で話しかけてきた。


「先日は本当にすみませんでした……」


物凄く反省している様子だ。別にそこまでうるさくはなかったのだが……。


「いえ、こちらこそすみません。先日は無礼な態度をとってしまって」


取り敢えず敬語で会話する。

怒鳴り散らされるとでも思っていたのか、少し驚いた様子だ。


「い、いえ! 完全に此方が悪いので……」


いや……そういう雰囲気だったし、仕方ないかな~とも思っているんだが。


「仕方ないですよ、それに……ルシアさん? は悪くないと思いますが」


「あ、ありがとうございます! あの二人本っ当頭おかしいですよね!」


なんかいきなり元気になった気がするなこの人。

ついでに発言も辛辣さを増している。


「あはは……」


それから暫く、愚痴に付き合わされるのであった。



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