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異界大戦 ~異世界転移は戦車と共に~  作者: 初鰹
冒険者達の集い~王都アルセイユ~
20/29

王都到着は門番と共に

「わぁ……」


リンが感嘆したような声をあげる。


「へぇ……立派な門だな」


凱旋門みたいだ……まぁ見たことないけど。



村を出て一週間程、ようやく王都にたどり着いた。


そこそこ広い街道だったのに、途中ですれ違ったのはたった一人。それも黒いマントを羽織った怪しい人だけだ。


「やっとつきましたね!」


「ああ、思ったより時間がかかったな」


この地図、方角以外がかなり曖昧だな。あまり信用しないほうがよさそうだ。

王都ならば良い地図もあるかもしれないし、探してみるか。


とりあえず門番らしき人に声をかける。

ちなみに、リンは帽子で髪を隠している。青い目の人は沢山いたし、差別される理由にはならないだろう。



「すみません。ここを通ってもよろしいでしょうか?」



「おお、良いぜ」


あれ、案外すんなりだな。


「通行料とか、身分証はいらないんですか?」


疑問におもって問いかける。

情報はあればあるほど得だ……メモ帳とか無いのか。覚えられるか不安だ。


「身分証? んなもんどっかの貴族様か、それが必要な職業の人しか持ってないだろ。通行料は金のある所じゃとらねぇよ」


身分証が必要ない……か。そういえば村でも何も言われてないな。頭に血が上って気づかなかった。


「そうなんですか? ありがとうございます」


丁寧にお礼を言っておく。いい情報を貰った。


「おいおい、お前どこからきたんだ? なんか不安だな……困った事があったら俺の所に来い。助けになれるかはわからねぇが、知ってる事があったら教えてやる」


おお、かなりいい人だな。見かけは山賊みたいだけど。


「ありがとうございます。頼りにさせていただきます」



「おう! 彼女連れは珍しいからな、サービスだ!」


「はぅ!? か、彼女だなんて、そんな……」


リンがモジモジしているが、その誤解は解いておくべきだろう。


「違います。俺は断じてにロリコ「はい?」い、いや、彼女は旅の仲間です……はい」


怖いよ……リン、小さい事にコンプレックスでもあるのか?

それと、やはりリンには、般若を具現化する能力があるらしい。


「ククッ……ああ、ちなみに俺はグランだ、よろしくな! それとあんまり堅くなんなくていいぜ」



「ああ、分かった。俺は龍……いや、リューナだ。よろしく」


「わ、私はリンです! よろしくお願いします」


「リューナとリンだな、分かった……ところでお前ら、旅って言っていたが、泊まる宛あるのか?」


「ああ、特には無いな」


「だったら俺の知り合いを紹介してやる、地図なら書くぞ」


うわぁ……凄い良い人だな。


「頼む。ありがとな」


「ま、いいってことよ!」


良い友人を得て、俺は【ボニアード王国王都・アルセイユ】へと足を踏み入れた。

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