表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異界大戦 ~異世界転移は戦車と共に~  作者: 初鰹
青眼の少女~ミファーナ大平原~
15/29

進撃は虐殺と共に

少し刺激が強いかも……

敵が慌てているうちに貨幣をアイテムボックスに入れ、ガーデンロイドに乗りこむ。


【カーデンロイド豆戦車】とは、イギリスで開発された一人~二人乗りの豆戦車である。

戦車砲(カノン)を持たない戦車で、主要装備は重機関銃(ヘビィマシンガン)である。

つまり砲撃ではなく、高威力な連続射撃で攻撃をする戦車なのだ。

装甲はそこまで厚くはないが、機動力は開発当初としては高く、四十キロの走行速度となる。




乗ってみると操縦方法は前方と左右の黒いレバーを動かす旧式のものだ。

前方のレバーがギア、左右がキャタピラにつながっているらしいが、当然動かした事など無い。

ギアのチェンジには相当な技術が必要なようで、素人の操縦でどのように動くのかは不明だ。



「とりあえず、前進するしかないか」


左右のレバーをひくとキャタピラが動き始める。

思ったよりだいぶ乗り心地は悪いが、そんな事を気にしていられない。

この戦車の最高時速は四十キロ、そう時間をかけずに脱出できるだろう。

だが、それは敵がいない場合の話だ。


「なんだあの怪物は! こっちに来るぞ!グホァッ……」


とりあえず前進すると、グチャグチャと音をならしながら人をひいていく。

見ているだけで強い吐き気に襲われるので、出来るだけ前以外見ないようにする。

しかしそれでも見るに耐えない物がある──ペチャ


「ん?」


手に何かが……

そう思い自分の右手を見ると、赤黒く染まった内臓らしき物が、

「──おえぇぇぇっ」



うぅ、思わず吐いてしまった、後で片付けなければ。


「チッ……魔法だ! 魔法を放て!」


魔法か、そういやどれくらいの威力なんだろう……

この戦車の装甲は決して厚くは無い、こればかりは威力が弱い事を期待するしかない。

魔法発動に備えて姿勢を低くする。


「火よ眼前の敵を焼き払え、フォイアー」



男が何かをを叫んだ──刹那、視界上部ががオレンジ色に染まった。



「っ……外傷は?」

前方装甲が大きく燃え上がったようだが、これといった外傷は無い、無事だ。



「魔法が効かないだと!?」



発動の早さに少しびびったが、こいつらの使う魔法の威力は高くないようだ。

さて、こちらも反撃といこうかな。 

レバーから手を離し、機関銃に手をかける。



重機関銃(ヘビィマシンガン)、ファイヤー!」


──ドドドドドドドドッ!

連続した轟音と共に肉片が飛び散る、うへぇ、また吐きそうになってきた。


敵の大将らしき奴が指令をとばしている。



「これより強い魔法を使える者はおらんのか!?」



「い、今ので最高威力です! ひっ! うわぁぁぁぁぁ!」



「水よ回転され眼前の敵を貫け、フルス!」



今度は破裂音がしたが、殆どダメージは無い。


前進しながら重機関銃(ヘビィマシンガン)を連射する。



前進


「ギャァァァ!」グチャ……


前進


「グ、ウワァァァ!」クシャ……


射撃


「ゴハッ……」ズドンッ……


射撃


「も、もうや……ウワァァァァァァァ!」ブチッ……



後は一方的だった、一本道では逃げ出す事もできず、殆どが死亡した。





「ふぅ……」




後ろを振り返ると死体が連なっている。

すると、

「っ!!……」

急激な倦怠感が身体を襲う、何だか正気に戻った気分だ。


「これ……俺がやったのか?」



なぜだか分からないが、確かに俺は罪悪感を全く感じなかった。

俺がおかしくなってしまった……か?

 人として大事な物を一つ失ってしまった気分だ。


「まぁ、いっか……」



ま、気にしないでおこう、どちらにしろやるしかなかったし。

人として大事な物とか初めから持ってないしな。

お金がないと餓死することになる。

何はともあれお金は手に入ったし、身体も軽い。

レベルアップでもしたのだろう。


「メニューオープン」




作中の魔法言語は○○○語です。

お分かりの方も多いでしょうね。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ