罠は英国戦車と共に☆
ながらくおまたせしました。
テストがあったため、投稿が遅れてしまいました。
本当に申し訳ありません。
そのまま裏通りに入っていった黒服を追いかける。
変に好戦的な思考になったが、お金だけ奪えれば俺は満足である。
よし、次の角を右にっ──っていない!?
流石に普通に帰るわけないか。
こりゃ見失ったか?
いや、気配察知に集中すれば捕らえられるかっ……
──スキルレベルが上昇しました。
よし、捕らえた。
視界の右奥にあるレンガ造りの建物、その屋根の上だ。
俺は壁を三秒足らずで急いで登ると、足音を鳴らさないよう注意しながら黒服を追う。
我ながらなかなか凄いと思う。
所々屋根の境目に隠れながら黒服を追いかけていくと、黒服の飛び降りた先にマンホールらしき物が見えた。
マンホールには青い光がが張っている。
「魔法……か」
黒服の手が発光したかと思うと、マンホールの光が消え、マンホールが自動で開いたと思うと、
黒服はマンホールの蓋の下に消えていった。
すぐにマンホールに再度光が張り始めた。
マンホールの上には魔法陣、魔法でもかかっているのだろうか?
だとしたら下に降りられるのか?
「とりあえず降りるか」
屋根から飛び降りてマンホールに近づいた。
普通に開けられないかと試しに手をつけると──
「──ぐっ」
痛った……
気合いで痛みに耐えながらあけるか?
いや、それはかなり危険だ。
魔法でも使わないとあけられないのか……
正直今のは不用心だったか、致死性の魔法じゃなくて良かった。
あぁ、マンホールごと破壊すればいいか、魔法陣を壊せば魔法が消えるかもしれないし。
早速マンホールの中央、魔法陣を射撃する。
慣れた発砲音がなったかと思うと、電気が流れるような音と共に、マンホールから発せられている光が消失した。
「ふぅ……」
肩に微弱な痺れが残っているが、だいぶ慣れてきた。
さて、マンホールの下には何があるのか、俺はマンホールの下にもぐった。
「地下通路……か」
おりた先は地下通路だった。
それもかなり広く、駅の地下街のような広さがある。
かなりしっかりと整備されているが、こんなに技術があるのだろうか?
暗闇に目を慣らしながら進む。
刹那世界が白に包まれた。
「──罠っ!」
気づいた時にはもう遅い、鉄の音と共に横腹に衝撃がはしる。
「けほっ……」
目が慣れてくると目の前に鉄球を持った黒服が立っていた。
「こんなに簡単に誘えるとは思わなかったぜ、異界人は正義感が強いというが、ここまでだとはな」
「なっ……」
異界人……髪か何かから推測したのか? いや、黒髪の人は少なくともいたしな……。
とりあえずそういうのは他にもいるのか、ここではメジャーな存在だったりするのかもしれない。
何はともあれこの状況はかなりヤバいのだが。
とりあえずは対話からしかないか。
「私に何の用ですか」
「投降しろ異界人、お前に話す事はない」
対話の余地はないか……どうしよう?
気をそらせれば銃を取り出せるのだが……早撃ちはリスクがあるからやりたくないのだが。
「ワースゴイトコロデス」
「──黙って手を後ろに組め異界人」
露骨すぎたか、組むふりをしては銃を抜く。
──「くらえよ」
乾いた音がなるよりも少し先に黒服の胸が消えた。
するときた方向から足音が聞こえる、音を聞けば数は二十ほどだと推測できる。
音が響きすぎたか、このままだとまずい。
だが俺は出口があるかも分からない奥へと逃げる他選択肢をみいだせなかった。
「奥へ逃げたぞ!」
奥……出口はなさそうだ。
部屋か……あれの鉄の塊は金庫!
魔法陣を射撃すれば開くよな、よし撃とう。
銃声を響かせ金庫を壊すと、すぐさま貨幣を放り出す。
結構ある……これならいけるな。
「メニューオープン」
メニューから特殊魔法、戦車を選ぶ。
豆戦車
軽戦車
中戦車
重戦車
:
豆戦車……あったな。
値段的にこれしか召喚できなさそうだ。
「あいつがタイラーを殺した奴だ!」
うるさいな、今行くからまってろ。誰だよタイラーってしらねぇよ。
ガーデンロイド豆戦車、召喚!
「なっ……なんだあれ!」
俺の目の前に現れたのは巨大な鉄の車だった。