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異界大戦 ~異世界転移は戦車と共に~  作者: 初鰹
青眼の少女~ミファーナ大平原~
13/29

仲間は笑顔と共に

すみません! 戦闘も豆戦車も次話になります。

楽しみにしていた方がいらしたら、本当に申し訳ございません。

はぁ……俺が空気の読めない発言をしてから、五分程たつだろうか?

今だにリンは真っ赤になってしまっているし、俺の顔も真っ赤だろう。

このままじゃ話が進まないな…… 

話題をかえて、リンの行きたい所でも聞くか?

前聞いた時はどっか違うところに目的地があるようだったし。

人に頼もうと思ってたみたいだが、この村じゃ無理だろう。



「リンはどこへ行きたいんだ?」



「…………」


あれ? いつになくリンが真剣な表情をしている。


「どうした? 返事してく──」

「私は……ここにいたいです」


ここ? この村なわけないよな……


「リューナ様と……」


俺がどうかしたのか?

リンは何かを決意したような顔になっている。


「一緒に……いたい」


は……い?

聞き間違いかな、よく聞こえなかった。


「ん?……よく聞こえな──」

「私はっ……村から、追い出されて……捕まって、殴られて、蹴られて……本当に、もう死のうと思いました。 でもそんなときに、リューナ様が助けてくださったんです、食べ物をくれて、いろんなお話もできて、一緒に旅ができて……今までで一番楽しかったんです、嬉しかったんです。  だから私は……リューナ様と、いっ……一緒に、いたいです、また一緒に旅をしたいんです!」



マジか……


話の内容を聞くと……所々良心が痛む。

食べ物は餌付けしたらなつくかな……と思っただし、いろんなお話は情報収集だったし……


まさかそんなに好かれているとは、思っていなかったんだけどな。

俺から誘おうと思ったのにな~、感動のお誘い計画台無しだぜ!


まぁそんなものはたてていないが。



「俺から誘おうと思ってたのに、先に言われちゃったか」


「で、ではっ!」


「明日一緒にこの村をでるぞ、今日のうちに体休めとけ」



こんな村からは速攻で出たいしな。



そう言うとリンは、泣きながら


「はいっ 分かりました!」


タンポポのように可愛らしく微笑んでくれた。



「よし、俺は買い出しにいってくるから、この部屋からでるなよ、一人で待てるか?」


「もうっ……子供じゃ無いんですからそれくらい大丈夫ですよ!」






「え……」


「『え』ってなんですか『え』って!?」


「えっ、あっ何歳?」


「十五歳ですよ!」


「それって子供じゃないの?」


「十五歳から成人ですっ!」


はやっ!?  いや、中世はそんなもんだったっけ?


「へ、へぇ~、じゃあすぐ戻るから」


そういって部屋をでると、早速買い出しへと向かう。


中央の井戸で水を水筒に汲むと、人の多い東へ歩く。



商店街らしき所にくると、手頃な食べ物を探す事にした。


「イモとかないかな……おっ?」


いろいろと見てまわっていると、美味しそうなリンゴらしき食べ物が売っていた。

値段は……そうだ忘れてた、俺は今金欠なんだ。

これじゃ買い出しもクソもない。


さーて……どうしたものか?


「そこの少年」


ん?


「なんだ?」


全身黒ずくめって……


「実はですね、吸うだけでレベルのあがる魔法粉を売っているんですよ」


あからさまに怪しすぎるだろ!?

思わずツッコミたくなるほどだ。

声から察するに男だろう。


「生憎持ち合わせがない、他をあたってくれ」


「そうでしたか、でしたら小分けにして良ければ、石貨一枚で売りますよ。 あなただけの特例です」


有名な詐欺テクニックの一つを混ぜ込んできている。だが、見え見えだな、素人か。


「とりあえず品だけ見せてくれるか?」


品をみるだけなら損はしないしな。


「勿論ですよ」


不気味な笑みを浮かべながら男が懐から取り出した物は──

「麻薬……」


「おや、ご存知でしたか」


「ああ知っている、俺はいらない」


この世界にもあるのか……麻薬。


「おや残念、ではこれにて」


去っていく男を見ながら俺は──奴らからお金を奪えないか?──と、物騒な事を考えてしまった。

ん?……いや相手は犯罪組織の可能性が高いわけだし、奪っても良いだろう。

万引きは何回かやったし、今頃悪とかなんとかは思わない。

このままお金がないと本当に餓死するな。いざとなればこの銃で……よし。


「よし、やるか」


そして俺は麻薬を売る男の後を追った。





──スキル『戦闘狂(バーサーク)の卵』を取得しました──


カファ村にはこの世界第三の麻薬組織があります。

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