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東方人形録  作者: あの時の饅頭
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白い人形、フランと遊ぶ

どうも、あの時の饅頭です。

今現在朝方に思いついたのをつらつらと書いています、いつこの状態が切れるのか分からないのでかなり先行きが不安です。

できれば暖かい目で読んでやってください。

 おはようございます、昨日から自我を持って名無しの白い人形改め白って名前になりました。現実逃避も程々にして今の状況を確認しなおす。


「アハハハッ!待て~!!!」


 そう言いつつフランがレーヴァテインなる燃える剣を振り回して追いかけてくる。


 どうしてこうなったのだろうか……。





 二十分程前


「それでお姉様、どうやって白の能力を調べるの?」


「あら、簡単な話よ、ちょっとフランが遊べば分かると思うわよ」


 何故だろうか、ちょっと遊べばの辺りに不穏な響きを感じたのだがどういうことなのだろうか。


「そう、じゃあ白、遊びましょ」


 慌てて回れ右して逃げようとしたがお姉様がそれを許さない。いやいや何で?。は・な・せーと言わんばかりに暴れてみるも全く効果がない。


「ふふふ、白、観念なさい」


 そう言いながらお姉様はフランの前にポイッって擬音が聞こえてきそうな投げ方をする。


 こちらとて痛い思いはしたくない。着地する前に態勢を整える意味合いで魔力を使ったのがよかったらしい。体が床から浮いた。


「ふふふ、ねぇ白、壊れないでね?」


 ……何故だろう、目の前に無邪気な笑顔があるのだけれど明らかにまずい気がする。

 どうするかはさておきまずは逃げの一択!!!


「アハハハッじゃあまずはレーヴァテインでいこうか!!行っくよー!!」


 レーヴァテインって何だ、そう思って後ろを振り返ると燃え盛る剣がフランの手にあった。

いやあるのはもうなんだっていいや、一番の問題はアレが真っ直ぐ振りかぶられていて振り下ろしたら自分が射線に入っている事だっ!!!?


 ブウゥゥン

 ドカアァァン


 あ、危ない……慌てて右に退避して正解だった……。


「へ~、今のを避けるんだね」

「意外といい反応するのね」


 お姉様は褒めているけどそれどころじゃない!!何あの破壊力!!

 当たったら死ぬ!いや人形だから死ぬのとは違うかもしれないけど滅せられる!


「アハハハハッじゃあ次行くよー!!スターボウブレイク!」


 今度のスターボウブレイクって何ぞやと後ろを振り返ると色とりどりの丸い弾が所狭しと浮かんでいた。……この流れから言ってこっちに飛んでくるよね!?。


 な、何か盾になる物はないか!?。

 下に床、左右に壁、上に天井と等間隔で並んだランプ、もとい所謂シャンデリア。使えそうなのはシャンデリアだけだがあんなのは一瞬とて持たない。


 いや、フランが何もないところから弾を出してきたのだ、自分が出来ないとは限らないだろう。少なくとも諦めるのはまだ早い。


 今使えそうなのは魔力しかない、しかしフランの弾も魔力に近い性質を持っていた。それすなわち擬似的に再現することが出来るということだ。

 それだけわかればやることは決まっている。魔力を弾の形にしようと魔力を放出、練り上げる。


 そうしているうちにスターボウブレイクなる弾の群れが凄まじい速度で突っ込んでくる。

 こうなっては仕方がない、打ち出すのは二の次にして魔力を目の前に固めていく。お世辞にも多くないであろう魔力を放出、固めていくと同時に減ったそばから周りの魔力を吸収する。これによって擬似的とはいえ永久機関の如く無尽蔵に魔力を使用できる。


 ここに来て初めて魔力の効率やら蓄積速度の向上が感じられた、何がすごいって空になる一歩手前まで一気に消費しても消費した分すぐに回復する。魔力が減らないなら大体の制限がなくなる、それすなわちこれで勝つる!!!。





 そう思っていた時期が私にもありました。はい、反省しております。調子に乗りました。


 何があったかって?。固めた魔力が片っ端から人形に早変わり!。そうやって作られた人形が盾になったおかげでスターボウブレイクは凌げた。凌げたものの自分そっくりな人形が原型を留めない無残な姿になって転がっていたのを見て背筋が凍えたのは言うまでもない。因みに中身は綿でした。ウエエェェェ……。


「白がいっぱいいる!」

「能力かしらね?」


 スターボウブレイクの嵐が止む同時にと残骸と化していた人形が消えていく。フランとお姉様は見ていなかったようですが被害甚大だったんですよ?本当に。


 まぁそれはさておき、死にそうな目にあったからか自分の能力なるものの扱いで分かった事がある。まず作り出せる人形は魔力のみで構成されており致死量のダメージをもらった段階で順次消えていく、因みにフランの弾一発被弾で一回死ぬ。お亡くなりになってしまう。本当冗談抜きで。{実体験したからね}


 次に作り出せる人形は最大8体までのようだ、因みにこの中に自分も含まれるのであしからず。同時に出せないかやってみたら消費が7倍になったが有り余る回復力で普通に出来た、驚いたことに戦力がそのまま8倍になった、8体になると人形が作れなくなる代わりに魔力を普通に集めることが出来るようになったのは数少ない朗報だ。


 また、自分以外の人形に意識を移せるらしい、被弾してあわや消滅の危機に瀕したとき、自分そっくりなんだからという理由でダメ元でやってみたら出来た。因みに8体同時にやられたらどうなるのかは不明だ。そんなの怖くて出来るものか。


 そして面白かったのはこの人形、自分である程度設定できるらしい。自分の超効率超回復体質はこれで自分の体を再設定し直したものだった。ただし、魔力保有量の上限や身体能力の上限といった直接強さに絡んでくるものはどうにもならないようだ。代わりに効率や回復力などといった間接的なものはいいらしい、因みに作り出した人形は超効率超回復仕様を標準としている。さらにこの設定、持ち物を作ることも出来るらしい。勿論魔力製だが武器から防具からプラカードまで作れた、ただし一つまでという制限はあったので普段はランス装備を6体、盾装備を2体で組もうと思う。


 こんな具合で思いの外フランの攻撃を凌げていた。現在盾持ち2体を先頭にランス装備5体を上に2体下に3体、その後ろに自分がいる。

 以外なことにあの魔力製の盾は魔力供給が続く限り壊れないらしい、魔力を消費することでダメージを相殺しているようだ。意外と高性能。


「これなら思いっきり遊んでも大丈夫だね!!いくよ!白!!」


 再びレーヴァテインを振りかざっ!!!!?

 ドオォォォン


 え?何でさっきまでいた人形7体がいなくなってるの?いやいやいやいや目にも止まらぬ早業なんて死刑宣告にしか見えないよ?。


「む~、案外脆いのね」

「フラン、そのくらいで終わりなさい、廊下が滅茶苦茶よ」


 お姉様が救いの手を差し伸べてくれたようだ。大変ありがたい。


「じゃあもうちょっとだけ遊んだら終わろっと」


 ……廊下が滅茶苦茶になってるってお姉様が言ってたはずなんだけどなんでレーヴァテインを振りかぶるのかな?。

 とりあえず逃げる!!!真っ向から当たっても勝てる気がしない!さっきので自信を打ち砕かれました!!!!。


「アハハハッ!待て~!!!」





 二十分程前から戻って思い返してみるものの自分に非はないはず。本当にどうしてこうなった……。


 今も後ろから追いかけながらレーヴァテイン振り回して追っかけてくるフランが止まらない。さっきからギリギリのところで躱しているいるのだけど人形を作った瞬間の硬直時間で作ったそばから落とされる。……あれ?これ詰んでない?。


「アハハハハ!」


 フランがすんごく良い笑顔で迫ってくるのだけどむしろ怖い、超怖い。せめてその手にある物騒なものをしまって頂けないのでしょうか。


「こーら、フラン、その辺でやめないとお母様達に怒られるわよ」

「む~、は~い」


 助かった……お姉様、あなたは神だ!!。そう思っていたのだけれどこっちが動く前にフランに抱えられた。

 あんな事になった後なのだけれどこうして抱き上げられることは嫌いではない。ちゃっかり頭を撫でてられているけど気持ちいいのがなんというか悔しい、いいように誤魔化されている気がする。


「ふふふ、白行こっか」


 フランがこちらに微笑みながら話しかけてくる。その表情は一片の曇りのない純粋な笑顔だった。

 ……この笑顔に勝てる気がしない、何があっても笑顔で誤魔化せる、そんな気がした。


「そろそろ食事の時間よ」

「はーい!」


 これでやっと朝一番の大騒動が終わった。能力のことに関しては収穫が多かったものの精神的に疲れたのはしょうがないと思う。

 そういえばこの体で食事って出来るのだろうか?。まぁ、後で考えようか。






 因みにこの後フランとお姉様がご両親にこってり絞られたのは想像に難くないだろう。

 これでまだ朝なのだから先が思いやられる。まだ一日は始まったばかりだ!。

因みにお姉様、もといレミリアなのですが名前が出てこないがために白はお姉様と呼んでいます{声は出ていませんが}。

次回から白が会話に参加しだしますのでどうやって参加するのか是非予想してみてください。

能力使えば大体不可能はないはず、それっぽいのも出ていましたから。{今後のために作者が出したとも言いますがね}

2月17日に見辛かったのを改行、修正しました。

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