表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

65/66

番外編~とある村でのよくある出来事

 村では雪トマトの収穫が終わった後は、しばらく土地を休ませる。

 その間に森に行って大地の魔石などを探したり、他にも土づくりに必要なものを集めたりする。

 枯れた葉っぱなどが雪の下にあるため、それを一部回収して魔法で色々するのだ。


 ちなみに魔法で色々する部分は説明するのが面倒くさいので省略する。

 そして今回は魔石探しは結構簡単にできる。


「そう、今回は女神様のくれたスコップがあるから、これで魔石は簡単に手に入るぞ! ……って、あれ、ユナ?」


 そこで僕は手に入れたスコップをユナに奪われた。

 なんでと思っているとユナが、


「そんな風に、楽をするためにこのスコップをくれたわけじゃないでしょ? 女神様だって」

「え? でも、合理的かつ効率的ならば……」

「そんな風に言っていないで、森に探しに行くわよ!」

「ええ!」


 などとユナに言われて僕は、ユナに手を引かれるまま森の中に連れていかれてしまったのだった。










 こうしていつものように森の中を探しているとユナが、


「それで、この前会ったアオイ達、どうやって出会ったのか詳しく聞いてもいい?」

「え~と、確か魔法の実験台にされそうになって、アオイが魔法の実験に失敗して、僕はカップケーキをもらったんだ」

「……よく分からないけれど、多分、ユウトが言っているからそのままの意味なんだろうなと思う。うん……たぶんライバルにならないわね」


 そうユナが一人で何か言っていたが、最後の方は僕は聞き取れなかった。

 とはいえユナが納得したようなのでそれ以上僕は突っ込まないことにした。

 と、


「それで魔法ってどんなの? やっぱり都市の人だし、私達みたいに呪文無しでの発動魔法じゃなくて、杖を振って魔法を使ったり呪文を唱えたり、もっと格好良かったりするのかな? 確かアオイって人、本を使って魔法を使っていたよね」

「ユナは詳しいな~。魔法は根性で出すものだと僕はずっと思ってた」

「これだからユウトは。だ、だから私が付いていないとだめね」


 そうユナが言う。

 でもそういった内容が詳しく書かれた本は無かった気がする。

 ただうっすらとした記憶では、絵本といった物語には杖を使う魔法使いも出てきた気もするが……村では「ファイヤー」と言えば炎が出てくるしそれで済まされるのでそう言うものだと僕は思っていた。


 ではユナはどこでそういった知識を手に入れたのかなと思って思い出した。


「あ、メイサさんの所でそういった知識をユナが手に入れたんだ」

「ま、まああの人博識だしね。でもその時、この前の魔女、エーデルさんの話は色々と聞いたわ」

「そうなんだ? どうだった?」

「色々とニヤニヤできて楽しかった」

「そうなのか~」


 といった話をしているとそこで、魔物が現れたので適当に倒す。

 魔物は基本的に雑食なので人間も畑の作物も両方食い荒らす害獣なのだ。

 というわけでそれらを“適当”に倒してから必要なものを僕たちは集めて、そして。


「高校楽しみだね」

「うん」


 といった会話をしながら、何気ない一日を過ごし……後日、こういった害獣が適当に倒せるものではないと僕とユナは知ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ