休憩中
全ての材料が集まりましたパーティをする事になった。
今日はお姫様も来るらしい。
この前僕達と一緒に食事が出来なかったのが悔しかったらしい。
ミミカは必死になって止めたらしいが、どうしてもというヒナタ姫の強い意向で行くことが決定したらしい。
ただ問題も一つあった。
僕はミナトに話しかける。
「ミナトは、姫の姿が見えない位置に座った方がいいかな?」
「そうだな。覆面をかけたままだから、大丈夫だとは思うけれどな。一応念のため」
ヒナタ姫を目撃した瞬間、卒倒するミナトなのでそういった話になる。
ヒナタ姫のメイドのミミカが何か言いたそうなのは置いておいて。
魔女エーデルがそこで、
「いいお店を知っているからそこに行かない?」
「どんなお店なんですか?」
「私が普段、一人で食べているお店。とっても美味しいの。でも特に気になっているのが十二人前の巨大なお肉の塊をまるっと焼いた物と、大盛りケーキパフェ。その二つがどうしても気になっていたんだけれど……今日こそはそれを食べられるチャンスなの!」
絶対に食べたいという魔女エーデルの情熱によりそこに決まった。
やってきたお店は、“お肉パラダイス”というお店だった。
そこに入ると、まだ時間が少し早いためか空いている。
入ってからメニューが配られたので、とりあえずパンとサラダの盛り合わせと飲み物も追加する事に決定した。
そして、魔女エーデルが食べたいといっている“伝説のお肉の塊”と“大盛りましましケーキパフェ☆ゼリーつき”を注文する。
お肉の前にサラダなどが僕達の前に置かれた。
レタスなどのサラダの上に、薄く切って揚げたポテトチップスがのっている。
塩味の付いたそれとドレッシングを付けてサラダを食べると凄く美味しい。
魔女エーデルがすすめる店なだけある。
パンも丁度焼けた物であるらしく、ほかほかふわふわで、黄色いバターを乗せるとすぐにとろりと溶ける。
甘い、“スターブルーベリー”のジャムを乗せて口に含むと、口いっぱいに果実の香りとバターとパンの甘みが口いっぱいに広がる。
美味しい物を食べるとき人は無言になると言うが、それと同じ現象が起こっているようだ。
そうしている内に鉄板の上に大きな肉が乗せられた物が運ばれてくる。
それをナイフで切り分けて食べてみると、
「お、美味しい。こんな肉食べた事が無いです」
そう僕が呟くと、皆、ヒナタ姫までも同意した。
もしかしたらこうやって皆で食べるのが美味しいのかもしれないけれど、またも夢中で食べている内に、それらは全て食べ終わる。
次にやってきたのはケーキ類。
クリームのたっぷり乗ったケーキと、ゼリーにフルーツが入れたフルーツポンチの様なものが透明な入れ物に入って添えられている。
ケーキは普通のスポンジとフルーツのケーキから、チーズケーキ、チョコレートケーキまで幅広い。
それらを食べて、僕達は感動にうちふるえる。
綺麗にそれを食べきってから僕達は、明日の約束をして別れたのだった。