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フラグってなんですか?

 そして皆で食事をしてから別れた僕は宿に戻る。

 折角なのであと二日分ぐらい余計に払っておこうかと思っていた所で賞金を持ってきた役人の人が僕の所に訪れた。

 何でも捕まえた彼らは、聞かれた事に全部答えているらしい。


 しかも人が変わったように、目を輝かせながら、熱く正義について語っていたらしい。

 なので聞き取り調査は非常に楽だったそうなのだが、


「何かやりましたか?」

「実はこの伝説の“万能スコップ”でカクカクシカジカ」

 

 と事情を説明すると、そうですかで話は終わった。

 あれは全く信用していない目だと僕はひと目で見ぬいたのはおいておいて。


「報復に来るかも、ですか?」


 彼らが捕まえられた仲間の仕返しに来るかもしれないという。

 ただ、賞金を渡した人間の名前は公表されていないので、大丈夫だろうと僕は言われてしまった。

 そういった危険性を全く考えていなかったので、僕はどうしようかと思っているとそこで、更にそのグループのアジトが3つくらいあるらしいのを聞く。


 見かけたら捕まえてきてくれと気軽に僕は言われてしまった。

 何でわかったんだろうと思っていると、仲間が話していたらしい。

 だが彼らの中で他のアジトを知っている人間が丁度留守にしていたので、場所は分からないそうだ。

 

 とはいえ、自分からアジトを潰しに行くのもアレなので、遭遇したら潰しますとだけ答えた。

 そもそも魔女エーデルの材料を取りに行くのに付いて行ったらたまたま遭遇したのだ。


「そんなことが連続して何回もあったら、“運が悪い”よな」


 うむと僕はそう頷いて、僕はその日はぐっすり眠ったのだった。







 次の日集まって、賞金についてどうしようかという話になったものの、


「皆でそれ、ごちそうを食べる費用に回そうよ!」

 

 と、リンが言い出してそうしようという話になった。

 そんな僕達は魔女エーデルは困ったように苦笑して、


「まったく、お遊び気分で困ったものだわ」

「そういえば魔女エーデルさん。あと幾つくらい材料が必要なんですか?」

「あと3つよ」


 それを聞きながら僕は、


「昨日の捕まえた人達のアジトがあと3つらしいです」

「何で知っているの?」

「賞金を貰った時に教えてもらいました。見かけたら捕まえてきてくれと言われましたが」

「そんなに行く先々でアジトがあってたまるものですか」

「ですよね~」


 そんな風に僕達は話していると、リンが楽しそうに笑う。


「フラグだね~」

「フラグ?」

「そんなことが起こるわけ無いと言っていたりすると、本当にそんな偶然に遭遇してしまう現象です」

「いやいやいや、それはおかしいでしょう」

「そうかな~。あ、ところで今日はどこに行くの?」


 そこでリンが魔女エーデルに聞くと彼女は、


「湖の側の観光名所みたいな所。人も多いしアジトなんて無いと思うわ。そしてそこで今日はお昼を食べましょう? 美味しいお魚がとれるらしいし」


 そんなこんなで、今日のお昼はお魚料理に決定したのだった。



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