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幻想司書 譚の語  作者: 和和和和
一冊目 桃太郎英雄伝
17/86

p10 幻想司書 譚





「109番目の幻想司書?」

 読真が発した訝しげな言葉に、モノスはその頭上で静かに目を伏せる

「せや」

 読真の頭上にいるため、モノスと視線が交錯することはない。しかしモノスには、今読真が相当に怪訝な表情を浮かべているであろうことが容易に見て取れた

「お嬢が言っとったやろ? 幻想司書は、館長と二人の副館長を含めた、全108人。つまり、お嬢は存在しない幻想司書(・・・・・・・・・)なんや」

 あえて視線を交わさずに話を進めるモノスに、読真は驚きと疑問を禁じ得ない様子で頭上の命ある耳付き帽子に問いかける

「それって、どういう……?」

「お嬢には、幻想司書としての能力がないってことや。――たとえば、幻想心器(ミソロギア)とかな」

「――っ!」

 モノスの言葉と同時に、読真の脳裏に甦ってくるのは、朱羅(しゅら)達と戦った時のこと。自身の幻想心器(ミソロギア)を覚醒させた読真が、お前が使えばいいのにと言ったときに譚が返した言葉だった


《できるものならとっくにやっています》

《人には、聞かれたくないことや、答えたくないことがあるのですよ?》


(そういうことか……)

 譚には、幻想心器(ミソロギア)そのものを使うことができなかったのだということを理解し、同時に神話やモノスがその身を案じている理由も、他の幻想司書たちと行動を共にしていない理由までが一つにつながっていく


 譚は幻想司書と名乗っていながら、ある意味で幻想司書ではない人物。故に誰もがそもそも幻想司書ではない譚とチームを組むことを拒否している。

 つまり譚は、他の幻想司書たちから仲間はずれ(・・・・・)にされているのではなく、そもそも仲間ではない(・・・・・・)のだ。


「お嬢は、ああいう性格やから、自分からは絶対に何も言わへんやろ。やから、坊にはお嬢を認めてやってほしいんや」


 百八人しかいないはずの幻想司書に混じって存在する百九番目の幻想司書。幻想司書の証である幻想心器(ミソロギア)を持たず、それゆえに世界間の移動さえできずにモノスの力を借りている存在。

 他の幻想司書とは決定的に異なりながら、それでもなお幻想司書であり続ける譚は、周囲から孤立しながらもその仕事をこなそうとしている。故に神話はモノスはその身を案じているのだ


「なぁ、なんで――」

 モノスが語る譚の秘密に、読真が口を開こうとした瞬間、その背後で夜の闇に映える純白のインパネスコートが翻る

「こんなところで内緒話ですか」

「げ、譚」

「お嬢」

 夜の闇の中に静かに佇む譚に会話を中断させられた読真とモノスは、内心で肝を冷やしながら、普段は耳付き帽子(モノス)によって隠されている肩にかかるほどの長さの金色の髪を揺らす小さな幻想司書へ視線を向ける

「げ、とはなんですか。……いらないことを話したようですねモノス」

「い、いやぁ、なんのことやら。ハハハ」

 二人の態度を見ておおよその会話の内容を察したらしい譚は、矢のような鋭い視線で冷や汗を流しながら乾いた笑い声を上げているモノスを見据える

「まあいいでしょう。来なさい」

 これ以上の追及は無意味だと判断したのか、知られてしまった以上隠すつもりもないのか、譚は静かに命じてモノスの自分の頭上へと招き寄せると、自分に向けられる後輩の視線にこたえるようにその名を呼ぶ

「読真」

「何だよ?」

「あなたのことですから、明日死ぬかもしれないなんて、怯えているのではないですか? 心配せずとも、私たち幻想司書は物語の登場人物であると同時に読者でもあります。試練の道とやらも、桃太郎(主人公)の行く末を見届けるために、何事もなく通過することができますよ」


 自分が幻想司書であって幻想司書でない存在であることを知った読真に視線を向けた譚は、それを追及されることを拒んだのか、あるいはただの腹いせか、いずれにしてもその話題を避けるように会話を切り出す

 言外にその話題を出すなと牽制してくる譚の意図を汲み取ったわけではないが、読真はその言葉に沈鬱な表情を浮かべて視線をそらす

「そんなんじゃねぇよ」

 その表情を見た譚は、その形の良い眉をわずかにひそめて、後輩司書の中にあるであろう憂いを正確に洞察して口を開く

「中途半端な同情は何も救いませんよ」

「……正直言うと、最初の頃はなんでこんなことになったんだろうって思ってた」

 自分が物語の人々や進行に迷っていることを見透かしている譚の言葉に、苦笑を浮かべた読真は、一瞬どう答えるべきが逡巡して、手すりに背を預けて夜空を仰ぐ

「突然お前に本の世界なんて所に連れて行かれたと思ったら、訳がわかんないまま、ここに放り出されたんだ。

 もちろん、幻想司書をやるのは自分で決めた事だけど、心のどこかに『世界の命運を背負っている』って言われたからだ、ってのがなかったっていえば嘘になる」

 夜空を見上げながら、どこか自嘲するように発せられる読真の懺悔にも似た言葉に、譚はただ無言で耳を貸す


 そこから垣間見える読真の偽りのない心には、選択肢などないに等しい状態で幻想司書という仕事をする事になった事に対する読真なりの考えが見て取れる

 愚痴を言うのでもなく、恨み言を言うのでもなく、ただ今の状況を受け入れた上で、それでも割り切れないものがある胸中を吐露する読真に譚は無言のままただ耳を傾け続ける


「ただ、なんて言うかな……この仕事が思ってたのと違ったっていうか……桃太郎とかに出会って、この街に来てさ……」

 戸惑いや困惑にも似た言葉を呟き、公園のいたるところで眠っている兵士たちへ一瞥を向けた読真は、その視線を譚へ移して戸惑いがちに口を開く


「この世界の奴らも生きてるんだなって思っちゃったっていうか」


 その言葉に表情一つ変えず、それでもただ耳を傾けて続けてくれている譚に、読真は今の自分の顔を見られるのが恥ずかしいといわんばかりに体を反転させ、小さな先輩司書に背を向ける

「物語の世界だってきいて、最初は所詮物語の登場人物だって思ってた。けど、ここで過ごしている内にそれは違うって思ったんだ。

 何て言うか、上手く言えないけど、あいつらは、過去があって、願いがあって、命があって、心があって……物語の登場人物なのにまるで生きてるみたいに思えたんだ」


 所詮ここは物語の世界。そこにいるのは、誰かによって考えられた作り物の人格ばかりだと思っていた。

 しかし、桃太郎や鬼たちと出会い、この街で様々な人を見て、物語では語られないように端役ともいえる人にも家族や帰る場所があることを知ってしまった

 まるで物語の中というよりは、別の世界に来てしまったような――少しだけ自分と違うだけの同じ人間たちと過ごしているような感覚が自分の中に芽生えていることに読真は気づいていた


「そんな風に思うなんて、俺って変なのかな?」

 もしかしたら先ほどの酒が残っているのかもしれないが、流れのままに自分の気持ちを素直に口にしてしまったことにわずかに照れたように言う読真の言葉を受け、譚は静かに目を伏せる

「それでいいのですよ」

「……!」

 一拍の間をおいて返された、今まで聞いたことが無いほど優しい譚の声音に、読真は驚きを禁じ得ない様子で肩越しに視線を向ける

 驚きと意外感に彩られた読真の視線を受けた譚は、そんな視線の意図など意にも介した様子を見せず、その視線をまっすぐに受け止めて言葉を続ける

「作り物やゲーム感覚でこの本の世界を捉える者に、幻想司書の資格はありません。この本の世界において、物語の中にいる人達はただの登場人物ではないのです

 その誰にでも心があり、人生があり、たとえ物語では語られないようなその他大勢に過ぎない人物達も含めてこの世界で生きているのです」


 この本の世界は、物語の世界。しかしそれはただの物語ではない。本を読んでいるときには意にも介さないようなその他大勢、名前もないすべての登場人物に命があり、これまでに歩んできた人生がある

 長い年月、数え切れないほどの人間の意思によって形を与えられ、解釈され、分岐した物語に生きる人々は、様々な形と存在意義、命と人格を持って存在している。

 そうやって物語の世界に生きている者は、現実世界を生きる人間のように確立した独自の意思と命を持った生命なのだ


「生きて……」

 小さく独白した読真の言葉に「そうです」と首肯して見せた譚は、その視線をこの世界と街、そしてそこにいるであろう全ての人々に向けてその表情を綻ばせる

「この世界にいるのは、ただの登場人物ではありません。私たち幻想司書が関わっているのは、ただの空想ではなく、一人一人が命を持った人間と同じ存在です。

 故にそれを軽んじることは許されません――そういう意味では、読真。あなたの心構えだけは認めてあげましょう」

(だけってところがやけに強調されてたような……)

 相変わらず自分への強烈な皮肉が込められた言葉に苦笑を浮かべた読真は、普段の姿からは想像もできないほど慈愛に満ちた微笑みを浮かべている譚を見て、ふと思ったことを口にする

「お前、物語とか登場人物には優しいんだな」

 「俺には冷たいのに」という皮肉を言葉の端々に匂わせて、やや毒づくように言った読真の言葉も譚は当然のように聞き流す

「当然ではないですか」

「まあ、言うと思ってたよ」

 まったくいつも通りの反応を返してくれる小さな先輩司書に、読真はわずかな苦笑を浮かべつつも、どこか心が落ち着くような感覚を覚える

「なるほど。自分の存在価値が、限り無く皆無であると自覚しているわけですね」

「そこまでは思ってない」

 譚の冷ややかな言葉に、唇を尖らせて否定した読真は、嘲笑なのか安堵なのかわからない微笑を人形のような表情に浮かべている譚を一瞥し、真剣な眼差しを送る

「なあ譚。あんまりこの世界の人にかかわるなって言ってたよな?」

「ええ」

 真剣な色を帯びている読真の口調に、譚は静かに頷く


 歪んだ物語の中にいる人間たちは、世界が消失すると同時に消滅してしまう。かといって歪んだ世界を放置してはおけない以上、幻想司書の仕事は彼ら、歪みによって生まれた人々を世界とともに滅ぼすことにも等しい

 だからこそ、幻想司書たちは、歪んだ物語の中で生きる者たちと必要以上にかかわりを持たないようにする。彼らに心が移ってしまわないように。自らの手で滅ぼすことになる者たちに心を囚われてしまわないように


 その理由も意義も十分に理解できる。しかし、読真はこの世界で出会った――そして、これからの世界で出会う人たちとそんな風には接したくなかった

 死を恐れ、別れを拒み、それでもなお世界のために、帰ってこれないかもしれない戦場へ赴く夫と、それを悲しみを押し殺して見送ろうとしていた妻の姿を思い出しながら、静かに真剣なまなざしで譚に語りかける

「でもさ、俺は……なんていうか、ちゃんとみんなと関わって、ちゃんと別れたいんだ」

 そう言い放った読真を見る譚は、強い決意を宿したその目を見て小さく肩をすくめると、静かにその水晶のように透き通った瞳を瞼の下に隠す

「そうですか」

 読真の言葉を肯定するでもなく否定するでもない――強いて言うなれば了承したという様子で応じた譚は自分なりのあり方を語った新米司書に視線を向け、抑制された声音で応じる

「――自分でそう決めてやるというのなら、これ以上私が言うことはありません。好きにしなさい」

「ああ」

 咎めるどころか反対さえしなかった譚に一瞬戸惑いを覚えた読真だが、その言葉に自身の決意を表明するように小さく頷いて応じる

「ただし、幻想司書としての仕事はおろそかにしないよう、肝に銘じておきなさい」

「ご忠告どうも。心に留めておくよ――先輩(・・)

 登場人物たちと関わるのは自由だが、それに心引かれて仕事をおろそかにしないようにと釘を刺す譚の言葉に、読真は皮肉と感謝を込めて不敵な笑みを返す

「生意気な後輩ですね」

 読真の笑みを受けた譚は、笑っているようにも見える仮面の表情を浮かべると身をひるがえしてその場から歩き去ろうとする

(百九番目の存在しない司書、か……)

 自分に背を向けて歩き去っていく譚の姿を見送っていた読真は、ふとモノスに聞かされた話の内容を思い出し、ふと抑えきれない疑問を口にする

「なあ、譚」

「何ですか?」

 一瞬、しまったと思った読真だったが、一度発してしまった言葉はひっこめることができない。このまま終わらせることもできるが、ならばいっそ自分の中にある疑問を解消しようと言葉を続ける

「お前は何で幻想司書になったんだ? お前に幻想司書としての力はないんだろ?」


 幻想司書でありながら幻想司書ではなく、全ての幻想司書が持っているはずの幻想心器(ミソロギア)も持っていない。自分のように力があるから幻想司書なのではなく、力がないのに幻想司書である少女。

 他の幻想司書に認められていなくとも、確実に自分よりも幻想司書である少女の在り続ける譚の根底にあるものに読真は疑問を抱かずにはいられなかった


「何故それをあなたに答えなければならないのですか?」

 そんな思いが込められた問いかけに、淡々とした口調で返された譚の、あまりにらしい(・・・)答えに、読真はうなだれるように肩を落とす

「……だよな」

 その様子を見ていた譚は、辟易したように小さくため息をつき、帰ろうとして向けていた体を翻して読真に向き合う

「とはいえ、出来の悪い後輩が道に迷っているのですから、先輩として最低限の道を示してあげる事は必要かもしれませんね」

「!」

 溜息混じりにそう応じた譚は、驚きを禁じ得ない様子で小さく目を見開いている読真に抑揚のない口調で言葉を向ける

「私が幻想司書になった理由は簡単です。私は、生まれたその瞬間から(・・・・・・・・・・)幻想司書なんですよ」

「どういうことだ……?」

 幻想司書としての力を持っていないはずの譚が生まれたその瞬間から幻想司書であるというその言葉に要領を得ず、読真は訝しげに首を傾げる

「しかし、そんなことは微塵も関係ありません」

 読真が自分の出自やあり方に疑問を抱いていることを知りながら、譚はそれに答えず、しかし読真が抱いている疑問――幻想司書としてあるべき姿に対して答えを返す

「いいですか、読真? 大切なのはなぜ(・・)幻想司書になったか(・・・・・・・・・)ではなく、何故(・・)幻想司書をしているか(・・・・・・・・・・)です」

「……!」

 小さく目を瞠った読真に、譚は抑揚のない口調で淡々と言葉を紡ぎ続ける。それはまるで読真だけではなく自分にも言い聞かせているように、無機質ながらもどこか優しい響きをもって二人の間をつないでいく

「幻想司書になった理由などどうでもいいのですよ。実際の仕事でもそうでしょうが、最初は嫌々始めたとしてもその素晴らしさに気づけば、その仕事が好きになるでしょう?

 それと同じです。本当に大切なのは、この仕事のどこが好きで、自分が何をしたくて、仕事に誇りを持てるかです」

「仕事に、誇り……」

 自分の言葉を反芻する読真を見た譚は、静かに目を伏せるとその視線を空へ、街へ、そしてそこに見える人々へと移しながらさらに言葉を紡いでいく

「物語というのはただのお話ではなく心です。親から子へ、子から孫へ、人から人へ、いろいろな想いを込めて語り継がれ、時には新しい物語を創造し、その中に新しい解釈を求めて伝わってきた人の想いと願いの結晶……」

 胸に手を当て、いつくしむように想いを馳せながら言葉を紡ぐ譚の姿は、まるで愛しい人を一途に想う健気な乙女のよう。

 譚が見せる自分の知らない優しく慈愛に満ちた姿に驚きを覚えながらも、同時にその姿こそが本当の譚の姿なのかもしれないとも思える


「私は、そんな風に人と人を繋いでくれる物語が大好きなんですよ」


 満面の笑みを浮かべて紡がれた譚の言葉に、読真は小さく目を見開く


 人形のように整った顔立ちを持ちながら、普段はどこか人形のように変化に乏しい表情しか見せない譚の満面の笑みは、自分の本心を言葉にする気恥ずかしさを抱きつつ、それでもその心を表しているかのように澄み切っている


「だから私は物語の世界を守りたいんです。そこに綴られてきた想いが途切れてしまわないように。そして、これからも伝わっていくように……」

 心と記憶に刻み付けられるような譚の満面の笑みに、驚きつつも見とれていた読真の意識を、目を閉じて自身の胸に手を添えた小さな司書の言葉が引き戻す


 しかしそれと同時に読真に去来するのは、まるで走馬灯のように甦って来るのは、記憶の中にさえなかった遠くはるか昔の幼いころの記憶

 幼いころ、親に読んでもらった数え切れないほどの本。その本を読んでもらいながら過ごした親子の温かい時間。――譚の言葉によって呼び起されたそれは、忘れてしまった昔の些細な、けれど心の中にしっかりと刻まれている大切な、とても大切な想い


「それが私の誇り。物語を守る事で繋がる絆と思いを守っていく事。だからこそ私は、この仕事に誇りを持っています

 まだ読真には早いかもしれませんが、いつかそれに気付いた時に、私の言葉が本当の意味で理解できるでしょう」

 そう言って読真に一瞥を向けた視線を向けた譚は、自分を見て目を丸くしている後輩の視界から顔を隠すように背を向ける

「さあ、もう寝なさい。あまり夜更かしすると明日に響きますよ」

 読真に向けていた視線を外すと、譚は下ろしていた腰をゆっくりと上げて読真に背を向ける

 それには照れ隠しの意味もあったろうだろうが、今まで知らなかった譚の一面を垣間見た後にその後ろ姿を見ていると、読真の表情は無意識の内に綻んでくる

「ああ、譚もな」

(……こいつ、実はすごくいい奴なのかもしれないな)

 これで話は終わりとばかりにその場を離れようとしていた譚は、読真の笑みに気付いたのか、ふとその足を止め、肩越しに振り返る

「言い忘れていましたが、もし、読真の所為でしくじったら、この世の地獄を味合わせてあげますよ?」

 普段通りの無機質な表情の中にある瞳に、鋭い嗜虐の光を宿した譚の言葉に、読真の心臓はまるで凍てついてしまったかのように冷え、自身の身に迫る恐怖に本能が最大級の警鐘を鳴らして身も心も震え上がらせる

(ひいぃぃぃ……)

「では」

 こともなげに歩き去っていく譚の後ろ姿を見送る読真は、夜の闇に解けてしまいそうなほど、その表情を青褪めさせていた




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