#2 手掛かり A
どうも!
遂に第二話突入です^ ^
まずはAパートを書いたのでお読み下さい!
#2 手掛かり
A.
そんなことを話しているうちに、指令室という部屋の前に着いた。
すると、一樹が「僕は案内人なので…これで。山本総司令官は中でお待ちです」と言った。
「また機会があったらお会いしましょう」とだけ言い残し、その場から去っていった。
星羅はドアをノックした。
中から『どうぞ』と返事があったので、ドアを開け、中に入った。
「お久しぶりですね」
「またあなたがここに来てくれるなんて…。アンジェリカ大佐」
「よしてください。大佐なんて地位、私には荷が重いですよ(汗)」
「そんなことはないですよ。…ところで、今日はどういった用件で?」
「三年前の事件…覚えていますよね?」
「…三年前?」
「えぇ…、本条グループの…」
「…あぁ、あの未解決で終わった事件ですか…。あの事件が何か?」
「去年、ゲートが開いた直後に彼女から…本条 楓から写真付きのメールが届きました」
「メール…?」と関心を抱いた、山本が聞き返した。
「はい、メールです。内容はSOS…すなわち、助けを求める内容でした。
そして画像には異世界…ヴァンゼのどこかの写真が添付されていました。ここまでは警察に一度言いました。
…だけど、『その事件はもう調べてはいない』と言われ、追い返されました」と、そこで一息ついてから…話を再開した。
「…しかし、このメールにはもう一枚写真が添付されていました」
「もう一枚?」
「もう一枚には、本条ビルの地下の写真が写っていました。そこでお願いなのですが…」
「なんでしょう」
「本条ビルに入る許可をくれませんか?」
その言葉を聞いた山本は多少驚いたようだった。
少し考えてから、首を縦に振った。
「いいでしょう。…ただし、条件が二つあります…」
「条件…?」
その問いに今まで黙っていた、紅が言った。
「はい」
「交渉…ってことか…」
「まあ…その様なものです。さすがに、タダでは無理ですね…」
そこで考えていた星羅が一歩前へ出た。
「いいでしょう。…それで、条件とは?」
「一つ目は、許可を出すからには…解決してもらいます」
「それはもちろん。解決しないと楓を助けられませんから…。…で、もう一つは?」
「二つ目は…解決した後、無事に帰ってきたら…また、戻ってきてはくれませんか?」
「………」
その問いに言葉が詰まった。
星羅は考えた。
ここに戻ったら…楓を、皆を守れるのではないか…と。
だが、その考えとは裏腹に…もう一つ考えがあった。
楓を助けた後、ここに戻ったら…楓と、皆といる時間が短くなってしまうのでは…という考えだ。
そして考えに考えた結果…星羅は口を開いた。
「………解りました。戻りましょう」
「じゃあ、交渉成立ですね…」
「そのかわり、その時に頼みたいことができてるかもしれませんけど…」
「・・・?」
山本は今の言葉を理解することができなかった。
お読みいただきありがとうございました!
第二話のAパート目はいかがでしたか?
次のBパートをお楽しみに^ ^