#11 侵入者 C
C.
星羅達は城に着き、護り手のいる地下へと走っていた。
「でも、お城にこんなところ…あったのね。知らなかったわ」
「知らなくて当然です。ここは、アンジェ様がいなくなられてから作られた場所なのですから」
シリアが言うには、星羅がいなくなってから…次はこんなこと起きてはいけないと、前国王…デルロ王が丸1年かけ使いの者総出で作らした場所だという。
そして、完成したその日からこの地下で詠唱をし続けていたという。
レイラは首を傾げ、すぐさまシリアに聞いた。
「シリアさん、ご質問なのですがいいですか?」
「はい、なんでございますか?」
「ここが作られた日から詠唱と言っていましたよね?そしたら王様のお仕事や国民に顔を出すといったこと…全てが出来ないってことになるのですが…」
「確かにそうじゃない!流石に王様が何もしないってことはないんでしょ?」
「その通りです。ですので、全て城の者が代わりにこなしていました」
「それはつまり雑務とかってことよね?でもシリア…雑務はできても表立ったこと、例えば五国会議とかはどうしていたの?あれは王が出席しないと行けなかったわよね?」
星羅がそういうとシリア…ではなく紅が口を開いた。
「星羅、シリアさん、ちょっと待ってくれ。私たちはここの言語はあまりわかっていないんだ。何を言ってるのかよくわからないから詳しく教えてくれ…」
紅の後ろの3人も首を傾げて聞いていた。
「ご…ごめんなさい。…えっと、何から聞きたい?」
「護り手がさっきの障壁をはっている、王の継承者っていうのと、雑務が私たちの知っている雑務であっているのか?」
「えぇ、合っているわ」
「じゃあ、五国会議ってなんなの?」
「五国会議は名前からでもわかると思いますが、5つの国が行う会議です。その会議にはそれぞれの王のみが出席できるものなのです。もちろん秘書やお付きの者も決して同席を許されていません」
それを聞いた一同は納得した。
「とりあえずわかった。途中で止めてすまなかったな」
「いいのよ、わからなかったら意味ないものね」
と話していたら大きく開けているところに出た。
その広間の中心に陣があり、更にその陣の真ん中に水晶玉のような物が浮いていた。
「ここからは転移するだけで護り手のいる手前の部屋へと行くことができます」
「さっきの話、最後まで聞いてなかったから聞かせてくれる?」
「はい」
シリアは水晶に手をかざし、こちらを真剣な表情で見て言った。
「王の代理をしていたのは…その時に継いだデルロ王の弟君のルネス様でございます」
ルネス…その名を聞いた瞬間、星羅はしゃがんでしまった。
「星羅!?」
「アンジェ様!?如何なさいましたか!」
頭を押さえながら顔を上げた星羅は言った。
「その名前…ルネス…、あの事件の時に聞いた名だ」




