#11 侵入者 B
B.
「と…盗賊?」
「盗賊って星羅を襲って連れ去った、あの盗賊なのか?」
シリアは首を縦に振った…が、横にも振った。
「正確にはあの時死んだ盗賊たちの子孫…といったところですが。あの時、襲撃してきた盗賊は全員ノーセスの者たちでした」
「……でも…」とノアは話を戻した。
「結局…なぜ旅行ではないといいきれるの…?」
「それはですね、あの騒動後…今も尚、ノーセスはこのウェルノスには入らない…又入れない契約になっているのです」
「!?」
「入れない?でもさっき遭遇したんでしょ?」
「だからそれが気になっていまして…」
一同はそれぞれ整理しながら考えた。
なぜ入れないはずのノーセスがウェルノス内に入っていたのか。
そこでレイラが口を開いた。
「ところでなぜ入れないのですか?契約したとはいえ契約を破る者が来たりするのではないのですか?」
「そうよシリア。なんで入れないとまで言えるの?」
「はい、ご説明致します」
シリアの話ではこうだ。
あの日以来、前国王・デルロはこのウェルノス城に障壁をはった。
それとは別にウェルノス領土の城門から町全体を感知魔法を付与させた障壁をはっていたのだ。
その感知魔法はデルロ王がいなくなっても、城の者に引き継ぎ今も尚その役目を行い続けていると。
「ということは、こうは考えられない?」とカリアンは言う。
「その引継がれた者の身に何かが起きたか、あるいはその者が…」
議論をしていると突然、大きな音と共にウェルノス全体が大きく揺れた。
「な…なに!?」
「これは…!」
「シリア!すぐに索敵魔法を!」
「はい!」
シリアは返事をしてすぐに目を閉じ音があった方へと両手を伸ばした。
「………」
「どう?なにかわかる?」
「…なんていうことでしょうか」
震えた声でシリアは話を続けた。
「お城の方から黒い煙が…上がっています」
「…え…なんで…」
放心していた星羅はすぐに我に返った…がまだ混乱していた。
「なんで?どうして?障壁は?お父様が残した障壁はどうしたの?」
「ということは、カリアンさんの考えが当たっていたのではないですか?」
「レイラ、どういうこと?」
「先ほど言っていたカリアンさんのもう一つの考えですよ」
一息ついて言った。
「引き継いだ者が裏切ったか…と言うことです」
「な…んで」
「星羅!考えるのは後だ!とにかく城に向かってみよう」
「それもそうね!行きましょうみんな!」
ひとまず煙の上がっているウェルノス城に行くことにした。
城に行けば何が起きているのか分かるはず…そう思いながら。
お読み下さいましてありがとうございます。
話がちょっとずつ進んできました(やっと)。
次回もお楽しみに。




