#6 真実 B
B.
「私が6歳のころ起きた事件はナハトから聞いたわね?」と三人は頷いた。
カリアンが「レイラは聞いてないわよ?」というと、「レイラには病室で話したわ」
そこで一息つき…。
「そのあとのことを話すわ。私は妹…セナがいなくなった時、別室で係りの者と勉強をしていたんだ。みんなが探しに出て行った時と同じくして、盗賊が侵入してきたんだ」
「やはり…盗賊が来ていたのですね」
「うん。そこで盗賊につかまった私を助けるために、係りの者が…」
「・・・・・」
「だから係りの者は…」
「…そしてその後、城外に連れていかれ…ウィリガルド荒野をひたすら歩かされた…。裸足で、引きずられるように…」
「そんな…」
「そして連れてかれたところは、荒野の先にあった一つの小屋。そこにずっと監禁させられた。体を触られたり髪や腕を引っ張られたり…乱暴されたり………」と言って、星羅は拳を強く握りしめ…歯を食い縛った。
「アンジェリカ様…」と心配そうな目で星羅を見ながら言った。
「大丈夫よナハト。大丈夫だから…」と震える声で言った。
そこで、今まで黙っていたレイラが言った。
「そこまでは私も病室で聞きました。その後はどうなったんですか?」
「そうだ。私たちもそこまではナハトさんから聞いた。その後、何があったんだ?星羅はなぜその場にいなかったんだ?」とナハトを含めた全員が気になっていたことを紅が一気に聞いた。
お読みいただきありがとうございました^^
今回はナハトが語った過去とは違い、
誘拐された星羅本人からの視点で書いた真実。
抜け落ちていたピースが次々にはまってきました。
次回のCパートでは、最後のピース…皆が疑問を抱いた『その後』を書きます!
お楽しみに^^