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先輩 その2

あれからバドミントンサークルはというと、先輩達が卒業し、新しい部長が何となくゆるい活動に舵を切り出した。と同時に、サークル内の男女トラブルが落ちついたからか、皆、目が覚めたかのように穏やかになり、そんな空気も悪くないと思っているうちに、いつの間にか四年間入っていた。


「らぶ、こっち!」

「先輩すみません、待ちました?」


あの子の元彼こと、元部長は、卒業してからもOBとしてサークルに顔を出すことが多く、そのうちサークル内で幹部になった俺ともよく話すようになった。先輩は就職先の場所の関係で、片道2時間掛けて通ってきていたので、そこまでして来るなんてサークル内に誰か狙ってる子でもいるのではないかと一時噂になったが、そんなそぶりもなく、そのうち先輩が顔を出すのはいつもの日常となった。

俺が就職してからも、よく連絡をくれて、俺の住む地域まで遊びに来てくれる事も多かった。


「どこか寄りたいとことかあります?」

「いや、らぶの家に行きたい。一緒に漫画読んでだらだらしたい。前来た時に作って冷凍しといたハンバーグ食べたか?」

「あれ、美味しかったです。ご馳走さまでした」

「魚はあるって言ったよな。じゃあ、今晩はそれ焼いて味噌汁して食べようか」


先輩がそう言いながらシートベルトをしたのを確認すると、俺は車を発進させた。


※※


「らぶ、座っといてくれたらいいよ」

「いつもすみません。」

「泊めさせてもらってるんだから、いいって言ってるだろ」


そう言いながら、先輩は台所で料理を作る。先輩は日帰りしようと思えば出来るのだが、必ず泊まりたがるので、最近は先輩がうちに来て泊まるのがパターンだ。


「じゃあ、俺風呂でも洗っときますね」

「ああ」


風呂を洗いながらふと手を止めて思った。何か俺と先輩って恋人みたいじゃね?あの子の言っていた、俺と先輩が合いそうなのはあながち間違いじゃなかったんではないか?まあ、面倒見のいい先輩だしな。俺以外にもこんな感じで接してるのかもな。そう思い直し、俺は風呂を洗っていく。


「らぶ、仕事はどう?この前ミスしたって落ち込んでたけど大丈夫か?どうなったか気になって電話かけようと思ったんだけど、今日会えるから会って聞こうと思ってやめたんだ」

「すみません、心配かけて。上司が色々相手先に掛け合ってくれて、何とかなりそうなんです。」

「その上司って、前に部署異動してきたって言ってた上司?残業付き合ってくれたり、一緒に居酒屋に行ったっていう?」

「はい、その上司です。いつの間にかその上司が動いてくれてて、あっという間に解決しました」

「でも、同じようなミスした女の子いたって前に言ってたよな。その時は?その上司何かしたのか?」

「ああ、その時は上司も異動してきたばかりで、たぶんどうしたらいいのかわからなかったんだと思います。だからベテランさん達が動いて時間かかったんですけど、解決して。今回も、もしかしたら上司が出なくても俺たちだけで解決する事はできたかもですけど、助かりましたよ」

「ふーん。らぶの事だから、その上司にお礼でも考えてるんだろ」

「そうなんですよ?食事とか物とか何がいいと思います?やっぱり食事ご馳走するとかですかね?」

「コーヒでもあげとけばいいんじゃないのか。」


解決したと伝えたのに、どこか先輩は不満そうだった。

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