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【第3部】勇者参上!!~究極奥義で異次元移動まで出来るようになった俺は色んな勢力から狙われる!!~  作者: Bonzaebon
第4章 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【沈黙の魔王と白い巨塔】 第2幕 K'(ケー・ダッシュ)
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第376話 スミッコで暮らすような感じに……?


「さあて、真打ちが戻ってきたところで本腰をいれて楽しむとするかな!」


「楽しむ? さあそれはどうだろうね? だってそれ、オレより強くないと無理な話だよ?」



 ほうあぁ! 早速、ダンチョーと義手の人の睨み合いが始まったでヤンス! 間に割って入ろうものなら、バチバチっと迸った視線の火花だけで即死しかねないくらいのアツさでヤンス! 火の元用心、火の用心! の精神でいかないと大火事、山火事に発展しかねないでヤンス!



「舐めんなよ? 別に魔王とまともにやりあえるのは勇者だけじゃないんだぜ? 俺たち不可視の鎌インビジブル・シックルズがどれだけ対魔族に特化してるか思い知らせてやるよ!」


(ガゴォン!!!!)



 ドデカイ武器同士がぶつかり合って戦いが始まったでヤンス! ダンチョーのデカこん棒(グレート・クラブ)と相手のデッカイ剣! しかもあの人いつの間に手に持ってたんでヤンス? あんな大きなの出すだけでも大変そうなのに、まるでナイフでも取り出したかのように一瞬で出したでヤンしゅ!



「あっしは巻き込まれないように、どこかはしっこにでも退避して、スミッコで暮らすような感じに……、」



 非戦闘員なあっしは足手まといに成りかねないでヤンしゅから、巻き込まれないよう、邪魔にならないように逃げておくしか出来ないでヤンス! クロガネ団のみんなにも戦闘中は隠れてろ、と言われてるんで公然の了解事項なんでヤンス。とか思ってたら、なんか怪しげな人影が……?



「あら、ごきげんよう。」


「ほあっ!? ごきごき、ゴキブリけんよう!?」



 誰かと思ったらヘイゼルちゃんだったでヤンス! しかもなんか纏ってる雰囲気が怖いでヤンス? もしかしてあっしをコロコロ、または苛めに来たんでヤンスかね? またまたぁ~? そんなわけがないでヤンス。ついさっきまでお友達モードで仲良くやってたのに、そんな怖いことするわけが……。



「ゴキブリですって? こちらは丁寧に挨拶しているのにそんなお下品な単語で返されるなんて不本意ですわ。相変わらず不躾な方ですのね。」


「ごめんなしゃい! あっしは躾の行き届いてない野良犬、犬畜生でヤンスから!」


「私はそんな下世話な話をしに来たわけではないですのよ?」


「じゃ、じゃあ、どんなご用でおいでになりまくって来たんでヤンスか?」



 用件を聞き返しただけなのに、なんか更に怖い顔になったでヤンス! あっしは何をしたんでヤンスか? ミャーコちゃんやプリメちゃんみたいにまだセクハラ事案は発生してないのに? いや、ていうかむしろ今からでもしたいくらいでヤンスけど? まさか、あっしのやましい心を読まれているのかも? せめてタッチの一つくらいさてくだ……、



「あなた自身に恨みは特に御座いませんけど、あなたに見た目が良く似た方に以前酷い仕打ちを受けたことが御座いましてね?」


「ま、ましゃか!?」



 これはあの学院での事案に違いないでヤンス! タガメおじさん強制猥褻事件のことに違いないでヤンしゅう! あのヒドイ猥褻が尾を引いてるんでヤンしゅよ! ドロドロねちょねちょ状態でおさわり、抱きつき、接吻未遂などという猥褻3アウトのフルコースを食らわしてしまった罪は重いんでヤンス! 


 あの日は被害者のヘイゼルちゃんが行方不明になっていたのでウヤムヤになったでヤンスけど、おじさんはまだ罪を償っていないんでヤンしゅ! ていうか、あっしは一切関与していないというのにどういうことなんでヤンスか? いや、ちょっとはおじさんの行為が羨ましいと思ったのは事実でヤンスけどね……。



「あなたのおじさまに損害賠償をまだしてもらってませんの。」


「そ、そぇはタガメおじさんの罪であってあっしの罪ではないでヤンしゅう!」


「あなたは連帯責任とか一族郎党一斉処分という話をご存じありませんの? それを適用させていただきたいと思いまして。」


「しょば~ん!?」



 連帯責任? 一族郎党揃って打ち首? 嫌な予感が体を駆け巡りまくったでヤンス! そんなぁ! なんであっしがおじさんの罪を代わりに償わないといけないんでヤンしゅかぁ! あまりにもおかしいでヤンしゅ! だってあっしはヘイゼルちゃんに一度もおさわりしてないのにぃ! はっ! でも、待てよ? これを口実におさわればいんでヤンしゅう!



「でもでも、さっきのあのおかしげな空間にいたときは仲良くしてたじゃないでヤンしゅかぁ? なんで急に復讐者(リベンジャー)モードに切り替わってるんでやんしゅか? おかしいでヤンス!」


「ああ、あれはお友達になったシャンリンさんのお顔を立てる意味でそうしてたんですのよ? あの方のお兄様のお友達を邪険にするわけにもいかなかったので。」


「じゃあ? じゃあ? 今は一緒にいないだけでお友達には変わりないんでヤンしゅよぅ? 見逃してくれても……?」


「ダメですのよ。あなたの顔を見ているだけであの日の嫌な記憶が甦るんですの! せめて滅殺、浄化、消毒の一連の流れを行えば、忌まわしい記憶も浄化されると思っているんですのよ!」



 あああ! 説得失敗! これであっしは汚物消毒から逃れられなくなったでヤンス! タガメおじさんのせいでこんな魔王の塔で人生の最後を迎える事になってしまったでヤンしゅ! せめてあともう一度だけミャーコちゃんとヘイゼルちゃんにセクハラしておきたかったでヤンス! チクショ~!

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