第331話 買い食いとおやつ食べ過ぎは禁止って言ったでしょ!
「喧嘩はダメ! 絶対ダメーっ!!」
危うく戦いに発展しそうになったところで、キョウナちゃんのストップが入ったでヤンしゅ! それでも睨み合いは止まらず、ティンロンくんとダンチョーは身構えたままになってしまってるでヤンス。
「いや、なんか向こうはやりたがってるし……。」
「喧嘩は買っちゃダメ! なんでもかんでも安いからって買っちゃダメって、いつも言ってるでしょ!!」
「え、それはお菓子とかがダメってだけじゃなかったの?」
「喧嘩もダメ! 無闇に食べ過ぎると、晩御飯に響くんだからね!!」
「なんか段々、食べ物の話になってきてない……?」
なんか買食いとかオヤツ食べ過ぎ問題に話がすり替わってきてない? 確かに調子に乗って美味しいお菓子を食べすぎて、晩御飯食べられなくなった事はあるでヤンス! とにかく「お腹が空いたらソニッコーズ!!」の精神で行くのが無難なんでヤンしゅ!
「フン! 犬とかタヌキだかなんだか知らぬが、いきなり乱入してきた無礼だけは許すわけにはいかぬわ! 斬って捨ててくれる!」
(スチャ!)
「あ、抜いたぞコイツ。やっぱやる気じゃん。オレも殺るよ?」
「ダメったら、ダメ!」
ああ! とうとうティンロン君がヌイてしまったでヤンス! 自慢(?)粗〇〇、〇〇カスを! ……ん? アレ? なんかおかしいと思ったら、刀に恥ずかしい文言が書かれてるでヤンス! なんでこんな恥ずかしい物を……? しかも、自分の欠点を惜しげもなく書いた”痛”刀でヤンしゅう!
「プッ! なにそれ? なんか恥ずかしいことが刀に書いてあるぞ? アンタ、粗〇〇、〇〇カスだなんて、笑っちゃうよ。」
「ち、ち、ち、違うわぁ! これは何かの手違いで、ってなんでこうなっていることをオレは忘れていたんだぁ!!」
「兄上がしっかり姉御に謝らないからこういう事になったアルよ。しかもそのままで持ち歩いていたなんて、コッチも恥ずかしくなってくるアルね。」
「ああああ!!」
姉御? てことはミャーコちゃんと何かあったんでヤンスね? うっかりミャーコちゃんの逆鱗に触れてしまったんでヤンしょーな。あんな恥ずかしい事を書かれるなんてウラヤマ……おっとっと、うっかり性癖が出てきてしまったでヤンス!
「粗〇〇、〇〇カスな奴は笑っとけばいいけど、そこの女はどうする? そいつ、処刑隊の新メンバーだったはず……?」
「圧倒的な戦力差があるとはいえ、教団に仇なす者は許しておけませんわ! この場で刺し違えてでも……。」
「アンタ、なんかブルブル震えてるけど大丈夫?」
そうだった! ヘイゼルちゃんは”魔族絶対許さないマン”で有名な処刑ダイスキ処刑隊な事を忘れてたでヤンス! ほとんど関わりのないティンロン君達と違って、思いっきり敵対関係にある勢力同士が対面してしまったでヤンス!
でも、ヘイゼルちゃん一人ではまるで勝ち目はないでヤンしゅ! このままでは健気にも戦いを挑んで果ててしまうそうなフンイキになってきたでヤンスよ!
「ダメっ! 喧嘩の次は弱い者イジメ? そんなのダメだよ!」
「でも、コイツらはオレらの敵だし? 戦わないワケにはいかないでしょ?」
「魔王は何においても、絶対の浄化対象! 敵わずとも、徹底抗戦の姿勢は崩すわけにはいきませんのよ!」
「ダメ! そんなに怖がってるのに戦おうとしちゃダメだよ! 団長さんも弱い者イジメは絶対にダメ!」
「フフ、ヘイゼルさんが戦うというのなら、オレが加勢する!」
「兄上、そんな恥ずかしい物を持って加勢しても、ヘイゼルちゃんが可愛そうになってしまうアルよ! 風評被害が甚だしくなって目も当てられない結果になるアルね!」
おうわ! ティンロン君が加勢するとか言い出して、戦いの火種が再燃してしまったでヤンス! このままでは粗〇〇、〇〇カスがヘイゼルちゃんを守るためにブン回される事態に発展してしまうでヤンしゅう! 卑猥すぎて目も当てられないでヤンスよ!
「ダメったら、ダメ! こうなったら、こうしちゃうんだから! エイッ!!」
(ポ、ポ、ポ、ポン!!!)
「うわっ!? 何だこれはオレの刀が花束に変化したぁ!?」
「義手がフラワーアートに!? こ、これはこれで素敵ですわね……。」
「またこれかよ? あ〜あ、このまましばらくは元に戻らなくなるぞ……。」
「一体、何が起きてしまったアルか?」
「思い知ったか! コレが必殺”お花畑の術”! これでみんな仲良くお仕置きだからね!!」
ぎょわーっ! キョウナちゃんがホウキを取り出して振りかざしたら、みんなの武器がお花満開に! ぜんぶお花に変化してまるでお花畑になってしまったでヤンス! キョウナちゃんは魔法使いの見習いとは聞いていたけど、こんな術が使えるなんて初めて見たでヤンス! ……でも、必殺とか言ってるのはスゴイ矛盾を感じるでヤンしゅ。効果と激しく噛み合わないでヤンスな。
「タヌキの人もお怒りのようアル。これでみんな仲良く、スタンプラリーをすれば問題は即解決するアルよ。」
「くっ! やむを得んな。」
「こうなった以上は仕方ありませんわね。」
「はあ、つまんないの。」
なんか、喧嘩のフンイキは収まって、ラリーの再開ということになったでヤンス。でも、サヨ姐さんは許してくれんるんでヤンしゅかね? 止めに来ないということは続行オーケー? 判定が気になるところでヤンしゅ。