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【第3部】勇者参上!!~究極奥義で異次元移動まで出来るようになった俺は色んな勢力から狙われる!!~  作者: Bonzaebon
第4章 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【沈黙の魔王と白い巨塔】 第1幕 異界塔士Ro・Ar
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第326話 ※ただしイケメンに限る。


「ちょっと、アンタ! ドコ行こうとしてんの!」


「あ? 何処に行こうと、オレの勝手だろう。こんなかったるいお遊びに付き合ってられねーよ。」



 このエリアを巡るグループづくり、メンバー争奪戦が早くも始まったでヤンス! 早速、この場からコッソリ離脱しようとしていたエピオン君をミャーコちゃんがあざとく見つけ、引き留めに入ったでヤンスよ! これはイキナリ波乱のヤカン……じゃなくて予感!



「アンタはいつもそうやって……。従わないとホントにこの空間から外に出られなくなっちゃうよ!」


「うるさい。お前のような奴に心配されるオレではない。脱出方法なんて自力で見つけられるさ。」


「なに意地張ってんのよ! もっと楽な方法あるのに一々それを避けるな!」


「ウヒョー、コレがホンモノの一匹狼ってヤツ? アンタ、シブいね、お兄ちゃん? カッコよくって、それでいてベリークール! そこにシビレル、憧れるぅ!!」


「うっさいぞ、ソコ! バカはちょっと黙ってろ!!」


「バカじゃないやい!」



 プリメちゃんまで緊急参戦! 美形とあらば男女の見境なしにアタックしてしまう、彼女ならではの行動でヤンス! やっぱり恋の上でもプリメちゃんがミャーコちゃんのライバルとなってしまうのか? 目が離せないでヤンしゅ!



「お前ら、二人共、馬鹿さ加減は同程度だろ。馬鹿が伝染るから、アッチへ行け。でないとブッ殺すぞ!」


「ハイハイ、このアバズレ女なら何人でも殺していただいていいですよ! そして、アッシはアニキに一生付いて行くんでござんすよ!」



 なんか、あっしの口調がパクられてるでヤンスよ! プリメちゃんみたいなカワイコちゃんにあっしのアイデンティティを奪われたら、レギュラーの座を簡単に奪われてしまうでヤンス!



「馬鹿かお前は? 頭膿んでるだろ。」


「またまた〜! アニキはご冗談がお好きなようで? アッシはいくら女でも”頭だけを生む”なんて器用なマネは出来やせんよ?」


「お前、本当に頭おかしいだろ。」


「いやあ、照れるなぁ! 個性的だってよく言われまっす!」


「褒めてねーよ!」



 頭ウミ? 頭海? 頭生み? ア・玉生み? 頭がこんがらがって来たでヤンス。一体何の話ををしているのか、意味不明になって来たでヤンスよ。一瞬にして話が異次元空間に突入してしまったでヤンス! あ、でもココはそもそも異次元空間でヤンした!



「まあまあ、皆さん! ココは揉め事などせずに仲良く行きましょうよ。一緒に楽しいことを経験すれば仲良くなれるかもしれませんし。」


「フン、いかにも甘ちゃんが言いそうな台詞だな。オレの一番キライなタイプだ、お前は。」


「君のことをもう少し知っておきたいんです。競い合う相手なのかもしれませんが、同世代だから理解しあえる部分もあると思うんです。」


「ないな、それは。一生わかり会えるはずなどない。暮らしてきた環境があまりにも違いすぎるんだ。」



 お坊っちゃんと難民ではあまりにも価値観が違いすぎるでヤンス! それぞれ光の勢力と闇の勢力を象徴している二人ではあるでヤンスな。あ、でも、二人の共通点がなくもないでヤンス。どちらも親をなくしているのは共通してるでヤンスな。あっしは意外な共通点を発見してしまったかもしれないでヤンス。



「まあまあ! ソコは仲良くやろうじゃないか! 私が仲人をしてあげるから一緒に行こう!」


「仲人って…お前は結婚相談の仕事でもしてんのかよ。」


「男同士のカップリングなんて萌えるやん? 男女のカップルに限定するとは、ワラワ先生も言ってないし?」


「なんじゃ、その呼び方は!」


「なんで男同士でくっつけようとしてるんだよ!」



 なんとだいたんな! そんな発想なかったでヤンス! 確かにサヨ姐さんは男女に限定してなかったでヤンス! あの二人は無理そうでヤンすけど、あっしら、最悪でも非モテコンビでゴールインすれば、チャンスは……、



「残念じゃが、そなたらに限ってそれは禁じ手とさせてもらおう。ただしイケメンに限る、とさせてもらう。しかしルールの裏を突かれるとは思ってなかったわい。」


「しょぎゃわ〜ん! 心読まれてるでヤンス!!」


「なっ!? クソ犬、貴様、碌でもない事を企みおったな! 断る! 貴様なんぞと”かっぷる”とやらになるぐらいなら、自ら死を選ぶ!」


「ごびゃあ!!」



 姐さんに思考を読まれた上に、同士にも裏切られたでヤンス! 脱法的な手段で脱出を図るプランが早くも潰えたでヤンス! あっしの希望が消えて、早くも”詰み”になってしまったでヤンスな……。



「犬の人、諦めるのはまだ早いアルよ。私が一緒に行ってあげるアルから。」


「おおっ! シャンリンちゃん、マジ天使!!」


「ええい! オレの妹に近付くな! 犬臭くさせてなるものか!」


「兄上を放っておくのは忍びないアル。その代わり、犬の人も絶対同行してもらうのが条件アルよ。」


「くうう! 妹の言うことに逆らうわけにはいかない! お兄ちゃんは歯を食いしばって、条件を飲むからね!」


「私も同行させてもらいますわ。シャンリンさんには恩がありますしね。あちらのお馬鹿さん二人とは同席したくありませんの。」



 うっひょう! ヘイゼルちゃんも来たぁ! テンション瀑上がりでヤンしゅう! これであっしにもチャンスが巡ってきたでヤンス! うへへぇ、どっちにしようかな? いや、どっちがじゃなくて、どっちもなんて事を考えちゃったりして!

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