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【第3部】勇者参上!!~究極奥義で異次元移動まで出来るようになった俺は色んな勢力から狙われる!!~  作者: Bonzaebon
第4章 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【沈黙の魔王と白い巨塔】 第1幕 異界塔士Ro・Ar
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第302話 大惨事? スーパーロボット対戦!?


「一人でオレ様の相手だと? 舐められたものよ。だが、お前一人を屈辱的な目に合わせてやるには好都合! 四方八方からついばみころしてくれるわ!」



 アキラを巡って、ラップとアカがせめぎ合いをしている間、俺はトリ様をおさえないといけない。一人で相手取るには不利な状況だ。相手は空を飛んでいる上に、体も大きく数も多い。なんとか数を減らすことを重点において立ち回らないといけない!



「ぐはは! 数の暴力を思い知れ!」



 一斉に何匹かが襲いかかってきた。もう迷っている時間はない。まとめて全部ぶった斬ってやる! 剣を構えて技の体勢を作る。周囲に対して神経を研ぎ澄まし、襲いくる敵の気配を捉え、それに目がけて技を解き放った。



「……絶空八刃!!」


(シュバッ!!!!)


「なっ……!?」



 八刃の衝撃波が周囲一帯を薙ぎ払うと。襲いかかってきた個体全てがその場で停止した。時間でも止まったかのように、ヤツらも驚きの声を発したままの状態を保っている。しばらくは沈黙が流れた……。



『ギョエアアアアアッ!!!!!!!』


(ドシャ、ドシャ、ドシャ、グチャアアアッ!!!!!!)



 一匹、また一匹と真っ二つにちぎれながら落ちていき、複数の死体が折り重なっていった。周囲は一気に地獄絵図の様相に変化してしまった。それでもまだトリ様は存在している。一体何匹いるのやら……。



「またしても、それか! 結界をすり抜ける攻撃! これは本来あってはならない事象なのだ!!」


「よく言うよ! そっちだって、主とかボスが複数いるのはありえない事態なんだからな!!」


「やかましい! コッチは管理者側だから許されるんだ! 部外者が好き勝手していいわけない……、」


(ズドォォォォォン!!!!!!!!!)


「ゴミャアアアアアアっ!!!!!!!」



 トリ様の背中が突然爆発炎上した! イキったトリ様は俺相手に不平不満をぶちまけていたが、それに対して背後からツッコミを入れた奴がいたのだ! 何やら人型の大きな物体、巨大なゴーレムの様な物が何かを投げつけたようだった。一体だけかと思ったら、後ろからゾロゾロと複数の同じ姿をした奴が現れた。



「許さんぞ、ゴミ庶民の侵入者め! 無差別的に蹂躙してやる! この秘密兵器デス・アイアンの手によってな!!」



 クルセイダーズの奴らの秘密兵器? 壊滅状態になっておとなしくなっていたと思ったら、あんな秘密兵器を持ち出してきた! 人が急に消えたと思ったら、アレの準備に取り掛かっていたからなのかもしれない。


「オイ! 人間どもを蹂躙とか抜かしておいて、何故俺を攻撃した?」


「目の前にいた害虫を駆除して何が悪い! 腹いせに貴様ら鳥風情も殲滅してくれる!!」



 トリ様同様、連中も怒りに我を忘れている。もはや目の前に現れるもの全てを滅ぼす勢いで、最終兵器を持ち出してきたようだ。アレもなんとかして止めないと、アキラ達現地の市民の命が危ない!



「そんな人形ごときでオレ様の相手になるもの……ぎょべぁっ!!!!!」



 こんなもので倒せないとアピールしかけたトリ様だったが、話の途中で巨人に攻撃をブチ込まれた! 何か筒状の物体が飛び出して、筒の後端部分から火を吹き出しながらトリ様に激突したのだ。そうなると同時に爆発炎上したというわけだ! どうやらさっき背中から当てた攻撃も同じものだったらしい。



「話の途中で攻撃する奴がいるか! こんなものは効かんぞ! 爆発の衝撃に驚いただけ……ゴボぁっ!!!!!」


(ズドォォォォォン!!!!!!!!!)



 巨人は容赦なく次の攻撃を発射した。一体だけではなく他の数体もトリ様の別個体を攻撃にかかっている。パンチだったり、目から出る光線で攻撃したりと、複数の武器が内蔵されているようである。しかし、パンチ以外は人型でなくても出来る攻撃なのではと思えてしまうのは気のせいだろうか? 投石機みたいに発射台で使っても何とかなるのでは? とか無粋な考えばかりが浮かんでしまう。



「虫の羽音というものはただの雑音に過ぎん。ただお前の声が言葉のように聞こえているのは、我々は気のせいだと考えている!!」


(ドカァァァァァァァァン!!!!!!!!!)


「ぐおあおっ!!!!! オレ様の言うことを虫の羽音と一緒にするなぁ!!!」



 ヨシ! これなら俺が相手をしなくても漁夫の利で何とかなりそうだ。それでヤツらはどうなった? アキラやラップ、アカ達の様子を見るために振り返った。なにやら、ラップとアカは取っ組み合いの膠着状態に陥っている。



「くううっ! アタイのモンスターを取り込んだ力に対抗できるとは大したモンじゃないか?」


「ハハ……。ご冗談を。生身ならアナタに勝てませんヨ。このパワード・スーツのおかげなんです。実はコレが最新鋭の代物でしてね。」


「新型かどうかなんて、アタイには関係ないね! アタイの戦歴を技術力とやらで上回れることがコレほど腹立たしいだなんて、アンタにはわからないだろうけど!」



 両者は互いに押したり、押し返さたりを延々と続けていた。ほぼ互角とはいえ、アカには疲れが見え始めている。対象的にラップは変化なし。顔がスーツの兜で覆われているので表情が見えないだけかもしれないが。アカの化け物じみた怪力を完全に抑え込めるあたり、アレの技術力とやらは凄まじいようだ。俺もまともに相手をしなくて正解だったと言える。



「よし! 出来た! コレで完了だ!」



 取っ組み合いの向こう側にいるアキラが声を上げた! どうやら機材の操作は完了したようだ。その声を合図にトリ様の方を見ると完了と同時に謎の光に包まれているのがわかった。全ての個体もれなくだ。



「フフフ、コレで勝ったも同然だ。コレでオレは完全体となるのだ!!」



 勝ったも同然……アキラが言ったことの前半は意味が分かるが、後半部分の文言はどういう意味で言ってるの? 完全って、完全に結界を取り払ったって解釈でいいんだ……よね?


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