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【第3部】勇者参上!!~究極奥義で異次元移動まで出来るようになった俺は色んな勢力から狙われる!!~  作者: Bonzaebon
第4章 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【沈黙の魔王と白い巨塔】 第1幕 異界塔士Ro・Ar
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第280話 ”あの一言”を言わせたい!!


「正解は……、」


「正解は……?」



 サヨ姐さん、最後の問題だからって引き伸ばしがものすごいでヤンス。その間ずっとあっしの目をガン見してるでヤンしゅ! 正解だから見てくるのか、不正解の怒りを現しているのかさっぱりわからんので怖いでヤンス!



「正解は……ともかくとして、」


「ともかくとして!? ズコーーッ!!」


(ドテッ!!!)


「なんじゃ、その古典的なリアクションは!」


「もったいぶって、正解を言ってくれないのがいけないんでヤンしゅ!! コテーーン!!」



 正解を言わずに寸止め! 予想外の展開に古典的なリアクションを取らざるを得なかったでヤンスよ。とっさに斬新な方法なんて浮かばないんでヤンスな。わざわざ止めた意味を聞かねばならんでヤンス。



「どうして止めたんでヤンスか? みんな待ってるでヤンしゅよ?」


「その前にそなたら二人がそれぞれどんな事をしたいか聞いておきたくてのう。勝てば、相手にどの様な命令でも一度は下せるワケじゃしな。ほれ、まずアリエール、申してみよ。」


「そうね、私は……その獣人を使い魔にしたいわ。ちょっと、能力的に不足しているかもしれないけれど、賑やかしに手元に置いておくのも良いかと思って。”永久隷属”の魔術を一度かけるだけでも成立するのだしね。」


「ほう? ある意味、ペット扱いじゃな。」


「ぺ、ぺ、ぺ、ペットぉ!? 使い魔!? そんなのこま……いやいやおいしいかもしれないでヤンしゅ!! 毎日毎日、キレイなオネイサンにこき使われるのも一興かもしれないでヤンス!!」


「あ〜、あ〜、スケベ犬が煩悩をぶちまけてるよ! 相手の希望を聞いてるだけなのに!」


「やっぱ裏切るわけだ!! あの犬畜生、相手が女だったら、いくらでも付いていくのが本性なんだよ! そして今も、魔王にさらわれたフリして、ハニートラップに引っかかったに違いないのだ!!」


「ギクギク、ギクぅーーーっ!!??」


「図星なのが外に漏れ出してるよ!」



 ぎょ、ぎょわーーーん! なんか嫌なタイミングでクロガネ団に渡った経緯がバレバレしてしまったでヤンス! 確かにある意味ハニートラップ…キョウナちゃんが気になってしまったばっかりに、下心丸出しでクロガネ団に入団したのが真相なんでヤンス。す、好きなこのためなら裏切り者の汚名を着てでも恋路を選ぶんでヤンス! 人生の大勝負に出たんでヤンスよ!



「ほれ、次はそなたじゃ。裏切りーヌ、申してみよ。」


「裏切りーヌ!? あ、あ、あ、あっしが勝利の暁には……あの一言を言わせるでヤンス! この前は未遂で終わった”あの一言”を言わせる事を約束するでヤンしゅ!!」


「なんなんだよ、その”一言”って? 内容を開示せよ! この犬畜生め!」


「それは言えませんヌ!!」


「言えよ!!」


「まあ、良かろう。言ってしまうと、楽しみが減るから言わんのじゃろう。それもよかろう。」


「ええ〜っ!?」


「さしゅが、姐さん、話がわかるぅ〜!」



 そうでヤンしゅ! ここで相手に分かるようにしてしまったら、魅力(ミリキ)が半減してしまうでヤンス! 言いたくないことを即興で言わせるからいいんでヤンスよ! こういうのは鮮度が大事なんでヤンス! とれとれピチピチ、産地直送、わしゃザンマイの精神でヤンスよ!



「それでは、満を持して正解発表に入るとしようかのう。」


「ま、待ってやしたぁ!!」


「やっと発表か。まるまる、クソ犬の茶番に突き合わされたからげんなりしたぞ。」


「最終問題の正解は……”五郎娘々怒気宗ゴロウニャンニャンドキムネ”じゃ!!」


「な、なに!? そんなふざけた名前の銘が正解なのか!?」


「残念ながら、コレが正解じゃ。そなたの言う、”妙歩無羅瑳魔”は残念ながら、現存はしておらんのじゃよ。」


「そんな!? あの伝説の武具が失われたのか。」


「持ち主のお侍さんが金剛石の王と戦った時に折れちゃったんでヤンス。あっしは見てないけど、アニキから聞いたでヤンス。その後、無理やり修理して使って完全に壊れて”LOST”になってしまったでヤンスよ。」


「実物を見ていたというのか!」


「ドキムネも元はおじいちゃんのお店で売られていた物でヤンス。まさか姐さんの手に渡っていたとは思わなかったでヤンスよ。」


「とある冒険者から引退した時に預けられたのじゃ。ふさわしい持ち主が現れてたらわたしてくれとな。たまたま手元にあったから持ってきたんじゃ。」


「卑怯な! 身内を贔屓したからこのような結果になったのではないか!」


「たまたまじゃよ。ワン公の身内受かりの品だとは知らなかったのじゃ。その証拠に最初の方の問題はそなたに有利だったであろう? それも偶然の産物じゃ。諦めい。」


「くっ!?」



 あっし贔屓とかじゃなくて偶然? ミラクル発生に助けられたんでヤンしゅね。最初の方は不利だたから負けると思ってたでヤンスけど、なんとか勝てたでヤンス! じゃ、じゃあ、アレもやれるんでヤンスね?



「では、ワン公よ、勝者の権利を行使するが良い。」


「うひへ! お楽しみタイムがやって来たでヤンス! じゃあ、言って下しゃい! 言わないと、足の裏ペロペロしまくるでやんしゅよう?」


「ううっ! なんと下品な獣人か! とは言っても何を言えばいいの? 何を希望しているのか、さっぱりわからないわ!!」


「もーっ! こういうときは決まってるでやんしゅかぁ! さんハイっ!!」


「わかるわけないだろうが、この犬畜生がっ!!」


(べキャッ!!!)


「わぎゃんす!!」



 まだ目的を達成してないのに制裁を受けたでヤンス! 毎回ヒドイでヤンよ! 今回こそと思ったのに、志半ばで倒れてしまいそう…でヤンス! ああ……「くっコロ!!」、生で聞きたいヤンスよ……。

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