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【第3部】勇者参上!!~究極奥義で異次元移動まで出来るようになった俺は色んな勢力から狙われる!!~  作者: Bonzaebon
第4章 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【沈黙の魔王と白い巨塔】 第1幕 異界塔士Ro・Ar
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第278話 昔、実家で見たような…?


「さて、次のお題はコレじゃ!! 今度はレベル7、少し難易度が上がっているぞい。」


(ドン!!)



 どっきどきの第2問目のアイテムが出てきたでヤンス。4ポイント差をつけられ早くも大ピンチに陥ったあっしはここで当てに行かないと、更に状況が悪化するのは間違いないでヤンス。


「これは剣か。オーソドックス且つ判定の幅の広い物が出てきたな。」


「これは”?ソード”に分類されるものでヤンスね!」



 鑑定の定番的なアイテムが出てきたでヤンス。ありきたり故に大剣から短剣まで幅広く適用される不確定名なんでヤンスな。見た目だけで判別できるものもありヤスけど、鞘に入っていたら一気に難易度が上がるケースもあるんでヤンス。油断できないカテゴリーでヤンスな。



「鞘の中に収まっているのが、厄介ね。刃を見れば呪いの有無は判定しやすいのだけれど……。抜くとなると、触った瞬間に呪いが発動するケースもあるから迂闊には触れないわね。」


「あっしはもう触れないでヤンス! さっきみたいなミスはもう出来ないでヤンスから。触りたければ、お姉さんがどうぞ!」


「その手には乗らないわよ。私の鑑定スキルを甘く見ないで頂戴。」



 このおねいさんは慎重でヤンスね。ぱっと衝動的に調べたり答えたりすることがないでヤンス。こういう人はミスをしないから、先手で答えないと勝てないかもしれないでヤンスな。



「しかし、あまり見たことないタイプのデザインね。新しくはないけれど、古代の物かと思えば、そこまで古くはなさそうね。作られたのは100〜200年前くらいの間かもしれない。」



 古くなさそうではなさそうでヤンス。古かったら短めで肉厚の”グラディウス”みたいな剣、今のカテゴリではショートソードに分類されるヤツでヤンス。見た目の刃は長めなので”ロングソード”タイプなのは間違いなさそうでヤンスな。それだとおねいさんの言う通りでヤンス。



《私を持っていけ!!》


「うわっ!? 剣が喋った!?」


「喋るだなんて!? やはりコレは呪物の類、呪われているに違いないわ!」



 アレ? 剣が思念波を飛ばしてきたでヤンス? 確かに呪いのアイテムかもしれないでヤンスけど、コレは魔法生物との中間みたいな存在の”魔剣”かもしれないでヤンス! エルしゃんが持ってるヤツとか、エピオン君の武器、それと似たような物でヤンしゅ!



「これはアイテムではなくて、モンスターね? 魔法生物の一種”アンサラー”に違いないわ!」


「ファイナル・アンサーじゃな?」


「当然よ! それ以外あり得ない!!」


「残念ながら、不正解じゃのう。これはモンスターではない。そんな引っ掛け問題なぞ、ださんわい。あくまでアイテムとして考えるが良い。」


「くっ!? そんなのありえない!」



 おやぁ? 意外とおねいさんは知らなかったようでヤンス。ちょうど100年前くらいのときに魔法生物的に持ち主をサポートする武器とか鎧が大流行してたらしいんでヤンス。


 あっしのおじいちゃんのヤマメじいちゃん(※タニシの曽祖父メダカの長男。なのでタニシから見た祖父に当たる人。)が若い頃に売りさばいて、オガワグループの事業を大きくした実績があるんでヤンス。今でも倉庫に売れ残った奴が何個か転がってるでヤンス。



「これは自動攻撃サポートシリーズ、”恨みの剣”でヤンス!」


「ファイナル・アンサーじゃな?」


「ナンクル・ナイサー!!」


「正解! 3ポイント獲得じゃ!!」


「やったーっ!!!」


「うわ、珍しく正解した!? 犬畜生のクセに!!」



 やっぱり、なんとなく思い出してきたのが勝因でヤンス。倉庫に入ってたヤツの中にあったような気がしてきたんでヤンス。子供の時にシジミ姉ちゃんと剣客商売ごっこしてた時に偶然選んだのがアレだったんでヤンス!



「ほう、そなたにしてはよくわかったのう。」


「昔、これで遊んだことがあるんでヤンス。」


「遊ぶって……なんてもんで遊んでんだよ! 武器もろくに扱えないヘタレのクセに!」


「だってしょうがないんでヤンスよ! うちのお姉ちゃんは「スリルがないと遊んだ気がしない」というのをモットーにしてたんでヤンスから! 何でもかんでも、本物志向だったから、生きたココチがしなかったんでヤンス!」


「お前の姉はどんなヤツなんだよ!」


「兄上も人のこと言えないアルよ。しょっちゅう、真剣で遊んで取り巻きの人を困らせたアル!」


「しかもソレには欠点があったから記憶に残ってたんでヤンス! ソレの機能は”攻撃を受けたら倍の威力で反撃する”というヤツなんでヤンスよ。だから攻撃を受けるまで何も出来ないんでヤンス!」



 もー、遊ぶだけでも毎日が命がけだったでヤンス。シジミ姉ちゃんはノウザン・ウェルの狂犬と呼ばれるくらいの女番長みたいな存在だったんでヤンス。刺激が欲しいのをいいことにガチな遊びを要求されたんでヤンス。



「だったら後手になるだけじゃん?」


「甘いでヤンス! シジミ姉ちゃんにその手は通じないんでヤンスよ。一撃必殺、一発KOを狙ってくるでヤンスから、意味ないんでヤンス! 気絶したらその剣の機能は発動しないんでヤンス!!」


「タニシさんのお姉さんはその道のプロみたいな性格してますね。怖い。」


「一回会ってみたくなったな。そんな剛毅な女傑に……。」



 アレ? 勝ったのにあまり嬉しくないでヤンス。姉ちゃんの事を思い出したら、嬉しい気持ちが吹っ飛んでしまったでヤンスよ。ソレくらいが丁度いいかもしれないでヤンスな。どう考えてもコレ以降は危険なアイテムが出てきてもおかしくないでヤンスから!


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