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【第3部】勇者参上!!~究極奥義で異次元移動まで出来るようになった俺は色んな勢力から狙われる!!~  作者: Bonzaebon
第4章 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【沈黙の魔王と白い巨塔】 第1幕 異界塔士Ro・Ar
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第270話 どきどきなんでも鑑定団!


「では次のフェーズ、”どきどきなんでも鑑定団”のコーナーに移るぞ!」


「もう、なんか敵地での緊張感がまるで感じられない様な企画ですね……。」


「いいじゃない! 面白いじゃない! その方が燃えるじゃんか!」


「今まで話の内容を理科してなさそうなアホが言うことか!」



 ロッヒェン君の言うことも最もでヤンス。でもプリメちゃんの言うようにノリで乗り切って、緊張感を感じさせないでくれた方があっしにはありがたいでヤンスよ! ミャーコちゃんみたいな冷やかしバッカリだとあっしのやる気が萎え萎えになっちゃうヤンスよ。



「ここからはシルエットクイズではなく、実物を見て鑑定してもらう。」


「ていうことは、アイテム鑑定でヤンスか?」


「その通りじゃ。妾所蔵の宝物または曰く付き呪物等々を使わせてもらう。」


「呪物もあるんでヤンスかぁ!? 怖い!!」


「まあ、実際にダンジョン内で鑑定するときと同じじゃ。常に死と隣合わせを再現するためじゃ。」


「死と……灰と隣合わせ。青春時代を思い出すわね。」


「またなんか古代史ネタが出てきたでヤンスな……。」



 大分本格的なのが出てきそうな気配がするでヤンス。あっしがクロガネ団に実施した”アイテム鑑定”ゲームのガチの本気のマジバージョンであるといえるでヤンスな。姐さん所有の持ち物なら何かヤバそうな物がいっぱい出てきそうで怖いでヤンス!



「まずは手始めにコレじゃ。難易度レベルは3じゃ。」


(ゴトン!)



 教壇にお題の物品が置かれたでヤンス。なんか古めかしい全身金属鎧一式がドーンと魔法で出現したでヤンス! ていうか置くという表現が合っているのか微妙な感じに! いきなり大物が出てきたでヤンス。大きさ的に!



「む、コレは……?」


「ううーん? コレの材質は何でヤンしゅかね?」



 ありえーる姉さんはじっくり見て観察してるでヤンス。見て鑑定するタイプのようでヤンスね。あっしは触ったりして質感からも感じてみるのでヤンスよ。女の子と同じでやんスな!



「どれどれ……わわっち!?」



 きょわわ! なんか変な感じがしたでヤンス! ゾワッとした感じ! 怖い! ひいぃ、これは呪いのアイテムかもしれないでヤンス! でも、正体は何なんでやんすかね? こんなアイテムあったでヤンスかな?



「おおっと、触って恐怖にで駆られてしまったか? 残念じゃが、それはペナルティで一回休みとさせてもらう。もちろん正解だったとしても鑑定の途中で呪われても同様の措置を取らせてもらうぞ。」



「ぎょ、ぎょわーーん!? しくったでヤンしゅ!!」


「あーあ、また犬畜生がしくじってるよ。」



 ミスったでヤンス! 鑑定中、アイテムに恐怖してアイテムを鑑定できずにパーティーメンバーからポンコツ扱いされた、商人(あきんど)とか識学者(セージ)とかの話はいくらでも転がっているでヤンしゅ! まさにあるあるな事象に巻き込まれてしまったでヤンスよ!



「フフ、こういうときは迂闊に触らずに鑑定するのがコツよ。魔術が使える私のような識学者(セージ)の中では常識よ。」


「それで、そなたは鑑定できたのかの?」


「ええ、もちろん。これは”着れない鎧”というアイテムです。そして、呪い持ちのアイテムで、装備効果は行動スピードがとてつもなく遅くなるというものです。」


「うむ、完璧じゃ。正解! 3ポイント進呈しよう。」


「ぎょワーン! またしても差が開いたでヤンしゅう!!」



 ぎょわー! 正解でしかも3ポイント! まさか鑑定内容で追加ポイントが入るんでヤンすかね? 確かに呪いの有無や装備効果まで判定するのは完璧としか言えないでヤンスな。完敗でヤンス!



「でも”着れない鎧”って名前の割に装備効果がわかるのは何でなの? 教えてエラい人! 私、頭悪いからわかんない!」


「コレはある意味、ジョークアイテムじゃ。昔の冒険者ライセンス試験で使われていた教習用の品物でもある。」


「ジョークグッズ!? そんな変なのが試験で使われてたの!?」


「まあ、役割としては引っ掛け問題みたいなものじゃ。無理やり装備して鑑定しようものなら、呪いの洗礼を受けた上に試験では強制的に失格となる代物じゃ。ギルドの物置で見つけてきたからここで披露してみたのじゃよ。」


「そんなレアな骨董品がっ!?」


「フフ、昔はそういう意地の悪い物がいくつもあったのよ。”分銅のないフレイル”や”穂先のない槍”なんかもあったわね。でも鑑定する側からしたら、新種の杖と勘違いして触ってしまうケースもあるのよ。」


「そんなのただの棒じゃない! さっきの角のないユニコーンと同じノリじゃないの!?」



 古の試験問題用アイテムに騙されたでヤンス! ギリ、”穂先のない槍”は知ってたでヤンスけど、鎧は知らなかったんでヤンス。またしても古いネタが出てきたから対応できなかったでヤンしゅう!



「コレで二人は4ポイントの差が出来てしまったのう。ワン公に巻き返す機会はやってくるかのう? 続いてアイテム鑑定2問目じゃ!」



 次は一体、何が? 今度こそは分かるやつきぼんぬでヤンス! 本当に次は当てないと更に得点差をつけられるかもしれないでヤンス! 負けるわけにはいかないヤンス!

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