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【第3部】勇者参上!!~究極奥義で異次元移動まで出来るようになった俺は色んな勢力から狙われる!!~  作者: Bonzaebon
第4章 はぐれ梁山泊極端派Ⅱ【沈黙の魔王と白い巨塔】 第1幕 異界塔士Ro・Ar
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第244話 メンバー選抜ドラフト会議


「やっぱり私とあなたが一緒に行動しないといけないよね。久しぶりに一緒になるんだし。」


「うん、まあ、そうだよね。そこは確定だな。」



 若い衆が色恋絡みで大揉めしたのも束の間、パーティー編成の会議が本格的に始まった。リーダーそれぞれに、ほぼ固定のメンバーがいるので、半分くらいはそれで埋まった。今しがた話していたように、俺とエルは切っても離せないし、エドにはクロエやジェイ確定で付いてくる。



「プリちゃん、早速チームの体制を指導する事になりそうアルな。今回から、ちゃんとついて行ってあげるアルよ。」


「おお! さすが、我が心の友よ! 名コンビぶりを発揮して他のパーティーに差をつけてやろうじゃないか!」



 まだ決まったばかりだがシャンリンはプリメーラについていく事を宣言していたので、今回から早速ついていくことになったようだ。ロッヒェンにとってはややアウェーな感じが出るかもしれないが、多少はよその女どもにも慣れておいてもらったほうが、ミヤコとの関係のための足しにはなるだろう。



「ちょ! お兄ちゃんを置いて行くっていうのか? 我ら梁山泊五覇の力を知らしめるいい機会だというのに、散ってしまっては意味がないじゃないか!」



 その兄とお付きの戟覇はどうなるんだという問題が浮上してしまったか。なるほど。ヤツとしては、西方での梁山泊の知名度向上を狙っていたのか。確かにこちらの脅威を排除したと知られれば、異国から入門を希望する人間も現れると考えたのかもしれない。



「若? 参加するつもりか? 俺は正直関わり合いたくはないね。かったるいし、利益もないのに手伝う意味なんてある? 俺はゴメンだね。」



 戟覇は参加の意義を感じていないようだ。確かに得体のしれない存在に挑むのは無謀だとかんげているのだろう。そもそも、ヤツらは参加する義務などない。参加しないという判断をとっても、責めることは出来ないしな。



「そう言わずに手を貸してくれないか? 私が特別に報酬を総長に直談判しても構わない。腕前に実績のある梁山泊の実力者に協力してもらえるのならば、これほど心強い事はない。特に私は君たちの流派の頭目、パイロン殿と手合わせしたことがあるから、熟知しているつもりだ。」


「ふうん。おたくがあの爺さんと戦った”鎧の男”ってわけね。それで実力を知っているから、俺らを傭兵として起用してくれるってか? まあ、報酬次第ではあるな。安くないよ、俺は?」


「フフ、父上の名が轟いていることは、オレとしても大変誇らしい。オレは特に報酬などなくとも手を貸してやらなくもない。この女たらしとは違って現金な性格ではないからな。」


「やれやれ、報酬なしだなんて、安請け合いなんか止めときなよ、若。梁山泊が安く見られるワケにはいかないんだからな。まあ、ちょっとくらいは報酬は負けてやってもいいかな? そこの美人さんが付いてくるなら、おいしいかもしれん。」



 美人さん……それはクロエさんの事を指している。案の定、品定めするようないやらしく且つ、戟覇は下心丸出しな視線をクロエに向けている。それを察してクロエさんはムッとした目つきで睨み返している。


 戟覇ならクロエとエドの関係性は見てるだけでも察せるとは思うが、それでもなお、そういう下心を隠さないのは、見事なまでに女たらしっぷりを貫き通している。エルにもそういう感情を向けてきたらしいし、ヤツにとっては相手がいるかいないかはお構い無しなようだ。



「私はあなた達についていくわ。若様はともかく戟覇とは行動を共にしたくないもの。」


「先生が付いてきてくれるなら、頼もしいです!」



 レンファさんは梁山泊連合を組むつもりはないらしい。その代わり、我ら極端派には協力してくれるようだ。そもそも、俺と同じで梁山泊内の派閥では劣勢な立場にいたみたいだから、当然の結果とも言える。



「俺とメイもそのままお前に付く。その方がバランスは取れるだろうし、俺はガキどもの面倒はみ見たくない。」


「そもそも相棒だしな。」


「ええ〜!? ファル様付いてきてくれないの? やだ〜!!」


「嫌に決まってるだろ! お前なんかと組むのは御免被る!」



 ファルに忌避されるプリメーラ。さんざん迷惑をかけれたのだから残当である。何につけてもイライラさせられたらたまったもんじゃないだろう。しかもやたらとウザがらみされるんなら、ただの邪魔でしかない。


 そんなこんなでファルとプリメーラがやり取りしている間に、力士がロッヒェンの元へと移動した。この二人も名コンビぶりが板についてきたので、ここでも組んだほうが得策だと言える。となると、残る人員は少数となってきたが……。



「ワシはお前らと行くわ。タニシがおらへん穴は埋めるのは社長の役割やさかいな。」


「埋めるどころか、むしろ山みたいになりそうだ。アイツは戦闘は不得手だしな。純粋に戦力大幅アップだ。」



 レンファさんに加え、おっちゃんまで加入した。力強い事この上ない。じゃあ、サヨちゃんはどうするんだろう? 俺らのところは人数が過剰になるし……エドの所に入るのが順当か?



「妾はわっぱどもの面倒を見るとしようかのう。あまりにも未熟者の集まりじゃから、死なれても困るからのう。」



 まあ、そういう手もあるか。心配だし、エドのところは実力者揃いだから、バランスを取るという意味ではそれが正解なのかもしれない。これでメンバーは固まったな。いよいよ、あの塔に出陣だ!


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