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第231話 クロガネ団にようこそ!


「よろしくな! タニやん! 期待してるぜ。」


「よ、よ、よ、よろしくでヤンス。」



 あっしはその場の雰囲気に流されて流されまくって、横流し、じゃなくて、着流し、でもなくて、白線流しを続けられまくった(?)結果、犬の魔王さんの仲間になってしまったんでヤンス! いやー、ジム君も頑張ってくれたけど、一歩及ばずあっしは残留することに……。その後の流れで”クロガネ団”のメンバーに紹介されることになったでヤンス。



「なんかダンジョン知識豊富なんだっけ? オレさ、ダンジョンは行ったことないから色々教えてほしいんだよ。」


「知ってるっていうか、ちょっとばかし、ちょこちょこっと、ちょういちょい齧っただけでヤンスよ。」



 この人懐っこい感じの人はレトリヴァアヌ族のキノ君でヤンス。この前の牧場の一件で出没していたという3人組のうちの一人でヤンス! 人懐っこいけど、体がデカイのでちょっと怖いでヤンしゅう!



「あと、なんかエロい人形も作ってるんだって?」


「ああ、まあ、なんというか、嗜む程度には……ワハハ……。」



 ありゃりゃ? なんか漏れてはいけない情報が漏れているような気がするでヤンしゅ! 学院でタガメおじさんがご乱心したせいで漏れてしまったのかもしれないでヤンス! あっしの趣味がおじさんに暴かれた結果……公衆の面前に曝される結果に! もうなんか、人前でチ❍チ❍丸出しになった気分でヤンスよ!



「君ってお店とかやったことあるんでしょ? ボクもさー、いつか店を開きたいと思ってるんだよね。」


「ああ、でも、アレは失敗に終わったからカウントには入らないでヤンス。聖歌隊のグッズ販売も滑り気味だった気がするでヤンスから、才能ないでヤンスよ!」



 次に声をかけてきたのは、キョウナちゃんやあっしと同じで極東の国の種族、アキタンヌ族のセンベイ君でヤンス。あっしらシヴァーヌ族と毛色とかが似てるから混同されがちでヤンすけど、アキタンヌ族は体が大きいでヤンス! だからまたデカイ人! 魔王さんとキョウナちゃんくらいしか同じくらいの体格の人がいないで怖いでヤンしゅう!



「まあ、そんな事言わずに、もう一度挑戦したらいいじゃない? ボクなんてまだなんだよ? むしろ、一緒にやっちゃえばいいじゃない?」


「なんだよ、そういうので失敗したんなら、エロい奴売っちゃったらいいんじゃないか? きっと飛ぶように売れて、オレらも大富豪の仲間入りだぜ!」


「もーーう!! エッチなのはダメーーーっ!! 私が許さないから!!」


「いいじゃん? みんなで幸せになろうよ?」



 おうわああ! 話があらぬ方向に! アレを売りに出したら大変な事になるでヤンス! 今度ミャーコちゃんに見つかったら、地獄行きどころでは済まされないような気がするでヤンしゅ! 


 それ以外にも小計隊(※正しくは処刑隊です。)にもしょけしょけ(※おそらく本人は処刑されると思っているのでしょう。)されて存在を抹消されかねないでヤンス! 鬼にやられるのが先か、死神にやられるのが先か? という問題になってくるでヤンス!



「お前ら、いつまでも浮ついてんじゃねえぞ? わかってんだろうな?」


「イツキぃ〜、そんな硬いこと言うなよ? 新メンバー加入なんだから盛り上げていかないと……、」


「今度は確実にキメなきゃいけないんだ! 遊び半分でやるもんじゃなねえ! 腹ぁ、くくれ、腹を!!」



 こ、こ、こ、怖いでヤンしゅう! この人は3人組の最後の一人、アフガンヌ族のイツキさんでヤンス! この人、魔王さんよりも怖いでヤンス! 目つきが極道そのものでヤンス! 目が合っただけでも半殺しの、全殺しの、倍殺しの、コロコロコロリンコは確定でヤンしゅう!



「まあまあ、落ち着きなよ。ここで浮足立っても、なんの得にもなんないよ?」


「だ、団長さん!?」


「タンブル!」



 魔王さんが外出先から帰って来たでヤンス。なんか様子を見に行ってくるって言ってしばらくの間、あっしらの元を離れてたんでヤンすけど、意外と早く戻ってきたでヤンス。何かわかったんでヤンすかね?



「いよいよ、動き出すぞ、アイツが。そして、オレ達の下剋上も始まるんだ。」


「ようやくチャンスが巡ってきた! 奴に目にもの見せてやろうぜ!」


「おおーぅ!!!」



 何かが始まるでヤンスね? でも、何が? それに下剋上? なんか王様とか大将を倒しにでも行くんでヤンスかね? まさか、アニキたちの集まりを襲撃しに行くんじゃ……。



「今回はヨロシク頼むよ、タニやん。タニやんが攻略の鍵を握っているんだから。」


「あっしは何の戦力にもならないんでヤンすよ?」


「戦闘以外の部分で頼りにしたいのさ。オレらダンジョンは不慣れだから。」


「え? ダンジョン? どこの?」


「まあ、見てな、そろそろ始まるぞ。」



 と、魔王さんが言うと周りから大きな地響きみたいなのが聞こえ始めて、地震が発生したでヤンス。魔王さんが指差した方向を見ると、街の外側に何か巨大なものが生えてきて、それがどんどん大っきくなっていったでヤンス! これは大事になりそうでヤンス!

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