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お読みいただきありがとうございます

もう疲れた…部屋に戻ろう…深夜なのにエキサイトしているレイモンド様とアビー様に挨拶をし執務室を出た。ゆっくり休みながらなら部屋まで帰れそうだ。数歩歩いて気が付いたら横にクロードさんがいた。「っつ!」両手で口を覆い声を殺した。危ない!叫ぶとこだった。深夜に叫んだら大迷惑だ!


「春香様。お部屋にお戻りですか?」


「はい。クロードさんも遅いからお休み下さいね」


「お心遣いありがとうありがとうございます。よければお部屋までお送りしますよ」


「大丈夫です。ありがとう」


クロードさんは振り返り執務室に戻って行きます。まだお仕事が残っているのかなぁ?

挨拶したしゆっくり帰ろうと歩き出したら


「春香!」


振り返ると執務室からミハイルさんがこちらに向かってくる。


「ミハイルさんお休みな」


「何故送らせてくれない!」


「えっと…大丈夫そうだし一人で考えたいし」


私をじっと見つめているミハイルさん。


「…少し待って欲しい。俺は春香に会うまで女性に関心を持った事がない。いや感じていたのは煩わしさだけ。だから女性にどう好意を向けていいのかが分からない。森で春香を助けこの腕に抱いた時から俺の心は春香でいっぱいだ。しかし思うように伝えられない。情け無いなぁ…」


「お気持ち分かります。私も男性とどう接していいか分からない事が多い。初心者同士まずは友達から始めませんか?」


「それは遠回しに嫌と言う事が?」


「違います!友達から始めたら気取らす自分を出せる気がしてですね…」


「それは嫌だ…春香の特別になりたい」


「えっと…」


深夜の廊下で何してんだろう⁈もう早く帰って寝たいのに…ため息を吐いて


「何もかも早急過ぎて気持ちがついて行かないです。時間が欲しい…とりあえずお休みなさい」


お辞儀して歩き出す。『もう帰る!帰らしてくれ…』歩き出すと手を取られた。


「部屋まで送らせてくれ…頼む…」


「分かりました。よろしくお願いします」


拒否する方が面倒臭い。早く帰りたい。


ミハイルさんと手を繋いで深夜の廊下を歩く。

歩みが遅い私に合わせて歩いてくれるミハイルさん。時折りミハイルさんの視線を感じるが疲れていて答える気がしない。

猛烈に眠いし足が覚束無い。階段にさしかかり1段目に足をかけた時見事にバランスを崩した。

「うっわ!」

繋いだ手を引っ張られて流れるように抱き上げられた。


「部屋までこのままで…」


「すみません。よろしくお願いします」


もう断るのもしんどい。ミハイルさんは私を抱えて階段を上がって行く。やっぱり鍛えているからか息が乱れない。私もちょっと鍛えようかなぁ…って思ってるのは今だけ…

ぼんやりしているうちに部屋に着いた。

部屋に入るとマリーさんが居てびっくりした!起きて待っててくれたの?うれしいやら申し訳ないやらで気持ちが散らかってます。

ミハイルさんにお礼を言うと微笑み額にキスをして帰って行かれた。


マリーさんにもお礼を述べて寝室に行きすぐベッドに入り眠った。



「○¢□×…」

誰か話してしている?まだ眠い…大きく温かい手が頬をなでている…気持ちいい…

『手が離れる?嫌!もっと触れて欲しい!』

思わず大きな手を取った。


「春香…」


目を覚ますと目の前に綺麗な顔のミハイルさん!


「!」


びっくりして固まる私をよそに抱きついてくるミハイルさん。


「旦那様と奥様にお知らせして参ります」

クロードさんいるの?抱きつかれて何も見えない!


ミハイルさんに締められ…もとい抱きしめられて苦しい。ミハイルさんの背中を叩いてやっと解放された。公爵家の方々の抱擁は一歩間違うと絞め殺されるから注意が必要だ。


「おはようございます。でもなんで寝室にいるんですか?婚約者とはいえ勝手に寝室は駄目ですよ」


「しかし春香が!」


「はるかちゃーん!!」


凄い勢いでアビー様が入ってきてミハイルさんを押しのけた。アビー様に抱きつかれ呆然としていると


「良かったわ。そのまま起きなかったら私立ち直れなかった。あの滋養強壮剤を作った薬師を締め上げてやる!」


「え…と、状況説明をお願いします。私一人置いてきぼりです」




「・・・そりゃ心配しますね」


昨晩就寝して今は9時半(19時)半日以上眠っていたようだ。起こしても反応がなく呼吸も浅かっ為た医師に診てもらい、明日になっても目覚めない時は気付け薬を使う話まで行ったいたようだ。

どれだけ寝るねん!

当の本人は睡眠ばっちりでお腹が大合唱している。

アビー様が夕食が食べれそうかと聞いてくれたので、大きく頷くと何故か頭を撫でられた。


自分で一番シンプルなワンピースを選び着替え準備OK!寝室を出たら部屋でミハイルさんが待っていた。一緒に行ってくれるみたいだ。

当たり前の様に手を差し伸べられる。少し戸惑ったがこの押問答する時間が無駄。今私は腹ペコなのだ。ミハイルさんの手を取りダイニングルームに向かう。


ダイニングルームに向かう道すがら驚く話を聞く。お昼過ぎにまた宮廷医が往診に来た様で丁度寝ていたので、簡単に診察をして帰って行ったようだ。

やっぱり仮病を疑っていたよう。私の長寝は役に立っていた。色々話をしていてミハイルさんの様子がおかしい⁈


「何かあったんですか?」


「・・・が届いたが言いたくない」


「えっ?何が届いたんですか?」


何度か聞いたらやっと教えてくれた。どうやらローランド殿下からドレスが届いたそうだ。それを着て来いって事?

ミハイルさんは不機嫌に欲しいものが無いか聞いてくる。欲しい物はある!でもこの世界には無い!スマホが欲しい!Bluetoothイヤホンが欲しい!

昔から音楽を聴きながらラノベを読むのが大好きだった。でもそん事言えるわけもなく、ミハイルさんに欲しいものはないと言うとがっかりされた。

そうこうしているうちにダイニングルームに着く。

部屋に入ると公爵家の皆さんに暖かく迎えられる。親を亡くしてからずっと一人だったからこの環境はこそばゆい…ミハイルさんに椅子を引いてもらい着席すると給仕が始まり目の前に沢山の料理が運ばれて来る。

あれだけお腹が空いていたのに凄い量の料理に胸やけしてきた。でも頑張って食べましたよ!昨日より


食事が終わったらジョシュさんが席まで来て手を差し伸べてラウンジでお茶をと誘われた。

レイモンド様と話していたミハイルさんは焦って立上り


「ジョシュ!春香になんの用だ」


「兄上には関係ない。姉上に図書館での事を聞いておきたい」


「俺も行く」


「兄上。私は姉上と話したいので遠慮ください」


2人が睨み合いになった。間に挟まれ身の置き場がない。部屋に帰りたい…部屋でヤドカリになりたい気分だ。


「ミハイル。私の執務室に来なさい。ジョシュ。春香は病み上がりだ、無理をさせない様に早めに部屋に送りなさい」


「はい。父上」


ジョシュさんに手を引かれダイニングルームを後にした。

柔らかい雰囲気のジョシュさんは今日はなんだか怖い。本当はお茶なんて飲みたくない。でも私のわがままで図書館に連れてってもらって、騒動を起こして知らんぷりは出来ない。でも何を聞かれるんだろう⁈言っていい事と駄目な事があると思うんだけど…

ラウンジに着いてソファーに座ると侍女さんがお茶を入れてくれた。

ジョシュさんはソファーにゆったりと座り足を組んでまっすぐ見据えてきます。

今の私は尋問を受ける犯罪者のようです。


「私は王宮騎士団で王族の警護する騎士です。姉上。図書館でローランド殿下とお会いしていますね」


「えっと…アクシデントがあり助けて頂いたのがどうやら殿下だった様です。屋敷に帰るまで知らなかったんです」


「母上から連絡を受けて対処できましたが驚きました。今日は朝から殿下の執務室に缶詰で姉上の事を色々聞かれ、挙句に姉上に送るドレス選びまで付き合わされ疲れ果てた。私も贈りたいのに…

父上から殿下の加護持ちの話はお聞きですか?」


「え…と…ちらっとだけ…」


「殿下は優秀で公務も完璧にこなされ、剣術にも長けた素晴らしいお方だ。しかし迷い人以外と婚姻出来ない殿下未だ迷い人と出逢われておられない。悲観された殿下は婚約者がいるレディと戯れるようになっていかれた。

深い仲になる様な事は無いようだが、お相手のレディは殿下に心酔し婚約破棄するレディもいると聞きます。私は心配でたまりません。やっと婚約してもいいと思えるレディが出て来た兄上なのに殿下の戯れで壊されるのは我慢ならない。

恐らく数日うちに殿下に謁見する事になる。殿下の誘惑に惑わされ無いでいただきたい」 


「って言うか殿下って遊び人なんですか?」


「遊び人とは?」


「ストレートに言うなら女好きって感じ?」 


ジョシュさんは驚いた顔をした後、大笑いしてラウンジ中に笑い声が響きます。そんなにツボりましたか?


「いや〜城内で言えば首が飛びますから、ここだけにして下さいね」


あージョシュさんまだ笑ってるし笑い過ぎて涙でてるし…仕方ないなぁ〜

ポケットからハンカチを出して渡してあげた。これで落ち着け〜


「殿下が遊び人なら大丈夫です。その手のタイプの方には私需要がありませんから」

うん!自信はある。オタク系喪女はその手のタイプの前に出るとキョどるから好かれるが訳ない!


ため息を吐きながらジョシュさんは私の前に来て跪き手を取る。跪くなんてアニメや小説の世界だけだと思っていた!凄い!感動していたら


「姉上はご自分の魅力をご存知ない…こんな無防備な姉上を殿下の前やれない!シュナイダー公爵家の総力を尽くしますのでご安心を!」


「すみません。ちょっと意味がわかりません?」


「姉上が兄上と合わない時は私がおります。安心して下さい」


「ん?それも意味わかりませんが、とりあえず殿下との謁見を無難にやり過ごし半年後の婚約解消が目下の目標です」


さっきまでのピリピリした雰囲気は何処に行ったんでしょうね?まぁ…機嫌良くなったなら良しとしましょう。

春香の気持ちは置いてきぼり。次話でローランド殿下登場か⁈


続きが気になりましたら、ブックマーク登録及び評価よろしくお願いします。


『女神の箱庭さ私が救う』もよろしくお願いします

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