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告白た〜いむ!

「えっと…」

「春香?体調が悪い訳では無いのだなぁ⁈」

「体は元気」(心はダメージ負ってるけど)

「よかった…抱きしめていいか?」


頷くと優しく抱きしめてくれる。丁度アレックスさんの胸に耳が当たり速い鼓動を感じる。急いで来てくれたんだ。嬉しくて思っていたら色変わりのガウンが視界に入る。さっきより色が濃くなっている。

「ははは…」

思わず笑ってしまった。本人より気持ちが分かるガウンって…リリアン様に感謝しつつも、恐ろしいアイテムをくれたものだと複雑な気持ちになる。


「春香?」

「あのね話が有るんだけど、何も言わずに最後まで聞いて欲しいの」

「あぁぁ…約束しよう。だが怖いなぁ…」


説明が下手な私は脱線しながらも今日リリアン様に会い色変わりのガウンを頂いた事。そして意図せず殿下の前に着て行きガウンが殿下の色に変わり困惑した事を話した。

「!」

アレックスさんの胸に顔を埋めているから、アレックスさんの顔は見えないが明らかにガウンを見て驚いている。


「私ねまだ帰る選択肢は捨てきれて無いし、私の世界では10代で婚姻する人は少なくて、まだ婚姻とか全く考えられなくて…想いを認めてその後帰る事になったら悪いし…だから自分の気持ちを抑えていたみたい。メリージェーンさんに指摘されて分かったの」

「春香…すまん!最後まで聞くと約束したが…春香が想ってくれているだけでいい!それだけで十分だ!」

「本当に?」

「俺は嘘は言わない」


顔を上げたらアレックスさんと目が合う。綺麗なレモン色だ。胸がいっぱいになって来た。


「えっと私のいた所は愛の言葉をあまり言わないから、私の精一杯の愛情表現…アレクの事が”好き”です。ジョシュさんやメリージェーンさん達に向ける”好き”と違うからね」


アレックスさんは破顔し頬を両手で包み見つめて


「口付けていいか?」

「うん」


綺麗なアレックスさんの顔が近づき心臓の音が煩い。薄く柔らかいアレックスさんの唇が触れ更に早くなる鼓動。角度を変え何度も口付けされ未知の感覚にプチパニックになっていると


「ん!」

深い口付けをされ頭の中が真っ白なる。所謂”ディープキス”ってやつだ。マンガやラノベで知識はあっても初めて体験する。生々しいのに不思議と嫌ではない⁈恥ずかしくもあり嬉しい。体の芯が熱って来た…更に深くなる口付けにだんだん怖くなり、体を捩ると更に強く抱きしめられ逃げれない!

目一杯の力でアレックスさんの背中に猫パンチを連打するとやっと唇が離れた。力が抜けぐったりしたら慌てて抱き止めてくれるアレックスさん。眉尻を下げて


「すまない!嬉し過ぎて自制が効かなかった」

「…」

「春香…春香…」


私の頭の上に頬を乗せ名を連呼しスリスリしている。気分は飼い猫だ。

この後落ち着いたアレックスさんに、好きだけど直ぐに婚姻とか無理だしまだ残ると決めていないと念をおした。アレックスさんは私のペースでいいと言ってくれ安心する。


「さっきは想いが届き暴走したが、春香が求婚プロポーズを受けてくれるまで春香の嫌がる事はしない。神に誓うよ」

「うん…信じてる…でも激しく無いならチュウは嫌じゃない…かも」

「”チュウ”?口付けの事か?それは嬉しい…」


許可が出たらまたキスしてくるアレックスさん。案外キス魔か?

すると扉をメリージェーンさんがノックし殿下の公務が終わる時間だと知らせてくる。


「殿下にも応えるんだろう⁈」

「うん。そのつもり」

「俺の想いが届いたのも嬉しいが、殿下が受け入れられたのはもっと嬉しい。あのお方は王子でありながらずっと寂しい思いをされて来ている。春香と初めて会った日の殿下のあの笑顔は忘れられない」

「本当に私なんかでいいのかなぁ…」

「春香の謙虚は美徳だが今のは違うぞ。春香に求婚した我らを蔑む事になるぞ」

「そんなつもりは…」

「分かっている。もうそんな考えは捨ててしまえ」


アレックスさんはまたキスをして私の手を取り部屋の方へ移動する。

部屋には優しく微笑むメリージェーンさんがいて、恥ずかしくて俯いてしまう。するとメリージェーンさんが


「アレックス殿!おめでとうございます。春香様を大切になさって下さい。もし泣かせた場合、春香様を慕う者は多くその者たちを敵にまわす事になりますわよ。心なさって下さい」

「あぁぁ…分かっているし、そんな事はこの世界が無くなろうとも無い!」


何サラッと恥ずかしい事言ってるの2人とも!恥ずかしいよ!


“バンっ!”いきなり部屋の扉が開きビックリし思わずアレックスさんに抱きつく。


「春香!大丈夫か!」

「殿下!」


額に大粒の汗をかいた殿下がそこに居た。まさか廊下を走ってませんよね⁈

殿下は息を整えながらアレックスさんの腕の中の私を見て眉を顰め


「とりあえず無事で何よりだ!春香…悪い子だね。アレクの色のガウンも買っていたのかぃ?私を嫉妬させたいのかなぁ⁉︎」

「えっとこれには訳がありまして…」


アレックスさんとメリージェーンさんはカラクリを知っているから笑っている。それが余計に癪に触った様で近づいて来て私の腕を掴んでアレックスさんから引き離し抱きしめた。走って来た殿下の体は温かくいい匂いがする…


「目の当たりにすると凄いなぁ…このガウンは!」

「そうなんです。リリアン様はいい仕事なさいましたわ!」

「2人とも何を言っているのだ私には意味が分からん。説明しろ!」


すると2人は指で私を指し微笑む。不機嫌な顔した殿下が目が点になる3秒前!


2秒前、舌打ちする殿下

1秒前、私を見る殿下

そして…


「春香?これは…」


そう!殿下の腕の中の私は見事に若草色のガウン着て恥ずかしくて、殿下の胸に顔を埋めている私。

フリーズした殿下にアレックスさんが


「殿下!春香から話があるそうです。紳士的な態度で最後まで黙って話を聞いてあげて下さい。春香の話が終わりましたら、俺の部屋で祝杯をあげましょう!俺も殿下もきっと眠れないから」

「アレク!ダメですよ!明日の仕事に差し支えますから、2人ともちゃんと寝て下さい!」

「努力はするが、無駄だと思うぞ」

「アレク説明をしろ!私1人分かっていないぞ!」


この後メリージェーンさんが殿下に釘をさし、アレックスさんは部屋の外で待機し、メリージェーンさんは寝室に控えてくれる。


「春香。このガウンは何なのだ!アレクと居た時はレモン色だったのに、今は私の色になっているではないか⁉︎怪しげな術がかかっているのではないか?」

「あのですね…」


この後アレックスさんに説明した事と同じ話をした。約束通り口を挟まず話を聞いてくれる殿下。


「私の居た国では愛の言葉はあまり言わなくて慣れていません。私ができる精一杯の愛情表現です。殿下”好き”です。でもまだここに残る決心もついてなし、婚姻もまだ考えれない。でも”好き”です」


「春香…私は今まで生きてきて幸せを感じたのは3回しか無い。1回目は図書館で春香と巡り会えた事。2回目は春香が口付けてくれた事。3回目は今だ!春香が愛をかえしてくれただけで十分だ。これから事はしっかり向き合って決めていけばいい」

「ありがとうございます」


よかった…期せずしてコクる事になったが、あれだけ悩んだのに案外私の気持ちを受け入れてもらえた。後はレイシャルに戻ったらミハイルさんに”好き”って言わないと!


「春香!想いが通じ合ったしりから、誰の事を考えているいるんだい⁈ショックだよ。大体は予測できるが、今は私だけを見てほしい…」

「ごめんなさい」結構殿下って鋭いのよね…


「春香。口付けていいかぃ?」

「うん…」


つい数分前にアレックスさんの濃厚なキスを受けたばかりで、実は少し休憩させて欲しいのが本音だ。でも子供が甘える様な表情をされると嫌って言えない…


思わず眼を閉じると瞼にキスされ、空振りをくらいキョトンとしていたら、噛み付く様な荒々しいキスをされる。もう何がなんだか分からず殿下の胸元を握る。激しいキスをされたまま、ソファーに押し倒された!キスは続き殿下の大きな手が首元を撫でる。頭の中で危険信号アラートが鳴り響き、猫パンチをするが鍛え上げた殿下に効く訳もなくピンチが続く。やっと唇が離れたら首筋にキスされる!ヤバいヤバい!


「殿下!それ以上はまだ嫌です!」


唇が離れた隙に拒否する。我に返った殿下は抱きしめて謝罪。少し震えている⁈


「また、同じ失敗を繰り返す所だった…春香が初めて城に来てくれた日も想いが暴走し、春香の気持ちを無視してしまった。でも分かって欲しい…長い間ずっと探し欲していた女性なんだ。並の気持ちではないんだ。物心ついた時からいつも自分には何か欠けていると感じその何かを探し求めていた。それが春香なんだ。だからと言って春香の気持ちを無視するのは違うのはよく分かっている…」

「殿下の気持ちは分かりましたが、私やっと殿下への気持ちに気付いたところなんです。ゆっくり見てほしい…」

「春香…嫌いにならないで…」

「こうゆう時に補い合いのがパートナー何だと思います。私も色々やらかしますから、ダメな時は言って欲しいです。ちゃんと謝ってくれる所も好きですよ」

「春香…先ほどの様に乱暴にしないから…口付けていいか?」


頷くとさっきみたいに荒々しいキスでは無く、優しくいたわるようなキスをくれた。

殿下は少し俺様な時もあるけど、ちゃんと話せば分かってくれる。王子であるが故に時に決断を求められるから仕方ないのかなぁ…

長いキスの後、殿下は満足したのかアレックスさんとメリージェーンさんを呼び明日の予定を告げる。

明日はランチをジャン陛下と共にし、夕食後1時間だけアルフガン帝国のレイトン殿下と面会を受ける。勿論両方にローランド殿下とアレックスさんも同行してくれるから安心だ。


殿下とアレックスさんは君主と家臣では無く、友人として肩を組んで部屋に帰って行った。今の時刻は11時半…今から2人は祝杯をあげるそうだ。

明日も分刻みのスケジュールだから”早く寝て下さい”て言ったけど、無理そうだなぁ…

長い時間付き合わせたメリージェーンさんに謝り、直ぐ休んでもらう。私も疲れ切りベッドにダイブしたら直ぐ眠った。


ヴェルディア滞在は後2日無難に終わればいいが…

お読みいただきありがとうございます。

続きが気になりましたら、ブックマーク登録&評価をよろしくお願いします。


休止中ですが『女神の箱庭は私が救う』もよろしくお願いします。

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