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戴冠式が終わり晩餐会にむかいます

私の頭の中ではおでこを押さえ悶絶しているジャン陛下がいて少しすっきりした。

すると目の前のジャン陛下の後ろからバルカンさんが来てローランド殿下に声をかけている。


「許可しよう」


殿下が何を許可したか分からず疑問符を頭に浮かべていたらバルカンさんは私の前に跪いて手を取り挨拶を始めた


「この度は戴冠式にご参列いただき家臣として感謝申し上げます。お体はもうよろしいのですか?我々は感謝しても仕切れない程貴女様に恩があります。

私の剣は陛下に捧げておりますが、私の出来うる事は何でもさせていただきます。例えば…ヴェルディアに身をお寄せになるならお身受けしましょう。私に妻は居ないので…」

「お気持ちだけいただきます。レイシャルの皆さんに良くしていただいているので不満はございません」

「春香嬢。バルカンはヴェルディアでも代々王家の近衛騎士をしている名門の侯爵家子息だ。俺と違い優しい面立ちで女性にも人気がある。どうだ!4人目の夫に迎えぬか?」


『また余計な事を言う!ハリセン!どこ!持って来て!』また頭の中でハリセンを持ちジャンプしてジャン陛下の頭を叩いた。妄想しながら目の前のバルカンさんを見ると満更でもない表情。陛下のいう通りヴェルディア人特有の高身長だけど陛下みたいにゴリマッチョではなく細マッチョだ。お顔も甘いマスクをされていて、ヘーゼル色の少したれ目で目元の黒子がセクシーだ。女性に人気があるのは納得できる。でもね…ないな…

すると背後から地を這うような低音イケボで


「バルカン殿。挨拶が終わったのに女性に触れているのは失礼ではないか⁈」


振返るとおっと!アレックスさんが新記録をたたき出した!眉間の皺が今まで見た中で一番深い!怖い!


「失礼した。春香嬢。私は不快でしょうか?」

「いえ…」

「ならはこの後の晩餐会で1曲お相手いただきたい」

「え…と…」


振返り殿下とアレックスさんを見ると2人とも表情が無く怖い…すると陛下が


「俺からも是非頼む。バルカンは今まで俺を優先して来て浮いた話が無かった。舞踏会でも俺の護衛でダンスの機会も無かった。せめて夫が無理ならせめて1曲相手をしてやってくれ」

「バルカンさん。久しぶりのダンスが私みたいな下手っぴでいいんですか?」

「貴女がいい」

「「春香」」

両社引かないからもう“YES”と言うしかない。


「では1曲だけお願いいたします。でも念を押しますが私下手だから足痛くなるのを覚悟下さいね」

「ありがとうございます。楽しみにしております」


こうしてやっと陛下とバルカンさんから解放された。この後の帰りの馬車の空気が悪く寝たふりを決め込む事になった。


1時間かけてヴェルディア城に帰ってきて化粧直しに一旦部屋に戻って来た。式典では髪を下ろしていたが、晩餐会なので髪をアップにした。これで少しは大人に見えるかなぁ…

少しすると殿下が迎えに来た。殿下も着替えをされ夜会服だ。かっこいい…じっと見ていたら嬉しそうに


「春香。どうだ?」

「はい。いつも以上にかっこいいです。正直横に立ちたくないなぁ…」

「おかしな事言わないでくれ。私の横は春香しかいないぞ…まさか!バルカンに気持ちが…」

「なっ無いですから!」


一気にまた機嫌が急降下する殿下。今度は頭の中でバルカンさんに膝カックンする。本当に殿下とアレックスさんの機嫌を損ねないで欲しい!

少しするとアレックスさんとジョシュさんも部屋に来た。『めっちゃカッコいい!!』

ジョシュさんは白ベースの騎士服に濃紺のマントでアレックスさんは黒ベースの騎士服に深紅のマントだ。後で聞いたが王の就く騎士は黒の騎士服で王妃に就く騎士は白と決まっているそうだ。という事は…私王妃扱いなわけ?

固まる私を抱きしめ額に口付けるアレックスさん。


「殿下から1曲だけお許しが出た。勿論踊ってくれるな」

「はい。よろしくお願いします」


アレックスさんのレベルは1まで下がり一安心していたらメリージェーンさんが着替えを終えて入室してきた。

「わぁ!かっこいい!」思わずメリージェーンさんに駆け寄る。ジョシュさんと同じ白ベースの騎士服が似合っている。男装の麗人だ。

メリージェーンさんは私の手をとり手の甲に口付ける。萌え死にしそうだ!


するとヤキモチをやいた殿下が私を引き寄せて

「春香。基本私の横にいなさい。化粧室や控室に向かう際は必ずジョシュとメリージェーン嬢と共にする様に。絶対1人になってはいけないよ」

「はい。皆さんよろしくお願いします」


最終確認して会場に向かう。


会場は広く野球場位ありそうだ。案内してくれる女官さんは上座に向かっている。上座にはいかにも王が座りそうな背凭れが大きい椅子が配置されている。


「ローランド殿下とは春香様はこちらに…」

『やつぱりね…』


陛下の左隣にローランド殿下でその横が私だ。こんな注目を浴びる席で食べれる訳ないじゃん!かと言って下座の知らない人の席も嫌だ。

周りをキョロキョロ見ていたら殿下とは反対側に可愛らしい女性が着席し殿下に挨拶されている。

誰だろう?陛下の右隣という事はヴェルディアの王族だろうか⁈

『ヤバっ!見過ぎた』その女性と目が合ったら、少しはにかみ微笑み会釈された。

慌ててお辞儀を返したら気付いた殿下が紹介してくれる。


「ハンナ殿下。お耳に届いていると思うが”迷い人”の春香だ」

「初めまして。春香と申します。お見知りおき下さいませ」


殿下に言われた通りに挨拶をする。


「私、ゴラス国第2王女ハンナでございます。ローランド殿下もしよければハルカ嬢とお話しするお時間をいただきたいのですが…よろしいかしら⁈」

「騎士同席であれば許可しましょう」

「ありがとう。ハルカさん後でお時間くださいね」

「はい。こちらこそよろしくお願いいたします」


話って何だろう…この晩餐会は女性が極端に少ないから話し相手が欲しいのだろうか⁈

そんな事を考えていたら会場が急に静かになり皆んな席を立つ。殿下に促され立つとジャン陛下が入場される。

陛下は元々大きいが今日は更に大きく感じる。ゆっくり席に来るとご挨拶された。声も大きい殿下は更に王として威厳も出てきた。凄いなぁ…


ジャンパンが注がれ乾杯し晩餐が始まる。シャンパン一口でもう熱い!マナー的に飲み切らないといけなぃ?グラスを見つめて悩んでいたら横から殿下が私のグラスを取り飲み干した。


「春香はお酒禁止。そうで無くても男の目を引くのに、酔った春香は更に艶っぽくて危険だ。給仕!こちらのレディに果実水を」

「まだ一口だから大丈夫ですよ〜」

「はぁ〜大人しく私の言う事を大人しく聞いてなさい」

「はぁ…い」


この世界のお酒が強いのか私が弱いのか分からないが一口で酔ってしまった。ほわほわしていい気分だ。ふと斜め後ろに控えるジョシュさんが目に入る。熱い眼差しでハンナ王女を見ていて、王女も明らかにジョシュさんを意識している。いゃ〜恋の始まりを目撃しちゃた?へへへ…


料理が順番に出されるが殿下の料理と見比べたら少ない。あれ?私の料理と皆んなと違う…お皿を見つめる私に給仕さんが


「陛下より春香様は食が細く配慮する様に指示を受けております。多ければ遠慮なく残して下さい」

「ありがとうございます」


陛下を見ると目が合ったので料理を見て会釈した。陛下はウィンクで返事してくれた。いい人なんだよね〜陛下って!

食事は少し多いが昼を食べなかったから残さず食べれた。それより色んな方にからの視線が痛い。特に斜め前に座る浅黒で眼光鋭い美丈夫。嫌な予感がするから極力見ない様にしているが、目が合うとウィンクされる。殿下も気付いているらしく機嫌が悪い。やっとデザートが終わり陛下が退席されたら一旦控室に下がる事になった。


控室に戻ると殿下が


「レイトンめ!春香にアプローチしている!この後の舞踏会は私のそばから離れるな!」

「あっはい」


あの浅黒の美丈夫はレイトンさんと言いアルフガン帝国の第2王子らしくプレイボーイで有名。既に妻を4人娶っている。ちなみにレイシャルで採掘される水石をアフルガンに一番多く輸出しているそうだ。だからあまり無碍に出来ないらしい。


『はぁ…』この後の舞踏会がさらに憂鬱になってきた。

お読みいただきありがとうございます。

続きが気になりましたら、ブックマーク登録&評価をよろしくお願いします。


『女神の箱庭は私が救う』

『(仮)選べなかった1度目の人生、2度目は好きにしていいですか?』

もよろしくお願いします

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