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ヴェルディア人はクセのある方ばかりだ。

明らかにアレックスさんがリリアンさんを避けて私を構うからリリアンさんの私に対する当たりが強い。リリアンさんには嫌みを言わジャン王太子には口説かれ…なんだこれ⁈

早く終わらせて欲しくて必死に侯爵様に視線を送る。いつも飄飄としている侯爵様が明らかに焦っていて、終わりのタイミングをはかっている。

王太子の側近も同じ思いだったようで絶妙なタイミングで侯爵様にこの後の予定を聞いた。侯爵様は目を見開きチャンスとばかりに夜の晩餐の案内をし従僕と侍女に部屋の案内をさせお開きにした。

席を立ち王太子ご一行をお見送りし皆が部屋から出たら気が抜けてソファーに傾れ込む。アレックスさんが横に来て労ってくれけど…


「アレックスさん!リリアンさんの相手するのが嫌で私を逃げの口実にしましたよね!」


明らかに焦るアレックスさん。


「リリアンさん凄い美女でスタイル抜群だしこの際…」


いきなりアレックスさんに手を握られびっくりしてアレックスさんを見たら怒っている?


「お前にそれは言って欲しくない」

「ごめんなさい」


まだ手を離してくれないアレックスさんに気まずくなっていく。すると貴賓室に誰か来た。

ミハイルさんで足早に来てアレックスさんの手をどけ、無言で私を抱きかかえて部屋を出て行こうとする。


「ちょっとまってミハイルさん」

「ハルはアレックス殿と居たいのか?」

「そうゆう訳では」

「アレックス殿。貴方がテクルスの啓示を受け春香の助けをするのは理解しているが、春香の婚約者は俺だ。不用意に婚約者に触れないで頂きたい」


アレックスさんは苦々しい表情で頭を下げてミハイルさんに謝罪した。その謝罪を受ける事無くミハイルさんは部屋を出ていく。


「ミハイルさん変だよ。アレックスさんの謝罪お受けしてないよ。礼儀正しいミハイルさんらしくないよ」


ミハイルさんは何も言わず、途中であった侍女さんに私の部屋へ案内を頼んだ。何か言える雰囲気ではなく押し黙る私。部屋に着くとミハイルさんはソファーに下してくれ部屋の扉を少し開けて私の横に座って私を抱きしめる。


「ハルが居ない間。俺はどうやって過ごしていたのか記憶が無い。ハルが居ない日常は何もなかった。やっとハルに会えると喜んでいたら、彼奴アレックスと仲良くしているハルを見る事に…悋気ジェラシーを起こすに決まっているだろう」

「アレックスさんはそんな感じでは無いよ。気が利くお兄さん枠だし」

「そう思っているのはハルだけだ。絶対あいつはハルを愛している。同じ人に想いがあるから分かるんだ」


こんなにあからさまなヤキモチを妬かれてなんか嬉しい。

「ぅふふふ…」思わず声にでる。

「ハル笑い事では!」

「違う。ヤキモチ妬いてくれて嬉しいの。アレックスさんの気持は私にはわからないけど大切に思ってくれているのは分かる。それが神の啓示によるものなのか彼自身の気持なのかは分からない。でも第一印象悪くて嫌いだったけど今は嫌いじゃないよ」


ミハイルさんは私の頭に頬を乗せてすりすりしている。


「そうそう!ミハイルさん!手を出して」


戸惑いながら手を出したミハイルさんの手のひらに、ポケットに入れてあったミサンガをおいた。


「ハルこれは?」

「これはね“ミサンガ”と言いて願掛けする物なんだ。願い事をして普段身に着けてそして願いが叶ったら自然に切れるの。私が編んだの身に着けてくれたら嬉しいな」


じっとミサンガを見て「俺の色が入っている」と興味深そうにミサンガを見ている。そして私を真っ直ぐに見つめて


「俺の願いは一つだけ。ハルは分かっているよな。俺はそれを願っていいのか?」

「願いは人に許可を得る者では無いわ。ただ答えれるかは別の話。ごめんね…まだ気持ちは定まってないよ」

「俺はハルが納得してここに残って欲しいから、そこに口を出す気はないよ。ハルの手作りか…嬉しいよ」


ミハイルさんはミサンガを両手で握り額に着け願っている。願い終えたのか左手首にミサンガを付けた。良かった。男性サイズに少し長めに編んで丁度いい長さになっている。婚約のブレスレットとミサンガが案外マッチしていて満足!


少しすると従僕さんがミハイルさんを呼びに来た。侯爵様がお呼びの様だ。ミハイルさんは頬に口付け部屋を後にした。やっぱりミハイルさんといると落ち着く。ミハイルさんにミサンガをあげたから次は殿下にも編まないとね。無いと拗ねてしまいそうだ。想像が付き少し笑った。マニュラ夫人が持って来てくれた刺繍糸から若草色とそれに合いそうな糸を3本選んでいたら侍女さんが来てまた湯浴みを勧めてくる。今日は何回入ればいいんだろう…その内ふやけるよ!

湯浴みを終え寝室に行くとドレスを用意した侍女さんが2人待ち構えていて、化粧と髪のセットを施してくれドレスに着替える。

ボリュームを抑えた綺麗なシルバーのドレスだ。用意が終わった頃にエリックさんが迎えに来てくれた。いつもラフな格好のエリックさんも晩餐なので正装をしている。髪を撫で上げかっこいい。


「ハルカは可愛くし過ぎだ。あの熊に好かれる気か?」

「侍女さんが用意してくれたんだよ。王太子に好かれたいとか嘘でもやめて!」

「それもにしてもあの王太子と一緒に来た公爵令嬢。何だあれ?品の欠片もない。あんなに露出してまるでお囲いさんだぜ。兄貴に好かれたいなら大人しく可愛らしくなと無理だ。兄は庇護欲かり立てられる純粋な子が好みなんだ。そうハルカみたいな」

「そうリリアンさん胸強調しすぎてポロリしちゃいそうで見ててハラハラしたよ。でも同姓としては羨ましい…」


思わず自分の胸を見る。性格に比例するのだろうか明らかに小ぶりだ。自分の胸をみている私に気付いたエリックさんが


「俺は見た目は関係ない。例えほとんど無くてもな」と私を見て言った。

「これでも少しはあるからね!」

「あっははははは!」楽しそうに笑うエリックさん。この後大広間に着くまでエリックさんは大笑いし私は不貞腐れた。


大広間の扉の前でアレックスさんと会う。アレックスさんも正装だ。昔から男性のスーツ姿は結構萌えポイントだったから福眼です。

アレックスさんは目を細め小さな声で「良く似合う」っと褒めてくれた。そこにあのポロリ注意報のリリアンさんが侍女と一緒にやって来た。

相変わらず露出度が高いドレスをお召で目のやり場に困る。もうポロリ警報が出てるよこれ!

リリアンさんは私を足元から舐める様に見て鼻で笑った。


「春香様はお若く愛らしいのにシックなドレスですわね。それでは殿方の気は引けなくてよ」

「アドバイスありがとうございます。しかし自分の容姿はよく分かっているのでリリアン様の様なドレスは似合わないのです。この辺が私には妥当なのです」

少し”よいしょ”されて気をよくしたリリアンさんはアレックスさんに手を差し出しエスコートを求めた。“ぎゅ!”アレックスさんの眉間の皺がよる音がしたような気がしアレックスさんを見たらやっぱりレベル5だ。そうだアレックスさんさ元々女嫌いだったんだ。リリアンさんの行動はアレックスさんの好みと逆効果なんだけど教えてあげないよ!


「春香嬢!」


廊下の向こうからグリズリーがやって来る。体もデカければ声もデカい!鼓膜がびりびりしっている。

殿下の後ろにミハイルがいた。今日のミハイルさんは長髪を後ろで一つにまとめていて大人な雰囲気でドキドキする。ジャン王太子が扉前に来るとその場にいた皆が一斉にジャン王太子に礼をする。


「春香嬢。その色のドレスは妖精の様で愛らしい。私がエスコートしよう」


とぶっとい腕が腰に廻してきて寒気がする。

するとアレックスさんがそっと王太子殿下から助けてくれ


「王太子殿下。恐れながら春香嬢の婚約者ミハイル殿がいらっしゃいます。王太子殿下とはいえ婚約者は優先されるのが決まりでございます」


一瞬嫌な顔をしてミハイルさんを一睨みし


「其方が春香嬢の仮の婚約者か。よい!分かった。エスコートは諦めよう。がしかし、春香嬢1曲お相手いただけるかなぁ⁈」


本心は“NO!”だけどそんな事言えるわけもなく


「はい」


ミハイルさんは私の横に来て手を差し伸べてくれ背中をさすってくれ、ミハイルさんの温かい手に落ち着く。ずっと扉前で待っていた従僕さんが扉を開けてくれ入場します。

お読みいただきありがとうございます。

続きが気になりましたら、ブックマーク登録&評価をよろしくお願いします。


『女神の箱庭は私が救う』


『(仮)選べなかった1度目の人生、2度目は好きにしていいですか?』


こちらも頑張って書いてます。よろしくお願いします。

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