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ヴェルディア王太子がやってくる。波乱の予感…


朝、目覚めたらまだ少し胃が痛い。バカ食いした昨日の自分を殴ってやりたい…

今日は昼からヴェルディア王太子御一行が来る。恐らく屋敷の人々は準備でてんてこ舞いだろう。昨日夜から侍女さんには私の世話は必要ないと断ってある。令嬢では無いので自分の事は出来ます!

着替えるがどうせ御一行が来る前に湯あみと着替えをさせられるから朝は簡素なワンピースで過ごす。

少しするとエリックさんが部屋に来た。


「ハルカ。朝食に行こうぜ!」

「おはようございます。昨日食べ過ぎて胃が痛いので朝食は…」

「だと思ったよ。兄貴が恐らくハルカは食べれ無いだろうから果物と胃に優しいハーブティーを用意する様に給仕に指示していたよ。だから大丈夫!行こう」


胃をやられているのがアレックスさんにバレている。ホンと気遣いのひとだなぁ…

エリックさんと一緒に食堂に行き少しの果物とハーブティーを頂き、昼まで部屋でミサンガを編んで過ごす。

5時になった頃、先触れがあった様で一気に慌ただしくなる屋敷。侍女さんが足早に部屋に来て湯浴みと着替えを促す。湯浴みを終える頃には胃の痛みも無くなり調子が戻って来た。

マニュラ夫人の指示でキレイなクリーム色のシンプルなドレスに珍しく髪をアップにして薄化粧を施してもらい準備は万全だ。

執事さんが呼びに来て屋敷の外でエリックさんの横に並んで遠くに見えてきた御一行をお迎えします。


「ハルカ。緊張しているなら俺が手をつなごうか?」

「大丈夫です」

「エリック。もうすぐお着きなる。私語は慎め」


侯爵様に怒られ真面目な顔をするエリックさん。この人もかなりの男前なんだから黙っていれはイケメンなのに発言が三枚目だ。

門をくぐり騎士に先導され馬車が目の前に着いた。大きな馬車からこれまた大きな男性が下りてくる。

並んだ侯爵家の皆さんは一斉に最敬礼をするので倣って私も礼をする。直ると大男の後ろにミハイルさんが見えた。目が合う。ミハイルさんの優しい眼差しに思わず口元がほころぶ。


「お迎え感謝する」


ひと際大きい声でびっくりして大男を見た。この人がヴェルディア王太子ジャン殿下だ。

『大きい…熊みたい』この世界の人は皆高身長だが王太子はその中でも頭一つ大きい。恐らく2mはある。そして大きな瞳に四角い顔肢体はゴリゴリのマッチョ。決して太っている訳では無く恐らく筋肉だろう。

私の脳内はでは王太子の横に蜂蜜壺が並んでいる。やっぱり熊だ。


「貴女が迷い人か?」

「へ?あっはい」


いかん。妄想していて周りを全く見ていなかった。どうやら侯爵家との挨拶が終わっていた様だ。

侯爵夫人から挨拶の作法を習っていたのでその通りご挨拶する。

カーテシーからなおり前を向くと目の前に王太子の顔がアップで絶句する。王太子は中腰になり私と目線を合わせ観察しているみたい


「思っていたより小柄で驚いたが、愛らしくこれなら大丈夫だ。ただ俺とかなり体格差がある故、体力があるか心配だ」

「はっ?」

「俺は今回の来国目的は貴女を娶りにきたのだ」


今、私の脳内は可愛い熊さんから凶暴なグリズリーに代わり王太子は危険人物となった。


「殿下。私には婚約者がおりますので殿下との婚姻は無理でございます」

「貴女が俺を選べば婚約は破棄できるはずだ。大丈夫だ俺を選べ」

「私は平民で恐れ多い話です。ですのでご遠慮いたします」


王太子のお付の人々が騒然としている。私が二つ返事するとでも思っていたのだろうか⁈馬鹿じゃないの⁈


「断るか⁉王太子姫いずれは王妃になるのだぞ」

「興味ありません」


侯爵様が間に入りまずは貴賓室に案内する。不敵な笑みを浮かべて王太子は屋敷に入って行った。緊張の糸が切れて座り込んでしまう。

周りが騒然とする中温かい腕が強張った私は包んでくれる。


「ハル…会いたかった…」


この声はミハイルさんだ。一気に体の力が抜けていく。思わずミハイルさんの腕にしがみついた。ミハイルさんはゆっくり抱き上げてくれ、そのまま屋敷に入って行く。ミハイルさんとレイシャルから来た人たちは応接室で待機のため応接室に向かう。

応接室に入ると見慣れた王城の官僚さんが居て心強い。応接室のソファーに座りミハイルさんと話をしていてリラックスしていたら執事さんが呼びに来た。どうやら王太子が呼んでいるらしい。


「ミハイルさん…ここに居たいです。行かないはなし?」

「俺も行かしたくない。…そうゆう訳にいかないなぁ…」

「閣下。侯爵様が春香様の護衛に騎士を2名つけて欲しいとの事ですが」

「ならば、ジョシュとラドンを」


ラドンさんは町屋敷の警護の責任者をしている騎士さんでベテランさんです。ジョシュさんとラドンさんが来てくれる事になり安心。


「ジョシュ。ラドン。ハルを頼む」

「兄貴…春香ちゃんに王太子が触れたら切っていい?」

「ジョシュさん怖い事言わないで下さい。そうでなくても王太子大きくて怖いのに」

「陛下から問題を起こさない様に言われているだろう。穏便に面会を終えて来い」


不機嫌なジョシュさんにエスコートしてもらい貴賓室に向かいます。貴賓室に入ると侯爵様とマニュラ夫人、アレックスさんと侯爵家騎士団隊長ブライスさん、ヴェルディアはジャン王太子と側近が2名と騎士5名、あと妖艶な美女が1名とその侍女と大所帯だ。空気が薄くて倒れそうだ。ミハイルさんの元に帰りたい。

ふとアレックスさんが目に入る。『やっぱり…』アレックスさんの眉間の皺はレベル5最高レベル!振り切っているよ。

超絶不機嫌なアレックスさんに妖艶な美女が一生懸命話しかけていて、アレックスさんは返事しか返さなくて会話が一歩通行になっている。


私に気付いた王太子手招きしている。小声で「嫌すぎる…」そうするとジョシュさんがアレックスさんの横に座らせてくれた。しかしギリ1人分しか少し開いていなくて狭くアレックスさんと密着して恥ずかしい。


「春香嬢。そんな狭いとこにおらず俺の横に来ればいい」


ジャン王太子は2人掛けソファーに座っているけどほぼほぼ一人でパンパンだ。どこに私のスペースがあるの?アレックスさんの横の方が広いよ。


「いえ、ここで結構です」


呼ばれたから話があるのかと思いきや世間話やヴェルディアの良さをアピールされて


「春香嬢は雪は見た事ありますか?」

「元の世界では四季があり冬の季節は雪が降ったり積もったりしたので知っています」

「素晴らしい知識がお持ちの様だ。ぜひ俺の為に生かして欲しい」

「私に知識など一般常識程度のもの殿下のお役に立てるとは思いません」

「春香嬢はワザと俺に冷たくして気を引きたいのか?」

「いえ、元々人見知りが激しく何方に対してもこんな感じですのでお許し下さい」


王太子との攻防で疲れ切った時ふと手が温かくなる。自分の手を見るとアレックスさんの手が重ねている。まるで励ましてくれている様で心がほっこりする。この後も王太子の攻撃に耐えていたら精神的にきた様で胃痛が再発しだした。

早く終わってっと思っていたら、アレックスさんが執事さんを呼んで何か指示している。でも気にかけている余裕がない。変な事を言わない様に気を張っていたら、侍女さんがいい香りのハーブティーを入れてくれた。香りだけで体に入っていた力が抜ける感じがする。横に居るアレックスさんが前を向いたままで小声で


「力み過ぎだ。少しリラックスしろ。失言しても俺がフォローする」


ハーブティーを一口飲み「美味しい」思わず顔がほころぶ。


ふと目の前の美女と目が合ったら凄い睨まれ次に鼻で笑われた。話の感じからこの美女がバーミリオン侯爵夫人が言っていたアレックスさんの相手の様だ。胸を強調したドレスでポロリしちゃいそうで見ていてハラハラする。

この美女はリリアンさん。ヴェルディアの侯爵家のご令嬢だ。寒い国の女性だけあって色白で肌が綺麗な女性だ。

リリアンさんがアレックスさんに何か話しかけるとアレックスさん私の世話をしだす。完全に私を逃げる口実にしているな!

お読みいただきありがとうございます。

続きが気になりましたら、ブックマーク登録&評価をよろしくお願いします


『女神の箱庭は私が救う』

『(仮)選べなかった1度目の人生、2度目は好きにしていいですか?』


こちらもよろしくお願いします

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