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レイモンドとアビーの馴れ初め回です
「春香ちゃんにふられた日ヤケ酒をしてさ!父上が相手をしてくれ色々話してくれたんだ」
「ヤケ酒?」
ジョシュさんはふられたからもう妻は娶らないとレイモンド様に言ったらしい。そうしたらレイモンド様は
「春香は勿論可愛く素敵な女性だが、他にも素晴らしい女性はいるぞ」
「ゴラスの女性は母上の様な気が強く可愛げ毛のない女性ばかりだ…いてっ!」
ジョシュさんの頭に拳骨を落とすレイモンド様。
「お前はまだ青い!」
「痛いよ父上!だって母上の何処に可愛らしさがあるんだよ!父上もどうせ公爵同士の政略結婚だったんだだろう?」
握り拳を再度振り上げたレイモンド様は溜息を吐きゆっくり手を下ろしアビー様との馴れ初めを話し出したそうだ。
初めて会ったのは付き合わせの場。半ば婚約は決まっておりとりあえずの顔合わせだったらしい。付き合わせでのアビー様は美しくレイモンド様は好感を持った。そして婚約が決まりアビー様はシュナイダー公爵家に住む事に。アビー様はドレスは着ずスラックスにブラウス姿。騎士団と朝練をし半ば男性と同じ様に振る舞っている。レイモンド様は興醒めしたそうだ。
婚約前からゴラスでは王女の護衛騎士でゴラスでも有名な剣の使いなのは知っていた。これでは男を娶ったみたいだと落胆。先代の公爵様に婚約破棄を申し出た。その時に先代の公爵様から今のジョシュさんと同じ様に
「お前は青い。アビー嬢の本質を何一つ見ていない。そんなお前はどんな令嬢を妻にしても同じだ」
と先代の公爵様は言い放ち解消は許可しなかったそうだ。
それからレイモンド様はアビー様を注視する様になった。そんなある日夜たまたまアビー様の部屋の前を通ると扉の前に座り込むアビー様。
声を掛けると明らかに様子がおかしい。部屋に入らない理由を問い詰めると顔を赤らめ恥ずかしそうに
「部屋に鼠が出て怖くて入れないのです」
と。レイモンド様は驚く。シュナイダー公爵家に来て数ヶ月。騎士と同じように振る舞い。虫や蛇が出ても笑いながら駆除していたアビー様が鼠が怖いと震えていた。
レイモンド様は駆除の為アビー様の許可のもと部屋に入室すると驚愕する。
部屋は可愛物が溢れていた。うさぎのぬいぐるみに綺麗なショールそして花が沢山飾られていた。それは正にレイモンド様がイメージしていた女性の部屋。唖然としていたらアビー様の足元を走る鼠。驚きレイモンド様に抱きつくアビー様。
剣を振るい騎士を打ち負かし男性の様だと思っていたアビー様は華奢な肩に厚みの無い肢体、そして柔らかい花の香りしたそうだ。
震えるアビー様に我にかえり鼠を駆除するレイモンド様。執事を呼び急遽客間を用意させ、客間にアビー様を送り落ち着かせ何故鼠が苦手なのか聞くと、幼少期に昼寝中に耳を噛まれた事ありそれから苦手に。
勝手にアビー様は女性らしさも無いと思い込んでいたと反省し、それかはアビー様を見る様になった。
よく見聞きしたら相手を思いやる気遣いやレイモンド様を立てる発言が見て取れアビー様に好感を抱いて行ったらしい。
正式に婚姻後にアビー様に何故他の令嬢の様に着飾る事をしないのか聞いたら
「公爵家に嫁ぎ次期公爵になる息子を育てて護らなければならない。それに旦那様の盾になるには着飾っていては護れませんわ」と笑いながら言ったそうだ。レイモンド様は再度惚れなおす。
「しかし、父上も妻には常に綺麗で可愛くいて欲しいでしょ!」
「私は毎日可愛いアビーを見れているよ。アビーの可愛さは私だけが知っていればいいし、息子であっても他の男に知ってほしく無い」
「と最後は強烈な惚気話を聞かされたよ」
「素敵な話ですですね!」
「そしてゴラスのハンナ王女との縁組も考えてみろと言われたよ。恐らくハンナ王女も次期女王と責任感が強く本来のご自分を隠されている。王女の為人をキチンと知れば好感を持つかも知れないから、まずは向き合えと父上に言われたよ」
話をするジョシュさんは嫌がっている感じはしない。寧ろ新たな挑戦をしようとしているみたいに感じる。
「父上はハンナ王女との縁は強制では無いから、王女の為人を知ってもなお合わない時は断っていいと言って下さった。それで気楽になり次の付き合わせで向き合う事にしたんだ」
「ジョシュさんは凄いや!私もちゃんとミハイルさんや殿下と向き合ってみるよ」
ジョシュさんは席を立ち隣に座り抱きしめて
「お互いちゃんと見極めて幸せを掴もうな!」
「うん。兄様ありがとう…」
今ジョシュさんとも家族になれた気がした幸せな時間だった。
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『(仮)選べなかった1度目の人生、2度目は好きにしていいですか?』を新たに書き始めました。
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