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コールマン侯爵に向かう朝の出来事です。

「ゔー眠れなかった…」

昨晩は城の貴賓室に泊まった。慣れない部屋で寝付けず寝不足だ。侍女さんが起しに来て朝から湯浴みを勧めてくる。そんな寝汗かいてないのに臭いだろか…ちょっとショック!


湯浴みが終わり身支度する。今日から2日かけてコールマン侯爵家領地に向かう為ほぼ馬車移動だ。

着心地良くゆったりとしたシルエットのワンピースを用意してもらった。


薄化粧をしてもらい部屋に移動するとローランド殿下が座って新聞を読んでいる。朝だからかゆったりしたシャツに濃紺スラックスがカッコいい。


私に気付き殿下が足早に来てハグちゅうをし

「おはよう春香!今日も愛らしいなぁ…昨晩はよく

眠れたかい⁈」

首を振りたいところだから、曖昧に微笑んで誤魔化した。寝不足なんて言ったら大事になりそうだから

頷くと椅子を引いてくれた。

殿下が着席すると給仕が始まり美味しそうな朝食が並ぶ。殿下の配慮かワンプレートに小さめにカットされた料理は美味しそうだ。


「恐らくジャン王太子は春香に会いに来るだろう。悪い奴では無いが強引な所があり、剛剣呼ばれ剣の腕はたつ。まぁ女神の加護を受ける私には敵わないので安心して欲しい。

アンリ王女が慣例通りジャン王太子と婚姻されるのが理想だ。しかしあの王女がミハイルを諦めるとは考えにくい」

「アンリ王女はどのような方なのですか?」

「・・・」

凄い言い渋っている。そんなに曲者なの?


「容姿は女神と見紛う程の美貌で人を魅了する才がある。本来第1王女故に女王を継ぐべきだが能力に欠ける。彼女アンリが女王になると国が傾くだろう。彼女アンリは美しいの者に目が無く傍目の者も容姿で選び頭の足りていない者が多く、彼女アンリの愚行を止める者が居ない。

3年前に親善で来た際に開催された夜会でミハイルに会いそれから凄まじいアプローチが始まった。王位継承権を返還しシュナイダー公爵家に嫁ぐことを望んでいるようだ。勿論、ミハイル自身も公爵も拒否し今に至っている訳だ」

「なんかすごい人ですね」しか言いようがない

「春香には伏せられていたが未だ何通もの恋文が公爵家に届いていると聞く。同じ男として同情するよ」


話を聞いてどんな人なのか興味が湧き会ってみたいと思ったが、それが近い未来に実現するとは思ってなかった…この時は


少しすると侍女さんがアレックスさんの訪問を知らせて来た。殿下が許可を出すとアレックスさんが入室してきて開口一番


「春香嬢。体調が良くないのか?医師を呼ぶか?」

「へ?大丈夫ですが」


足早に目の前まで来て顎に手をかけられ上を向かされる。まるで口付けするみたいで恥ずかしい。


「アレックス!春香になんてことするんだ!」

「殿下。春香嬢を愛しておいでなら普段からしっかり気配り下さい。春香嬢は寝不足の様だ。薄っすらと目の下に隈がみて取れる。慣れない部屋で眠れなかったのか?」


そう、寝不足で朝起きたら隈が出ていた。侍女さんにお願いし化粧で隠した貰ってんだけどアレックスさんに見事にバレた。


「春香。なぜ言ってくれない…」


「殿下。春香嬢は他の令嬢とは違い奥ゆかしいく遠慮するようだ。自分から不調は言わないでしょう。そこの侍女!急いで馬車にクッションと大きめのブランケットを用意してくれ」

「畏まりました」


侍女さんは慌て部屋を出ていった。 


「昼の休憩まで2時間ほど馬車移動だ。貴方は小柄だから座席で少し眠ればいい」

「はい。ありがとうございます」

「・・・すまぬ春香。気付けなかった私に呆れたか⁈」

「いえ。ご心配かけてたくなくて意図として隠していたんです。反対に気付いたアレックスさんにびっくりです。流石殿下に仕える騎士ですね」

「アレックス…よもや…」

「断じてありません殿下!」

「何?」


何度も聞いたが何の事か二人は教えてくれなかった。ズルい…仲間外れだ。


この後殿下のエスコートで陛下の執務室に向い出発の挨拶し馬車に移動した。馬車は王家の物と違い装飾も無く地味だ。だが室内は広く座席も高級感がありお尻が喜びそうだ。殿下がエスコートしてくれ座席に座るとブランケットを膝にかけてくれクッションを周りに置いてくれる。

そして頬に口付けし出て行った。入れ替わりにアレックスさんが入ってきて向かいに座る。

車内は2人きりだ。女性騎士さんが乗ってくれないのかぁ…


「殿下に手ぐらいは振ってやってくれ」


慌てて窓から殿下と城の皆さんに手を振る。アレックスさんと二人話す事が無く気まずい。


「俺に気にせず少し眠れ」

「はい。ありがとうございます」

馬車の揺れと暖かいブランケットで直ぐ意識が手放していた。


「・・・!おい!」

「へ?」


目を開けると超間近にアレックスさんが居る何で?

そうアレックスに横抱きされている。アレックスさんは抱え直し座席に座らせてくれた。

「お前は寝相が悪いな。座席に寝かせたが落ちそうなほど動くから抱くしかなかった」

「すみません」


恥ずかしくて暑くなってくる。アレックスさんは顔を覗き込んて


「やっと顔色が良くなったようだ」

「はい。すっきりしました」


どうやら初めの休憩地点でお昼休憩にするようだ。騎士さんが簡易テントを建ててくれ女性騎士さんと従僕さんがお昼の用意をしてくれる。

皆さん作業が早くて感心して見て居たらアレックスさんが


「先に言っておく。うちの母上はアビー様以上に賑やかで豪快だから心してほしい。俺も注意はするが恐らくお前の事を構い倒すだろう」

「アビー様以上って…」


アビー様が最上級だと思っていたが世界は広い様だ。テントの中でゆっくり食事を頂き、1日目の宿泊地に向かう。さっきしっかり眠ったから今度は景色を楽しもうと思ったら、やっぱり寝てしまった様で目覚めるとまたアレックスさんに抱っこされている。

焦る私!呆れるアレックスさん…本当にごめんなさい!

日が暮れてきて宿泊地に着いた。アレックスさんが窓から外を見て嫌な顔をする。何で?


「ここで待っていろ。話をしてくる」


言われた通り馬車の中で大人しく待つ。どのくらい経っただろう…10分?20分?やっとアレックスさんが戻って来た。


「春香嬢。すまん予定していた宿の主人が倒れて宿泊が無理になった。そこで領主のバーミリオン侯爵様が屋敷に招きたいとの事だ。お前がどうしてもいやなら野営の準備も出来るが…警護面から言えば野営は避けた」

「ここはバーミリオン侯爵領なんですか?」

「そうだ。どうしてもスケジュール的に我が領地に行くにはここで1泊する事になり、いつも馴染の宿に泊まるのだか親父さんが倒れたのなら無理は言えない」

カーテンを開けて窓の外を見るとダニエル様がにこやか立っている。


「!!やはり野営は危険なんですか?」

「今国内にヴェルディアの密偵が潜んでいるかもしれない。そんな時に野営すれば襲って下さいと言っているようなもんだ」

「他の宿は空はないですか?」

「…。情宿と言って男女が情を交わす宿しかない。そんなところに泊まれば俺は殿下と閣下に殺される」

「今、バーミリオン侯爵様は王都に滞在中で、屋敷には夫人とご子息しかいないらしい」

「お願いがあります。女性騎士さんと同室にしてもらえるなら侯爵でも邸でもいいです。一人は怖い」

「すまん。1泊だけだ。明日早朝に出発しよう」


アレックスさんは深い溜息を吐きて馬車を降りて行った。窓から外を見るとダニエルさんか手を振っている。思わずカーテンを閉めるとアレックスさんが乗って来て馬車が動き出す。

暫く走るとシュナイダー公爵家にも劣らない大豪邸が見えて来た。


門をくぐり暫く走ると侯爵夫人と使用人が迎えてくれた。夫人の笑顔にもう既に帰りたい気分になっている。馬車が止まり先にアレックスさんが降りて手を借り馬車を降りる。


目の前に侯爵夫人とダニエルさんともう1人10歳くらいのアシュグレーの髪の男の子がいる。ダニエルさんの弟さんかなぁ⁈


アレックスさんが侯爵夫人にご挨拶と招いて頂いたお礼を述べています。

アレックスさんが手を差し伸べてきたので、反射的に手を重ねると”ぐっと”前に引っ張り出された。

これは挨拶しろって事だなぁ!


「お招きいただきありがとうございます。予定の宿に泊まれず困っておりました。感謝いたします」


「あら!嫌だわ春香様。他人行儀で寂しいわ…公爵家程立派ではないけと、体を休めるお部屋はございますから、ゆっくりなさって下さいね」


小さい男のは夫人の手をひっぱり

「母上。美しい令嬢を紹介下さい!」

「ランディ貴方は初めてね!春香様よご挨拶なさい」

「はい!」

男の子は一丁前に私の手の甲に口付けて挨拶していきなり抱きついてきた。


突然の事でフリーズしていたら、ランディ君は

「母上!僕の花嫁は春香様がいい!」

「ランディ!春香様は僕が娶るんだから、お前はゴラスに婿に行くんだ!」

「嫌だ!」


どさくさに紛れてダニエル様にも抱きつかれる。

侯爵夫人はお扇口元を隠して微笑ましく見てるだけ!


『ここに嫁に来る事は絶対無い!』と叫びそうになった時、アレックスさんが2人を剥がしてくれた。


「幼いとは言えどか過ぎますぞ!春香嬢は殿下が望まれ女性。お忘れか侯爵夫人⁉︎」


アレックスさんの後ろにブリザードが見えた気がした。

お読みいただきありがとうございます。

続きが気になりましたら、ブックマーク登録&評価よろしくお願いします。



『女神の箱庭は私が救う』こちらもよろしくお願いします。

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