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面倒な人に遭遇します

目の前の鏡に映っているのはバーミリオン侯爵夫人。振り返るといきなり手を握られて


「春香さん。会いたかったわ!ずっとお詫びしたくて!」

「えっと…」

「ごめんなさいね。レイモンド様のお囲いさんと勘違いして!御子息のミハイル様の婚約者だったのね!それにローランド殿下の寵愛をお受けになっているなんて…」

「その…」

「夫もお詫びしたいと言っていたのよ!この後ご挨拶させていただけるかしら⁈」

「レイモンド様にうか…」

「そうね!レイモンド様にもお詫びしないと!」



相変わらず人の話を聞かない人だ。あまり長いとジョシュさんが心配するから切り上げないと!


「お詫びはお受けしました。外で連れが待っているので失礼します」

「お呼び止めしてごめんなさいね」


また話しかけられたら長いから足早にお手洗いの扉に向かい開けた。が!開かない!


「あれ?なんで?」

「どうされましたか?」


清掃していたメイドさんが駆け寄る。

「開かないです」

「失礼致します」


メイドさんか扉を確認して開けようとしてくれたが開かない。困っていたらバーミリオン侯爵夫人が


「中庭からお出になり回廊側に回ればお連れ様の所に行けますわ。そこのメイド春香様をご案内なさい。この令嬢はシュナイダー公爵家ミハイル様の婚約者。くれぐれも粗相のない様に」

「畏まりました。春香様こちらからどうぞ」

「すみません。ありがとうございます。侯爵夫人失礼いたします」


侯爵夫人にお辞儀し反対の扉から出た。出た先は中庭で日も落ち薄暗い。前を歩くメイドさんに必死について行くと、少し広い中庭に出た。中庭にはベンチが配置されていて、舞踏会の参加者だろうかベンチに2人が座り休憩しているようだ。

その2人の前を通ろうとしてら声をかけられた。


「春香嬢ではありませんか?」

「はい?」


声の主を見て驚愕する。絶倫侯爵バーミリオンだ!


「こんなところにパートナーも伴わず如何されました?」

「えっと化粧室の扉が開かなくなって、中庭側から出て、連れが待っている場所にメイドさんに案内してもらっているんです」

「そうですか…災難でしたね。しかし私は幸運ラッキーです。貴女に妻のした事をずっとお詫びする機会を望んでおりました。妻の失礼な発言お許し頂きたい」


絶倫侯爵バーミリオンは胸に手を当て深々と頭を下げて謝罪された。お詫びをお受けして早くこの場を去ろうとしたが、絶倫侯爵バーミリオンの連れらしき男性に声をかけられた。


「父上!ぜひ美しい御令嬢をご紹介下さい」

「そうだな!春香嬢。我が息子のダニエルだ。ご挨拶させていただいてよろしいか?」

「少しだけなら」


御子息のダニエル様は侯爵に似て色っぽい雰囲気を醸し出している。私と同じ歳くらいだろうか?

ダニエル様は私の手を取り手の甲に口付けし、やけに熱の籠った視線送ってきて


「お初にお目にかかります。バーミリオン侯爵家ダニエルと申します。つい先日成人の儀を終え今日社交デビューとなりました。初めての夜会で美しいご令嬢とお近付きになれ僥倖にございます。よろしければ1曲お相手いただきたい」


「えっと…私も舞踏会は初めてで、ダンスも下手なのでダニエル様に恥をかかせてしまいます。もっと素敵な令嬢か沢山いらっしゃいますわ」

「私は貴女がいいのです。こんなに愛らしく可愛い女性レディに初めてお会いしました。貴女と踊る名誉をいただきたい!」

「あのすみません!連れが探していると思うのでとりあえずもど!えっ!メイドさんが居ない!」


案外してくれていたメイドさんかいなくなっている!お手洗いの場所がわからないよ!

キョロキョロしていたら


「春香嬢。メイドは帰したよ。この先に侯爵家ウチの控室がある。そこでお茶でも飲んで待たれるといい。ウチの従者にジョシュ殿を呼びに行かせよう」


「いえ!ある程度教えてくだされば自分で戻りやますから!」

「春香様。城内とはいえ可愛らしい貴女が一人歩きするのは危険です。ウチの控室で迎えを待ちましょう」

『絶倫侯爵とその息子の方が危険に決まっているよ!何とか控室に行くのは避けないと!』


「遠慮なさらず!」


「!!」侯爵は腰に腕を回してきた!手がお尻に当たっている!めっちゃ密着してきている。びっくりして見上げたら


「あまり可愛い顔されますと男は勘違いしますよ。息子が物足りなければ私がお相手しましょうか?」


侯爵のねちっこい視線はまるで、ドレスの下の体を見透かしている様で気持ち悪い!

右から侯爵に密着され、反対はダニエル様に手を取られ強制的に連れて行かれる。マジにヤバイ!口説かれ位ならいいけど迫られそうだ。

一生懸命抵抗するが男性2人に力で勝てるわけもなく。控室が近づいてきた!


「バーミリオン侯爵様。春香嬢をこちらに渡してもらいましょう!」


振り返るとそこに殺気だったアレックスさんが立っていた。


「アレックスさん…」


「これはアレックス殿。我々は迷子になった春香嬢を保護し控室でもてなそうてしただけだ」


「私が迎えに来たのでその必要はない。春香様こちらに」

「はぃ!ん?」


お2人とも離してくれない!不安になりアレックスさんに視線で助けを求める。

アレックスさんが剣に手をかけると


「まぁ…今日は引きましょう。神殿の者から聞いた話ですが、陛下と神官長が春香嬢に”一妻多夫”の許可を出されたと聞き及んでいます。そうなれば婚約者のミハイル殿だけでなく、春香嬢か望めば他の者も夫になれるという事になる。我が息子にもアレックス殿にもチャンスがある。私は好機チャンスは逃さない」


「ちっ!」


絶倫侯爵がやっと離してくれたので、アレックスさんの元に駆け寄り後ろに隠れた。


「春香嬢。共に過ごしていただければ私どもの良さを分かっていただけると思います。またお会いできる事を楽しみにしております。ではダニエル行くぞ」


絶倫侯爵様とダニエル様はアレックスさんの後ろに隠れる私の横を通り過ぎて行く。

「へ?」すれ違い様に絶倫侯爵バーミリオン様に髪を触れられウィンクされた。

『キモ!』寒気と鳥肌がたった。思わずアレックスさんの袖口を強く握る。


「大丈夫だったか?」

「はぃ…って言いたいけど不快です」


アレックスさんは振り返って少し屈み私と視線わ合わせる。綺麗なレモン色の瞳を見ていたら落ち着いて来た。前と違い瞳に優しさを感じる。


「殿下の控室にみんな待っている行こう」

「はい」


差し伸べられたアレックスさんの手に自分の手を重ねて歩き出す。道すがらどうしてあんな事になったのか聞かれ経緯を説明すると、恐らく化粧室にいたメイドは絶倫侯爵バーミリオンの息のかかっている者で、絶倫侯爵バーミリオンが私を1人にする為に企てた様だ。


「春香嬢は前にも言ったが危機感が足りていない。侯爵が動き出した事が分かった今、侍女が女騎士を付けなければならない。早速専任するので暫くは誰かと必ず一緒に行動してくれ」


「はい。すみません。危機感無くて…」

「まあ…俺たちが守るから気にするな」


思わずまじまじとアレックスさんの顔を見てしまった。数日前まで阿保呼ばわりしていたのに変わったなぁ…テクルスの啓示ってそんなに凄い事なのかなぁ⁈


「あまり見ないでくれ…女性に見つめられるのに慣れていない」

「ごめんなさい」


ローランド殿下の控室に着いた。入室するなりアビー様に抱きつかれた。

「ご心配をおかけしまし…!」


怖い怖い!皆んな表情が険しい。知らない人について行ったのは悪かったけど、そこまで怒らなくても…


無言でローランド殿下が私の手を取りソファーに座らせてくれ隣に座り、反対にミハイルさんが座る

アレックスさんが陛下とレイモンド様に報告をしているようだ。


陛下と殿下は準備があり退室された。レイモンド様が私の前に座り今日は必ず誰かと一緒に行動する様に注意をする。化粧室はアビー様が付き添ってくれるそうだ。


凄い勢いで扉が開きジョシュさんが入ってきて、私に抱きつく。


「よかった…」

「ごめんなさい。心配おかけしました」


ジョシュさんの瞳が揺れていて迷惑かけたと反省する。ジョシュさんは私が出てこないくて、中に入る事も出来ず困っていたら、侍女が通り呼び止め中を確認してもらったら誰も居ずアレックスさんに知らせたらしい。


絶倫侯爵バーミリオンと遭遇したと言うと、侯爵も手が早いが息子のダニエルもかなりのプレイボーイらしく既にゴラスから来た令嬢を数人を婚約破棄させているらしい。


「春香ちゃんあの親子は害しかない。絶対近づいたらダメだからね!」

「私は遭遇したくもないんですがね…」


「綺麗な花ほど虫がつくものだ」

まさかアレックスさんがそんな事言うと思っていなくて、部屋いた全員がフリーズした。


お読みいただきありがとうございます。

続きが気になりましたら、ブックマーク登録&評価よろしくお願いします。


『女神の箱庭は私が救う』もよろしくお願いします。

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