表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/117

23

ついにあの人と対立します

明日アビー様と買い物に行く事が決まり大満足!

アビー様はエリスさんにお茶とワインとつまみの用意を指示してソファーに腰掛けた。

エリスさんが席を外すとアビー様は改まって頭を下げて謝罪される。何で?


「本当にごめんね」

「顔を上げて下さい!何のことですか?」

「ジョシュの事よ」

「あっ…」


ベッドに押し倒した事か…ミハイルさんにお腹に一発もらっていたけど大丈夫だったのかなぁ


「アビー様。ジョシュさん大丈夫でした?ミハイルさんにワンパン貰っていて辛そうだったから」


「も!春香ちゃんは優し過ぎるわ。我が息子ながら情けない!女性レディの了承もなく寝室に入った上押し倒すなんて!」


アビー様は怒りMAXで殺気だって怖い。屋敷に馬車で送り返されたジョシュさんに付き添ったクリスさんから事情を聞いたアビー様は屋敷で暴れてクロードさんとクリスさんに止められた様だ。

その夜にジョシュさんはレイモンド様から深夜まで説教されたらしい。後数週間は町屋敷の利用は禁止されている。


「あの子は小さい頃から欲がなく、与えられた物や環境に文句を言った事なく手のかからない子だったわ。そのジョシュが生まれて初めて欲しいと思ったのが春香ちゃん。心のままに欲していてまるで幼子のようだわ。これは親である私とレイモンドの不徳の致すところ。今ゆっくりジョシュには言い聞かせているところ。

初めての我儘を聞いてあげたいけど、春香ちゃんは一人しかいない。もう一人の息子であるミハイルも春香ちゃんを必要としているし心から欲している。

いっそのこと春香ちゃんを元の世界に帰してあげた方が皆に平穏が訪れるのではと思ったりしているの」


「なんかすみません。私が皆さんをかき乱している様で…早く帰り方を探しますからシュナイダー家の皆さんには仲良くしていてもらいたい。いい方ばかりで大好きだから…」


「春香ちゃんを責めているんじゃないのよ!そこは間違わないで!娘が出来てレイモンドも私も嬉しいのは本心だから!いっそのこと春香ちゃんの希望通り、平民で誠実な男性にお嫁に出した方がいいのかもしれないわ。うちのバカ息子達は女心を理解していない!図体と顔ばかり良くなっても中身が伴っていないのよ」


アビー様はぷりぷり怒っています。そうしているうちにエリスさんが私用にお茶とクッキー、アビー様にはワインとドライフルーツを持って来てくれた。

相変わらずアビー様は酒豪でワインを水の様に飲んでいます。この後私が町屋敷の移ってからの領地の屋敷の様子を教えてくれた。

屋敷のみんなは静かで皆物足りないと言っていて、ワンダは私の部屋をいつも見上げているそうだ。特にレイモンド様が寂しそうで外出の度にエントランスで階段を眺めているらしい。


「 『どんなに見つめていても春香ちゃんは降りてこないわよ』と言うと寂しそうに外出していくの。これじゃ嫁に行ったらもっと大変だわ」


とアビー様は豪快に笑っている。アビー様曰く、5日後に昼から登城する予定があるらしく、その日は町屋敷に泊まれると指折り数えてるそうだ。なんかレイモンド様かわいい。本当に異次元の落ちた先がシュナイダー公爵領でよかった。こんなに大切にしてもらっているから、いずれ何かお返しが出来ればいいなぁと思う

そこから深夜までアビー様は私の部屋で酒盛りをしてご機嫌で自室に戻って行かれた。

今日は遅いから湯浴みは明日朝にしようと夜着に着替えて広くなった寝室に向かうカーテンを閉めよとして何気なく外を見たらアレックスさんがこちらを見上げている。深夜の見回りだろうか⁈窓を開けて深夜だから声を抑えて


「お疲れ様です。見回りですか?」

「ちょっ!お前そんな恰好で早く締めて寝ろ!あれだけ睡眠は大切だと言っただろう!」

挨拶しただけで怒られた。そんな格好ってちゃんと夜着の上のショール羽織っているし、あの殿下のスケスケ夜着じゃないもん!

「言われなくても今から寝ますよ!」

「今夜は冷える暖かくして寝ろ」

「はぁーい」


あれ?今少し笑った?なんだ笑えるんじゃない!でも今はいつものアレックスさんと違い毒が抜けた様にみえる。なんだかんだ言ってこの人も端整なお顔立ちされていてイケメンなんだよね…ぼーっとしていたら


「ばか!早く締めろ!」いつもの調子に戻った。

「お休みさない」


なんか不思議な感覚に戸惑いながらベッドにもぐりこんだ。


昨晩は遅かったから中々起きれない…でも今日はアビー様と朝食を一緒するから早く起きないと。

眠い目をこすりながら起きて湯あみをして身支度を急ぐ。寝室のカーテンを開け忘れていて開けに行ったら木刀をもっとアビー様が歩いていた。


「アビー様!おはようございます。朝の訓練ですか?」


「お酒を抜くのに休憩中の騎士と手合わせをして来たわ。春香ちゃん着替えら朝食にしましょう。食堂で待っていてね」


返事をしたらアビー様は颯爽と歩いて行き、少し後にヘロヘロの騎士さんが休憩室に歩いていきます。昨晩あれだけワインを飲んで夜も遅かったのに朝から元気だ。我に返りベッドを整えて食堂に急ぐ。食堂に向かう途中でクリスさんに会い、朝の挨拶をして食堂まで一緒に向かいます。

昨日もアビー様から聞いたレイモンド様の訪問。この時にレイモンド様から許可をもらえたら調理場を使わせてもらえる。こっちに来て身の回り事を自分でしても時間が余る。屋敷の外は騎士さんの護衛が必要で申し訳なくて、用事も無いのに町に行きたいなんて言えない。

騎士さんからはいつでも同行するので、行きたいところがあればいつでも言って下さいと言われているが言えるわけない。

だから調理場を借りて菓子を作ろうと思ている。火を扱うからレイモンド様の許可が必要らしく、レイモンド様がお越しになるまで保留になっていた。

ミハイルさんも昨日来たアビー様からもOKは貰っている。…でもアレックスさんは未だいい顔をしない。どうやら彼の中では令嬢は何もしないが常識らしく、私の行動が理解できないようだ。私は令嬢ではなく平民ですから・・・平民らしく生活します。


早くレイモンド様来ないかぁ…。話しをしていたらあっという間に食堂に着いた。

中でアビー様がもう着席されていて急いで座り朝食を頂く。今日は昨日アビー様が屋敷から持って来てくれたスモモのジャムをパンにたっぷりつけて食べます。アビー様との食事が楽しくていつもより沢山食べてしまいました。


食後アビー様は町屋敷内の監査とクリスさんから報告を受けるので、私は買い物の時間までいつも通りお洗濯をします。

今日はシーツを踏み洗いするので、洗濯場に男性が入れない様に騎士さんが周りを見張ってくれるそうです。そう踏み洗いをするからスカートをまくり上げ脚を出すのでこんな事になった。クリスさんにシーツ等の大きなものはメイドに頼むように言われたが、自分でしたいとわがままを言ったらこんな大事になってしまった。まだアレックスさんには伝えられていないから、バレたらまた毒づかれるだろう。でも自分でしたいのだ!


おおきなタライに水と洗剤を入れてふみふみ洗う。泡立ち楽しい!鼻歌を歌いながらふみふみ!

手で絞り水を捨てて再度井戸水を入れてふみふみ♩これをもう1回繰り返します。最後の濯ぎのふみふみしていたら、「春香様!」メイドさんの焦っている声で我に返り振り返るとアレックスさんが凄い顔をして立っている。


「お前未婚の女がなんて格好をしているのだ!」


めっちゃ怒鳴られた。足早に私の元に来て自分のマントを取り、タライから私を引っ張り出しマントでくるんで抱え上げ歩き出す。


「あー!まだ洗濯終わって無いのに!」


アレックスさんが立ち止まった。下してくれるのかなって思ったら振り返り


「そこのメイド。続きは其方たちに任せる」

「ちょっと!アレックスさん!自分で…」

「うるさい。黙っていろ」


怖いなんでこんなに怒っているの?元々この屋敷に来るときに自分の事は自分でする約束できて、今までも掃除や洗濯してきているじゃない!

今日踏み洗いするから不本意だけど、騎士さんの見張りを付ける約束をしてちゃんとお伺い立ててやっているのに…一方的に怒られ悲しくなってきた。

屋敷のエントランスに入るとクリスさんが居て慌てて駆け寄ってくれる


「春香様!どうされました⁈」

「クリスさん…」


クリスさんを見たら我慢していた涙が溢れ出た。


「アレックス様、なぜ春香様が泣いておいでなのか、事情を説明いただきたい」

「私は今日春香嬢があのような作業をするとは報告を受けていない」

「私が許可を出しています」

「人目のあるあの様な場所で未婚の女性が脚を晒すなど問題外だ。殿下がお知りなったら何と仰るか!」

「この屋敷はシュナイダー公爵家の屋敷で公爵様より私が全を任されています。公爵様からは春香様がつつがなく過ごせるように、望むことは危険が伴わない限り叶える様に仰せつかっております。今日の洗濯も春香様がご自分でなさりたいと希望され、騎士殿に洗濯場に男性が近寄れない様に配慮頂いた上で行われました。春香様はちゃんと周りの方に協力を願われ成された事です」

「私は報告を受けていない」

「アレックス様は警護担当のはず。屋敷内の春香様の事に権限はお持ちでないはずです」

「しかし現に騎士が警護に!」

「よくご覧になりましたか?見張りを受けて頂いた騎士殿はみんな勤務明けや非番の騎士殿が私服で好意で受けて頂いている。いわば勤務外です。騎士殿の余暇までアレックス様が関与するのは如何なものかと!」

「くっ!しかし春香嬢は陛下も認められた殿下の妃候補だ。ゆくゆくは王妃になり国母となられる。それなのに脚を出し洗濯などあってはならん!」


『殿下の妃?王妃?国母?はぁ?何それ!』


「私が望んだんじゃない!私は平民で帰り方が分かれば直ぐにでも帰ります。本当はここにも来たく無かった。私をシュナイダー家の屋敷に戻して下さい。叶わないならこの国から出ていきます!下ろして!」


驚いたアレックスさんの腕の力が緩んだ隙に身を捩りアレックスさんの腕から抜けた。生まれて初めて頭に血が昇るほど腹が立った。このまま出て行ってやる。なんとか多分なる!ここに居たくない!


気がつくと屋敷の正門に向けて走り出していた。ミハイルさん御免なさい。一緒に帰り方見つけてくれようとしてくれたのに。レイモンド様ドレス姿見せれなくてごめんなさい。アビー様、久しぶりに母に甘えたみたいで嬉しかったです。あと屋敷の皆さんありがとう。大丈夫!皆さんにいっぱい優しくしてもらったから、1人でも大丈夫…きっと…


正門前まで来たら騎士さんか両手を広げで立ちはだかる。興奮して「開門!」って叫んだ瞬間後ろから誰かに抱きしめてられた。

「春香様!落ち着いて。大丈夫!この屋敷の者は貴女の味方ですから!」

「いや!離して自分の部屋いえに帰る!帰ってスマホで音楽聴きながらラノベ読むの!コーヒーとドンビのクロワッサンサンドを夜食に食べて夜更かしするの!自分のウチに帰して!」


苦しいくらいクリスさんに抱きしめられいる。息が苦しい何年かぶりに全力しっそうした…か…ら…


ここで私の意識はフェイドアウトした。




『あれ?揺れてる?何だっけ?』

暖かい…いい匂い…お母さん?

「春香ちゃん大丈夫よ」

「え!」


目の前にアビー様がいる。ここどこ?

馬車の中の様だ。そっかアビー様の用事が終わり下着を買いに行くんだ。


「落ち着いた?」

「えっと…洋品店ですか?」

「もー直ぐ着くわ」


馬車の中に何故かクリスさんか居る。いつもは乗らないのに…不思議でクリスさんを見ていたら、温かい目を向けられる。それより私今大判のショールに包まれて、アビーさんに抱っこされている。

意味が分からない…


馬が嘶き止まった。馬車の扉が開いたらミハイルさんが飛び乗って来た。あれ?今日は戻りは夜になるって言ってたし、なんで洋品店にいるんですか?


『え?夜?』扉の外は真っ暗だ。


「ミハイルさん。私状況が全くわかりません。説明してもらえますか?」

「…詳しくは屋敷に入ってから話すが、ここは領地の屋敷だ。春香が昼間に町屋敷で倒れたから療養の為にこちらへ移した」


説明を受けても訳が分からずキョロキョロすると、ミハイルさんがアビー様の腕から私を抱き直し馬車を降りる。屋敷の入口にはレイモンド様とクロードさんもいる。本当に屋敷の様だ。


「まだ夢見てるのかなぁ…」

「父上の執務室にロックが暖かいスープを用意してくれている。さぁ!行くよ」


ミハイルさんに抱っこしてもらいレイモンド様の前に行くと、レイモンド様は何も言わずに額に口付けてくれる。


執務室に行くと直ぐにロックさんがスープとサンドイッチを運んでくれた。お礼を述べたら優しい眼差しを送られた。皆んな久しぶりだからか妙に優しい。スープを頂いていたらレイモンド様とアビー様が入室して来た。

昨晩遅かったから頭がぼんやりする。


「春香。スープは美味しいかぃ?」

「はい。えっとなんで屋敷なんですか?今日はアビー様と昼から洋品店に行く予定だっ…た。あれ?何だっけ?」


「無理しなくていい。明日ちゃんと私が話して来よう。私達は春香の味方だから頼りなさい」

「じゃ!殿下に贈られたあのイタイ夜着ランジェリーはポイしていいですか?」

「春香の好きにすればいい」


よっしゃ?レイモンド様から言質取ったぞ。

それより何だっけ?


ショックでプチ記憶喪失の春香。この出来事か大きなきっかけに…


ちなみに最近トラブルメーカのジョシュさんはお仕事で連日城の宿舎泊まりです。

丁度居なくて良かった?


お読みいただきありがとうございます。

続きが気になりましたら、ブックマーク登録&評価よろしくお願いします。


『女神の箱庭は私が救う』も1日おきにアップしていますので、よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ