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予想外の事態

 「⋯⋯おい、翔。なんか周りが騒がしくないか?」


 僕が熟考に浸っていると新都が肩を叩いてきた。マリアも不安げな顔でこちらを見ている。

 ふと周囲を見回すと、人が向こうの方で固まっているのが見えた。何かのプロモーションでもやっているのかと思ったがどうやら違うらしい。⋯⋯悲鳴が聞こえるのだ。


 「おい貴様なんでいきなり殴ってきやがる!」


 「誰か、早く救急車呼んで!人が、人が⋯⋯」


 「わかった。俺がやる、キリエ!救急車を⋯⋯ってなんで繋がんねんだよ畜生!こっちは緊急事態なんだよ!」


 「おい、そこの野次馬ども!そっちは危険だ!近づくんじゃねえ!アンドロイドが暴走してんだよ!くっそ、カドラスの野郎⋯⋯」


 僕らの横を過ぎ去る人々が叫び慌てふためいている。

 何があったんだ⋯⋯。

 僕と新都は人が集まってるところへ向かう。人混みをかき分けて奥へ進むと、中年程度の年齢のサラリーマンがいきなりこちらへ倒れてきた。

 

 「ぐふぉ⋯⋯あ、あぅ、げほぉ」


 見たところ誰かに殴られたようだ。口から血を吐き出している。

 このままでは命が危ないかもしれない。

 サラリーマンの近くにいた人が少し遠ざかった。皆一様に携帯を取り出すと、撮影を始める。っち、そんなことしてる場合じゃねえだろ!

 とりあえず救急車⋯⋯。


 「マリアたん!救急車呼んでくれ!」


 僕がスマホを取り出す前に新都がマリアに命令した。

 そうか、言葉だけで色々できるんだっけ。確かに携帯でいちいち通報するよりも断然手っ取り早い。

 うちのポンコツにはできない芸当だ。


 「ご主人様⋯⋯インターネットに⋯⋯接続できない」


 は⋯⋯?

 僕は手に持ったままのスマホの電源を入れ、119にかける。

 しかし砂嵐しか聞こえない。

 ブラウザを開いてみるが、緊急メンテナンス中という文字のみが表示されているだけで全く使い物にならない。


 「おい、キリエ!何があったんだ!教えてくれ!」


 最後の希望としてキリエを呼び出す。

 キリエは日本のセキュリティシステムを構築している。

 いわばインターネットの守護神だ。こいつなら⋯⋯。


 「現在、キリエデータサーバと接続が確立されていません」


 スマホ内蔵のAIが反応するだけだった。

 くそ⋯⋯。キリエもダメか。

 いったいこの国は今どうなってる⋯⋯。


 「マリアたんでもダメって、どういうことだ⋯⋯。ん?⋯⋯翔!避けろ!」


 新都が僕に向かって叫んでる。

 顔を上げると、紳士服を着たアンドロイドが拳を振り下ろそうとしていた。

 

 「なんだよ!くそ!」


 このままじゃ間に合わない!

 僕は身動きできずに目を瞑った。

 ⋯⋯だがどうやらそのアンドロイドは僕ではなく倒れたサラリーマンの方を執拗に殴っている。周りにいた野次馬も蜂の子を散らすように逃げ惑い始めた。

 本当に何が起こってる。アンドロイドはAI規制法で人間を殴ることはできないはずだ!⋯⋯いいや、こんなこと考えてる時間はない。実際に目の前で人が殺されかけてるんだ。

 今のうちに逃げるしかない。いつこいつが僕らを殺しにかかるかわからない。アンドロイドであるこいつには人間の力なんてゴミ以下だ。サラリーマンの人には悪いが、今の僕らには何もできない!


 「新都!ここから逃げるぞ!」


 「なんで、カドラス社のアンドロイドは絶対安全だって、父ちゃんが⋯⋯」


 「そんなもん今考えててもしょうがない!今は自分の命を優先するんだ!」


 僕は新都の手を引いてそのアンドロイドから離れる。

 周囲を見回して脱出経路を探す。⋯⋯だが、どうやらアンドロイドの暴走はここだけではなかったようだ。

 ここのフロアにはあらゆるアンドロイドが展示されていたがその半数以上が人間に襲いかかっている状態だ。あたりはパニック状態に陥っている。早くこのビルから逃げないと!


 「マリアも、こいつが主人ならついてこい。僕はこいつまで守りきれる自信はない。いざとなったら任せる。人は殴れなくてもアンドロイドは壊せるだろ」


 「は、はい」


 マリアはキョトンとしているが頷いて反応している。

 あと、そうだ。あれを言っておかないと。


 「一応インターネットの接続を切っておけ!」


 「だから、つながらないって」


 「違うそうじゃない。回線が開いている状態だとコンピュータウィルスが侵入しやすくなるだろ。この暴走の原因がそういう類のものかもしれないんだぞ。君まで暴走し始めたら手に負えなくなる。全ての対策はするべきだ」


 「はいはい、これでいい?」


 ここは一階だ。階段やエレベーターを使う必要がない分逃げやすいはずだ。

 僕は暴走しているアンドロイドの群れを避けて走る。


 「なんで、なんでこんな⋯⋯」


 新都はさっきからこんな感じだ。

 ⋯⋯自分の父親の会社のアンドロイドが人殺しを始めたらこうなるか。早く元に戻って欲しいものだが⋯⋯。

 暴走しているアンドロイドは近くにいる人間をやたらめったら襲っているだけだった。避けるだけなら簡単であった。

 マリアと新都を連れて外に飛び出す。

 

 「これで、助かったのか?」


 僕はひとまず立ち止まって呼吸を整える。


 「ご主人様!しっかりして!」


 呆けている新都をマリアが引っ叩く。

 新都は目の焦点を合わせるとようやく僕の顔を見て話し始めた。


 「マリアたん、ありがとう。⋯⋯何が起きてるんだ。いったい、これはなんなんだ」


 「わからない。何かのテロかもしれないし、そうじゃないかも。でもその前に救急車や警察を呼ぼないと。外ならネットにつながるかもしれない」


 「そう、だな。落ち込んでる場合じゃないよな。マリアたん、やれるか?」


 「ちょっと待って、あ、うん。ここなら繋がる。今から呼ぶね」


 どうやら、外はまだ大丈夫なようだ。

 でもならなんでカドラスの本社だけを狙ったんだ。他にも何か意図が⋯⋯。

 そう思っていると、僕や新都のスマホが大きな警報を上げた。そして、何かの放送が始まった。


 「キリエです。ここら一帯は大規模なサーバ攻撃を受け、私を含む様々なインターネットサービスが一時停滞しました。一部のアンドロイドが暴走したという事例も確認されています。ただ今、私と米国のAI「エンタープライズ」が協力してブロックシステムを構築し、サイバーテロの原因となった謎のAIの排除に成功しました。怪我人が発生している場合は直ちに私に通報してください。救急車を手配します。自動運転の車や電車は私との交信が切れると緊急停止する機能が備わっています。慌てず落ち着いて行動するようお願いします」


 その放送はキリエのものだった。

 ⋯⋯この内容を聞く限りだと、カドラス本社だけの話ではなかったらしい。

 キリエとなんかが食い止めたらしいが、この事件がこれで終わりだとは思えない。テロにしても何が目的か不明瞭だ。多分今回は僕たちを混乱させるための余興だ。

 きっと何かの始まりに過ぎない。これからしばらくはアンドロイドに警戒しておく必要がありそうだ。


 「マリア、通報は終わったか?」


 「大丈夫、しっかりやっといたよ」


 マリアはこちらに頷きながら微笑んでいる。

 

 「それにしても、なんでマリアは暴走しなかったんだ?」


 「わからない⋯⋯」


 「それはマリアたんが可愛いからさ」


 新都が落ち込んでいるマリアの頭に手を置きながらドヤ顔で語り始めた。

 ⋯⋯調子いいなこいつ。さっきまで絶望のどん底みたいな顔をしてたのに。

 

 「とりあえず、丸く治ったんだ。それに原因が父ちゃんの会社じゃないってわかったんだ。それで十分だ」


 いいな。愛せる父親がいて。

 まあ、マリアの件はきっとまぐれだ。本社内でも全てのアンドロイドが暴走してたわけじゃない。偶々マリアが標的にならなかっただけだ。


 「こんなになっちまって今日はごめんな」


 新都は申し訳なさそうに眉を潜めている。

 

 「別に君は悪くないじゃないか。謝る必要はない。犯人、早く見つかるといいな」


 「ああ、そうだな」


 この後、僕らは互いに家に帰った。きっと色々あって疲れてたんだと思う。

 僕が家に着いたのは3時過ぎだった。


 「ただいま」


 「おかえりなさいです。学校はどうしたんですか?まだご帰宅には早いような」


 玄関を開けるとルビーが水の入ったコップを持って待ち構えていた。

 ⋯⋯タンクトップとパンツのみで。


 「おいなんて格好してやがる!服を着ろ!」


 「えー、いいじゃないですか。私と翔くんの仲なんですし」


 そんな熟年夫婦みたいな関係になった覚えはない。


 「とりあえず服を着ろ。僕の理性が持たん!」


 こいつ見てくれだけは上の上だからな。


 「なんですか?アンドロイドに欲情する変態さんなんですか?」


 ルビーはコップをその辺に置くと、僕に近づき下からニマニマと見上げて言ってきた。

 このポンコツめ。人を舐めやがって。

 とりあえず落ち着こう。

 こいつは貧乳。こいつはまな板。⋯⋯よし。


 「そんなんじゃねえよ。こっちは色々あって疲れてんだ。冗談は勘弁してくれ」


 「私とあなたの関係が冗談だというのですか⋯⋯?」


 なんでそうなる。

 というか出会ってまだ1日も経ってねえぞ。なんの関係があんだよ。


 「あのなあ、はあ、キリエ、頼めるか?」


 「何をでしょう」


 鞄の中のタブレットを取り出す。

 だが、キリエは察しが悪い。


 「今日起きた出来事を説明してくれ。あのアンドロイドの暴走事件だよ」


 「畏まりました」


 キリエは淡々と今日起きた出来事を説明し始めた。

 ここで改めてわかったのは、カドラス本社を中心として半径20kmすべてがサイバー攻撃を受けたということだ。逆に言えばここ以外には被害が無いそうだ。

 キリエは直接的には言わないがカドラスが今回の事件に関係していると睨んでいるらしい。確かに、事件の中心地にカドラス本社があるのは怪しいとは思うが⋯⋯。

 偶然という可能性を思いたいものだ。新都に顔向けできなくなる。


 「あ、ああ⋯⋯翔くん大丈夫?どこも怪我してない?」


 それを聞いたルビーは顔色を急転させ僕の体を弄り始めた。


 「ちょ、さわんな」


 「殿方の安全を確保するのは従属の義務ですよ?」


 殿方ってなんだよ。

 ここは戦国時代か?


 「大丈夫だ。僕はなんとも無い」


 「ふう、よかった」


 ⋯⋯なんだよその笑顔。


 「じゃあ、お腹空きましたよね?私が何か作りましょうか?」


 確かに、今日は午前帰りであれから何も食べてない。

 ここは一つ頼んでみるか。


 「じゃあ頼む」


 「了解でーす」


 ルビーはエプロンを着始めると台所へ向かった。

 ワンルームだからそんなに広くは無いが、簡単な料理くらいなら問題無い筈だ、さて、何を作ってくれるのかな。アンドロイドって言ったらなんでも完璧に調理できるんだろうなあ。

 ルビーをしばらく観察してみる。ルビーはハンマーを取り出すと⋯⋯っておいおい待て。なんでここで工具が必要なんだ?まあ、料理でも使うことはあるから別にいいのか。黙って見守ってみよう。


ーーー数十分後

 

 「おい、なんだこれは」


 今僕の目の前には皿に盛り付けられた木炭が並べられていた。

 

 「何って言われましても、ルビー式ナポリタンです。どう?美味しそうではありませんか?」


 「どこが美味しそうなんだよ!確かに作ってくれたのには感謝してるが炭は食えねえよ」


 うん、どう見ても木炭だよなこれ。真っ黒だし。パサパサしてるし。

 箸で少しつついてみるとぼろっと破片が本体から崩れ落ちる。そしたら断面が紫色に輝いていた。

 ⋯⋯いや、違う。ダークマターだこれ。


 「えー、味見したんですよ?」


 どうやってアンドロイドが味見するんだよ。


 「心の舌で」


 心じゃ意味ねえんだよ。

 なんだよ心の舌って。

 

 「とにかく、人の家でダークマター精々すんなよ。ノーベル賞でもとりたいのか?」


 「ノーベル賞なんかに興味ありませんよ。翔くんの、参加人数1人のドキドキ♡料理大会で優勝したいだけです」


 いつ僕がそんなの開いたんだよ。


 「参加者は私1人なんで優勝確定ですね?わーい」


 「君が作ったのは料理じゃ無い。ダークマターだ。暗黒物質だ。よかったな。僕の君に対する化学者度は上がったぞ〜、マッドサイエンティストとして」


 「マッドサイエンティストなんてひどいです〜」


 ルビーはポカポカと僕を叩いてくる。

 まあいい、このダークマターは保存しておこう。売ったらいい値段になるかもしれない。


 「食べないんですか?」


 ルビーが涙目で訴えかけてくる。

 普通のただ不味そうな料理なら一口ぐらいなら食ってもいいが、これは料理じゃ無い。食えん。


 「これを食ったら僕は神の領域に達するかもしれない。だからだめだ」


 「おー!翔くんが神様ですか!?ならなおさら食べてください!」


 「死ぬってことだよ!察せ!」


 「翔くん死んじゃダメです!これは食べないでください!」


 ルビーは僕からダークマターを奪い取ると窓から投げ捨てた。あれって危険物取り扱いとかに引っかかんないかな。⋯⋯大丈夫。ダークマターの項目はないはず。

 はあ、外に食べ行くか。


 「おい、ルビー。ちょっと外に出かけるけど来るか?」


 「はい!行きます」


 手をあげ、行くとアピールしている。

 ただ、その前に⋯⋯。


 「服を着ろ」


 「さーいえっさー」


 ほんと調子いいなこいつ。

 僕らは家を出るとその辺で適当に料理を食い、帰ってきた。しゃぶしゃぶに行ったのだが、そこでもルビーが惨事を起こして大変だった。説明は面倒なので割愛する。

 ただ、そこでルビーについてわかったことがある。ルビーは他のアンドロイドとは違い水を燃料として動いているらしい。厳密に言えば水を分解して水素を抽出し核反応を起こすことで電気を得ている。他のアンドロイドは充電で動くことを考えると燃費が良いように思えるがそうではない。ルビーは1日2リットルもの水を消費するのだ。水代の方が高い。

 それに、こんな面倒な奴なら維持費なんかより精神的疲労の方が大きい。やはりルビーはポンコツだった。


 「ふふん、お風呂ですよ。翔くん。さあ、私と一緒に入りま⋯⋯」


 「先入れ」


 家に帰るなりルビーが風呂だ風呂だと言った。

 確かに色々ありすぎて今は午後7時だ。早く風呂に入って寝るべきだ。明日も学校がある。


 「先に入れ、ですと⋯⋯」


 ルビーは絶望に顔を歪めている。何だ?


 「私と翔くんのサービスシーンを全カットですか!?」


 「君はともかくとして、僕の裸なんて誰が見たいんだよ。そんなもん需要ねえよ」


 「私の需要があります」


 こいつ、薄々感づいてはいたが、変態属性も持ち合わせてるのか。

 流石に属性過多だろ。


 「ならなおさら僕は一緒に入らない。君にそんな目で見つめられながら風呂なんかに入ってたら何があるかわからんぞ」


 「むー!」


 「ほらほら、さっさか行った」


 僕はルビーの肩を押して浴室に押し込む。

 ルビーは膨れながらも自分で体を洗い始めた。

 もういいや、ルビーはポンコツアンドロイドだが、アンドロイドにしては何故か人情豊かすぎんだよ。今日はカドラスのアンドロイドの視察をしたが、ルビーのこのアホらしさには敵わない。

 ⋯⋯ルビーはどうやらただのアンドロイドじゃ無いみたいだ。


 「キリエ、今日の事件はどうなった」


 ふと、タブレットに話しかける。被害者とはいえ自分も関わったのだ。

 そのあとどうなったかぐらい気になるものだ。


 「ただ今事後処理をしていますが進行状況は芳しく無いですね。ですが、明日の朝までにはどうにかなりそうです。さらに、あの謎のAI。あれの正体をまだ突き止め切れていません。私たちのブロックシステムもまだ完全なものではありません。なので警戒するよう呼びかけています」


 「わかった、気をつけるよ」


 はあ、犯人。というか事件の原因のAIの尻尾は掴めてないらしい。

 でもルビーはネットに繋がらないから暴走する危険はほぼゼロ。その点は信用していいだろう。あのポンコツもいいところがあるんだな。

 それに、あんなポンコツ暴走したところですぐ手玉に取られるだろう。

 ⋯⋯それにしても布団にずっと潜ってたら眠くなってきた。このままだと寝落ちしそうだ。だけど、今日は無駄に運動したせいで汗がすごい。風呂に入らないと明日は学校で大変なことになる。ルビーと風呂に入って時短するか。


 「ルビー、入るぞ」


 「ひゃあ、翔くん?何でここに」


 風呂場の扉を開けると、ルビーはちょうど髪を流し終えたところのようだった。

 目を見開きこちらを凝視してる。


 「君は僕と風呂に入りたがってたじゃ無いか。僕も早く寝たくなったんで君と入ることにしただけだ」


 「確かに言いましたけど、そうじゃなくて、その⋯⋯とにかく、女の子のお風呂に許可なく来るなんてだめですー!」


 「君はアンドロイドだろ?見られて困るものなんか無いだろ?」


 あれ、何言ってんだ僕。もういいや。頭がまわんない。


 「デリカシーってものがないんですか翔くんは!私にだって、その、あれとか、これとか、ある、んです⋯⋯」


 「おっと、ルビー。まだ髪に石鹸が残ってるぞ。流してやるから動くなよ」


 「翔くん待って、うわっぷ」


 「急に振り向くなよ、シャワーが口に入ってるじゃないか。大人しくしてろ、な?」


 「むー!」


 ここから先はあまりよく覚えてないが、どうにかこうにか寝床にはたどり着いたらしい。

 ルビーがむすくれて向こうを向いてる以外は特に変わったことはない。


 「翔くんのバカ、エッチ⋯⋯」


 何か言っているがもう聞こえない。

 それじゃあおやすみなさい。


ーーー深夜2時23分


 「キリエより緊急警報を発令します。現在全国的に大規模なサイバー攻撃を受けています。周囲のアンドロイドが暴走する危険があります。直ちにアンドロイドの電源を切るかインターネット接続を停止してください。繰り返しm⋯⋯キリエサーバクラスタとの連結が途絶えました。ただ今キリエは緊急メンテナンス中です。少々お待ちください」


 ん?何だ?携帯とタブレットから緊急速報が流れてるみたいだ。


 「翔くん、起きて!」


 ルビーが体を揺らし僕を起こす。

 アンドロイドの暴走、キリエ⋯⋯。

 

 「は!何があったルビー!」


 僕はベットから跳ね起きる。どうやら寝ぼけすぎたようだ。


 「あの、朝のアンドロイドの事件がもう一回起こった、みたい、です。しかも、朝とは違い、全国的に被害を受けています。どうしましょう。外も先ほどから何やら騒がしいですし⋯⋯」


 ⋯⋯新都。そうだよ、あいつの家アンドロイドだらけじゃんか!

 助けに行かないと!

作者は実際に後半部分は半分眠りながら書いてます。おかしかったらすいません。

ルビーのアホさをどうやってシリアス部分に組み込むか⋯⋯。書いといてあれだけど扱いに困る。

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