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ミッション45 山中の探索再び・・・!

今日から新話を投稿していきます。5日ごとに投稿していく予定です。

尚、話の流れとしては前回の続きです。

それと今更の話になりますが、感想につきましては質問をされた場合のみ返答をさせていただきます。質問だと思える内容にも同様に返答いたします。

ただ感想を貰えるだけでも嬉しく思いますし、励みにもなります。

勝手な事ではありますが、以後よろしくお願い致します。



前回のあらすじ


悪の組織アンビリバブルのボス『ブレバラント』の指令により、〝バイオクリスタル〝と呼ばれる鉱石の探索に赴いた怪人〝ディーアルナ〝こと本名〝渡辺光〝。そして、アンビリバブルの戦闘員一号、二号、三号。

目的地に着いたディーアルナ達は、それぞれに別れて調査を開始した。

しかし偶然なのか必然なのか、ディーアルナ達が向かったその場所は、丁度とある怪人達が復讐の計画を練っていた場所であり、その時既に彼等の計画が始動したところであった。

怪人達の復讐劇に巻き込まれるディーアルナ達。そしてその最中に〝シルバリオン〝というヒーローまでもが参戦したことで状況はより混迷を極め、その場所は血で血を洗う戦場と化してしまった。

勿論ディーアルナ達も生き残る為に戦っていたのだが、最終的にこれ以上の任務続行は不可能だと判断した彼女達は、秘密基地への一時撤退を行った。

それから三日後、彼女達は今再び目的地へと調査に赴く。

今度こそ〝バイオクリスタル〝を見つけられると信じて。


「みんな~!おっ待たせ~!今度こそ新番組『地獄からの使者、冥土ちゃん』が始・ま・る・よ~!以前予告を見て期待していた人達もいたと思うけど、結局番組を始められなくてごめんなさい!色々あって、ちょ~と都合が悪くなってしまったの。でも、もう大丈夫!今回は準備もバッチリ!気合いも十分!意気込みは最高潮!!今こそ私の華麗な活躍を皆に見せてあげ――――――え・・・?違う?違うって、何が・・・・・・。私が出るのは今日じゃない?いやいやいや・・・!だって呼ばれたって私は聞いて・・・・・・!――――――間違い・・・?今出た所で出番なんて無い?そ、そんな~・・・!?」







この前のバイオクリスタルの調査――――――というか、敢えて名付けるのなら、温泉旅館事件?――――――から三日経った今日。俺達は再び調査地である那須岳へとやって来ていた。


「まさか、またここに来ることになるなんて・・・・・・」


俺――――――悪の組織アンビリバブルの女幹部ディーアルナこと、渡辺光――――――は、仲間たちと一緒に目の前の那須岳を見上げながらそう呟いた。


「イーイイーイーイー。イイーイー」(バイオクリスタルの所在が分かりましたからね。探す様に指示が出されるのは当然かと)


「分かってはいるんだけど、あの事件があった場所にもう一度行くのは、ちょっと忌避感が・・・・・・」


脳裏に今から三日前の出来事を思い浮かべる。

温泉旅館に泊まりながら調査を行うと言う、ある意味休暇染みたそれをのんびりと行えるかと思いきや、まさかの殺人事件 (未遂)が発生し、しかも実はそれがとある一人の人物を嵌める為の罠であり、さらに事件そのものが罠だとばれてしまった瞬間復讐心に燃える怪人達とのバトルが勃発。

それに加えてヒーローや巨大ロボまで現れると言う、「何このカオス?」的な状況にまで発展し、もはや調査どころの騒ぎではなかった。

正直言って、当時はもう色々とお腹一杯であり、思わず「勘弁してください!」と言いたくなるものであった。


「それに確か、あの事件の後、この山にヒーロー連合協会が調査に来ていたってニュースもやっていたし・・・、彼等と鉢合わせしたらと思うと、ちょっと・・・・・・」


それに加え、その温泉旅館の事件に怪人組織が事件に関わっていたという事で、ヒーロー連合協会が調査に来ていたことを思い出す。

おそらくあの場所に偶然?いたヒーローであるシルバリオンこと、向井秀一さんが呼んだのだと思われ、ついついげんなりとしてしまう。


「イッ、イイッ、イーイーイイー?」(まあ、あの事件から三日も経っている訳だし、ヒーロー連合協会の調査も既に終わって引き上げていると思うぞ?)


「イーイー。イイッ。イー」(そうそう。心配しなくても大丈夫ですよ、ディーアルナ様)


「うん、ありがとう。一号、三号」


慰めようと声を掛けてくる戦闘員一号と三号の気遣いに思わず目元に涙が浮かぶ。


「さて・・・!それじゃあ気を取り直して。これより俺達はバイオクリスタルの再調査に向かう!」


目元に浮かんだ涙を拭い、声を張り上げて調査を開始すると宣言する。


「・・・・・・訳なんだけど、ヒーロー連合協会に発見されてたりしてないよな?」


のだが、ヒーロー連合協会が温泉旅館付近の調査を行っていたことを考えると、もしかしたら既に彼等に発見されて回収されているかもしれないと思い、つい首を傾げてしまった。


「イッ、イー、イイッイーイー。イー、イーイーイイイーイー」(いや、おそらくだが、アイツ等はバイオクリスタルを発見していないと思うぞ。なんせアレは今、()()()()()()()()()()()()()()()()())


俺の疑問に、「それはない」と否定する戦闘員二号。

彼はブレスレットの電子ストレージから液晶画面の付いた薄い板――――――アイパッドのような物――――――を取り出すと、それの電源を入れ、それに行事された画面をこちらに見せて来た。


「イーイイーイー、イイイー」(これが現在観測されているバイオクリスタルの反応と、その()()()()だ)


表示された画面には那須岳が映し出され、山頂を中心軸として円を描く様にグルグルと周回しているバイオクリスタルの反応が示されていた。


「イッ、イーイーイー」(どうやら、この山全域が()()()の生息域なんだろう)


「イー・・・。イッ、イイイー。イーイー、イイイーイー」(予想以上に広いな・・・。まあ、()()()()()()()()。それ相応の量の食べ物が必要になるだろうし、それを探すうちに生息域を広げていてもおかしくはないか)


「イー・・・。イイッ、イーイイー。イーイー」(うぅーん・・・。それにしても、よくヒーロー連合協会に見つからなかったね。脅威に感じて討伐されてもおかしくないと思っていたんだけど)


「イッ。イイッ、イーイー」(その答えはこれだ。どうやらアイツ、この三日間は別の山に移動していたらしい)


ピッピッと画面をタッチして表示するデータを変更する戦闘員二号。

過去三日間の内に観測されたバイオクリスタルの反応を表示して見せる。


「イイーイー、イイー」(おそらくあの事件の際に身の危険を感じて、一時的に生息域から離れていたんだろう)


「運が良いのか、悪いのか。まあ、俺達にとっては好都合だけど」


「イイッ、イイイーイー?」(と言っても、捕まえられるかどうかは別問題だと思いますよ?)


「イー。イイイーイー、イーイイーイーイー」(そうそう。土の中に埋まっているのなら掘ればいいけど、バイオクリスタルが今ある場所は生物の――――――()()()()()()()()()()()()()なんだからさ)


はあ・・・、と溜息を吐く戦闘員一号と三号。

彼等の言う巨大猪とは、三日前の『三幻亭』で起きていた事件中に突然現れたあの硬質的な黒い毛皮を持つ巨大猪の事だ。

前回の調査の際、俺達は『水質測る君』という調査器具を使って水質からバイオクリスタルの反応を捉えようとしていた。

そして俺、戦闘員二号、戦闘員三号は、それぞれ所定の地点に『水質測る君』をセットしていたのだが、戦闘員一号だけはセットすることが出来なかった。

セットする直前で件の巨大猪に遭遇したからだ。

巨大猪に襲撃され、追いかけられる破目になった彼は必死になって逃げたのだが、その際に彼の持っていた『水質測る君』をパクンと食われてしまったのだそうだ。

結局回収すること等出来る筈もなくそのままだったのだが、驚くべきことにそれによって調査が一気に進展した。

バイオクリスタルを発見したのである。

どうやら彼の持っていた『水質測る君』は巨大猪に食われた後も問題なく活動していたらしく、腸内を進んでいる最中に、自身と同じく呑み込まれていたバイオクリスタルを見つけたらしいのだ。

食われた後も活動できる耐久性を持っている『水質測る君』にも驚きだが、まさかバイオクリスタルが生き物の腹の中にあるとは思ってもいなかった俺達は揃って驚きの声を上げた。


「イー、イイーイー、イイイー?」(しっかし、見つかった時も思った事だが、なんで猪の腹の中にバイオクリスタルがあったんだ?)


「イッ、イイイーイー?イイッ、イーイーイイー、イー」(多分だが、何かの偶然でバイオクリスタルを掘り起こして食べちゃったんじゃないか?猪って、鼻先で地面を掘って植物の根や芋、タケノコなんかを食べたりするから、その時とかにさ)


「イー、イイーイーイー。イーイイー」(それと、あんなに巨大になったのは多分呑み込んだバイオクリスタルの効果によるモノだと思うよ。自然界にあんなに巨大な猪が早々居る筈がないし)


戦闘員三号の言葉に頷く。

例として挙げるのであれば、ニホンイノシシの一般的な体長が一〇〇から一七〇cm。体重は八〇から一九〇kg。

だがそれと比べると、件の巨大猪の大きさは数倍もあるのは間違いない。

戦闘員一号が言うには、過去のロシアの記録では五三五kgもある猪が確認されたこともあったそうだが、それと比べてもやはりこちらの方が遥かに大きいのではないかと話していた。


「問題は、どうやってあの巨大猪を捕まえるかだ。良くある話で罠を作るか、猟師みたく猟銃とかを使うのはどうなんだ?」


一応故郷であり、元々暮らしていた島で行っていた狩猟経験から出てくる考えを口にしつつ、どうするべきかと戦闘員達に問う。

まあ、狩猟経験と言っても罠に嵌めたりするだけだったけど。


「イイーイー、イー・・・。イイッ、イイッイーイイー?」(普通の猪であれば問題なく行けるとは思うが、相手はあの巨体だからなぁ・・・。ちゃちな罠は簡単に壊されるだろうし、猟銃にしたってあの黒光りする毛皮で弾丸は弾かれると思いますよ?)


「鉄みたいに固かったし」と言う戦闘員一号の話を聞き、「だとしたら、捕まえる事も、倒す事も出来ないんじゃないか?」と思った俺は頭を悩ませる破目になった。


「そっかぁ・・・。どうしたらいいんだろうなぁ・・・・・・」


「イッイッイッ・・・!イイー、イー・・・!」(ふっふっふっ・・・!お困りの様ですね、ディーアルナ様・・・!)


「うん?」


そこで不意に戦闘員三号が含み笑いを浮かべた。


「イイイーイー。イッ、イイイーイィー・・・!イーイーイイーイーイー!!」(こんな事もあろうかと。あっ、こんな事もあろうかとぉ・・・!この三日間の間にその問題を解決する物を用意しておきましたとも!!)


「マジで・・・!?」


シャキーンという音が鳴りそうなポーズを取って見せる戦闘員三号に、思わず驚きの声を上げる。


「イイッ、イーイー。イイイー。イーイー。イッ、イイッイーイー!イイイーイーイー、イイーイーイイー、イーイイイー!」(巨大になったとはいえ、生物であることに変わりありません。ならば生物全般に共通する弱点で攻めるべき。そのコンセプトで作った兵器。その名も、『電磁檻スパーク君』!磁力を利用した十数個の電磁ビットを展開し、獲物の大きさに合わせた電磁場の檻を形成した後、檻の中にいる存在を感電させる物です!)


「おぉ・・・!」


「イイーイーイー、イーイイー、イイイー!」(電磁ビットの展開や電磁場の檻の形成にかなりの電力が必要となりますが、電力量が多ければ多いほど、その威力は格段に増していきます!)


「おおぉ・・・!!」


「イッ、イイイー!」(これならば、あの巨大猪であろうと問題なく倒せる筈です!)


「凄いなソレ!それで、その『電磁檻スパーク君』はどこにあるんだ?」


「イッ、イイッ」(あ、今ここにはありません)


「って、無いのかよ!?」


思わずツッコんだ。

いや、散々期待させといて、そのオチって・・・!?



「イイッ、イイッイーイーイイー、イーイイイー。イッ、イイイーイーイー」(先程も言った通り、『電磁檻スパーク君』はかなりの電力が必要となるんですけど、さすがにこんな山中に電源となる物がある訳がありません。なので、今秘密基地の方で、()()()()()()()()()()()()()()調()()()()()()()()()()なんです)


戦闘員三号の言葉に思わず首を傾げた。

電源になれる人とは、一体?


「イッ、イイー」(あっ、説明している内に来たようですよ)


戦闘員三号がそう言った時、背後でザッザッという足音が聞こえて来た。


「やっほー!姐さん!このアルミィ。姐さんの下に馳せ参じましたよぉ!」


「アルミィ!?」


振り向くと、そこには笑顔で元気いっぱいに両手を振っている元飼い猫現アンビリバブルの猫怪人『アルミィ』がそこにいた。






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