ミッション29 新しい仲間が増えました・・・!
シミュレーションルームでの戦闘から数時間後。
現在俺達は、調整室に置かれてあるバイオチェンジカプセルの前にいた。
目の前ではバイオチェンジカプセルのコンソールを操作するブレーバーの姿が見えていた。
「ここは・・・、こう。こうして・・・、ああして・・・、こいつを設定すれば・・・、よし、完了だ!」
『バイオチェンジカプセルを起動。調整モード及び治療モードの設定を確認。これよりカプセル内に調整用バイオニズム液を注入します。』
ピッ、とブレーバーがコンソール画面に出ていたスタートボタンを押すと、音声アナウンスが響いてバイオチェンジカプセルからゴゥンゴゥン!という音が聞こえて来た。
「設定は完了したぞ。後は調整が終わるまで待つだけだ。」
ブレーバーは「やれやれ。」と首を回して肩の凝りを解すような動きをしながらこちらへと振り向く。
「しかし、まさかミィちゃんが怪人化してしまうとは、素直に驚きだなぁ。」
「なにが、驚きだなぁ、だ。元はと言えばブレーバーがこの部屋の扉を開けっ放しにしていったのが悪いんだろうが・・・!」
フム、と顎の辺りを撫でながら呟くブレーバー。
そんな彼に眉根を寄せながら、惚けたことを言っているんじゃない・・・!とツッコミを入れる俺。
あの戦闘の後、俺達は自分達が戦ったトラがミィちゃんであったことを知って驚いた。
その事を知る要因となったのは、怪人化したミィちゃんに頭を噛まれていた戦闘員一号からの情報と、トラが首に付けていた首輪に刺繍されていた名前からだった。
俺とトラことミィちゃんが戦闘を行っている最中、戦闘員三号の手によって戦闘員一号が医務室へと運ばれたのだが、その時に彼からの目撃情報を聞いた三号は、管制室で基地内に取り付けられていた監視カメラの映像を確認し、そこで件のトラが怪人化したミィちゃんだということを知ったのである。
だからこそ、戦闘員三号は戦闘をサポートする際に殺傷力高い武器を用意するのではなく、相手を拘束できるような武器を選択したのだ。
ちなみに、その事を俺が戦闘員三号から聞いたのは戦闘を終えた後の事であった。
「いや、だって。まさかミィちゃんが自力でケージの扉を開けて、飼育用部屋の扉も開けて、調整室までやって来るなんて思う訳ないじゃないか・・・。」
「確かにそこについては同意するけど、それでも調整室の扉を開けっ放しにしていかなければ、ミィちゃんが入って行くという可能性は防げたかもしれなかっただろうに・・・!」
「イッ、イー。イッ、イイッ、イーイイーイーイー。イイッ・・・!」(そうですよ、ブレーバー様。結局の所、ミィちゃんが怪人化してしまった原因は、ブレーバー様がバイオチェンジカプセルの電源を入れた状態のまま出て行っちゃった事なんですから。きちんと反省してくださいね・・・!)
「・・・・・・はい。」
俺と戦闘員三号の二人に怒られて、シュン・・・、とするブレーバー。
本当に反省して欲しいと思う。
「それで、ブレーバー。ミィちゃんの様子はどうなっているんだ?」
話は変わるがと、目の前で頭を垂れているブレーバーにミィちゃんの現在の状態を確認する。
戦闘をした相手がミィちゃんであったとは知らなかったとはいえ、全力に近い力で戦っており、それによって負わせてしまった負傷の事を俺は気にしていた。
「ああ、それについてなのだが。特に問題はないぞ。怪人化したことで耐久性も再生能力も格段に上がっているし、このカプセル内で調整用のバイオニズム液に浸しておけば、すぐに全快する程度だ。」
「そうなのか?結構殴ったり蹴ったり、爆弾とか電撃を浴びせたりしていたんだけど・・・。」
「問題ない問題ない。状態確認を行ってみたが、生命活動に支障が出るほどのダメージにはなっていなかった。」
「えぇ・・。どんだけ頑丈なの・・・?」
怪人化したミィちゃんの耐久スペックを聞いて頬を引き攣らせる。
あれだけしこたま攻撃したのに、その程度のダメージしかなかったなんて、と。
「慄いている所悪いが、ミィちゃんの怪人化についてだが、実はあれって調整が不十分な状態だったのだぞ。」
「不十分・・・!?あれで・・・!」
「うむ。そもそも、我がバイオチェンジカプセルを起動していたのは、システムの調整と改良の為だったのだよ。生物を怪人に作り変えるバイオニズム液というのは昔からあったのだが、実はそれを効率良く使う為のカプセルはここ数年で開発されたばかりの物でな。まだまだ発展途上なのだよ。その為、システム周りも試験用のものに設定変更していたままだったのだが、どうもミィちゃんはその状態のカプセルに入って怪人化してしまったようだ。」
昨日の夜も、その調整と改良の為にシステムを起動して色々と弄っていたと語るブレーバー。
怪人化の際にある程度エネルギーの効率化を図れるようにした後で、作業が終わった時間が深夜帯だったこともあり、続きはまた明日にして部屋へと休みに行ったのだと言う。
話を聞いていた俺達は、その時に調整室の扉を開けっ放しにして行ったのだなと思ったが。
「試験用の設定でも怪人化って出来るものなんだな。」
「素体となる者が怪人化するのは、バイオニズム液の効果によるもの。バイオチェンジカプセルは怪人化した被験者の調整の為に作られたものなのだ。言ってしまえば、怪人化するだけならバイオニズム液だけあれば十分なのだよ。」
「まあ、調整をしなければ、敵味方の区別なく本能のままに暴走するだけの存在となるがな。」と語るブレーバー。
バイオチェンジカプセルとバイオニズム液についての説明を聞いた俺は思わず戦慄した。
つまりブレーバーの話を極論すれば、調整をする手間を省けば、生き物をバイオニズム液に浸らせるだけでインスタント的に次々と怪人が出来上がるという事になる。
脳裏に動物をバイオニズム液に入れただけでポコポコと怪人が出来ていく光景が浮かび、思わず「うわぁ・・・。」と顔をしかめる。
「今回の件も、システム設定がミィちゃんに合わせたものにされていなかったことによる、調整が不十分な状態だったことが原因での暴走だったわけで、今行っている再調整が終われば、意思疎通も問題なく行えるようになるし、無闇矢鱈に暴れ回ることもなくなるだろう。」
フンスッ!と胸を張るブレーバー。
そうして話をしている内に、コンソールからピーッ!という電子音が鳴った。
「おっ!調整が終わったようだな。」
「早っ!?カプセルに入れてから、まだ一時間も経っていないのに・・・!?」
「体を作り変えるのではなく、治療と再調整だけだからな。それだけなら、さほど時間を必要とはしないのだよ。・・・・・・それではカプセルを開けるぞ。」
ブレーバーはコンソールを操作する。
『被験者の調整及び治療を完了。バイオチェンジシステムを終了します。』
『被験者の覚醒誘導を開始。・・・被験者の意識覚醒を確認。』
『異常が起きていないかの調査。・・・・・・調査完了。オールグリーン』
『これより内部に溜まっている調整用バイオニズム液の排水を開始します。』
『調整用バイオニズム液の排水を確認。』
『これよりバイオチェンジカプセルが開かれます。近くにいる方は危険ですので離れてください。』
コンソールから音声アナウンスが発せられた後、プシュゥーーーッ!とカプセルから空気が抜けるような音が響き、カプセルのカバーがゆっくりと開かれた。
「・・・・・・えっ!?」
そしてカプセルの中にいた人物を見た俺は驚愕の声を上げた。
まず初めに目にしたのはその体。見た目は赤褐色に近い肌色の、スラッとしたしなやかな印象を受けるスレンダーな体型だが、その四肢は鍛え抜かれたような発達した筋肉が見え、小振りながらも綺麗な形の胸がプルンと揺れ、その下の腹筋も薄らと割れているように見える。
肘と膝から先は金と黒の縞模様の毛がフサフサと生えており、その手足の先はまるで猫の手足を人間の形に近づけたような印象を受け、腰からも金と黒の縞模様の毛で覆われた細長い尻尾が伸びているのが確認でき、足の間でフリフリとしているのが見えた。
顔の形は、ツンと鼻は高く伸び、シパシパと瞬きする目は少し吊り上って勝気そうな印象を受け、血色のいいピンク色の唇は光を反射して輝いていて見える。
頭の上には毛先が黒く染まった金毛の猫耳が生えてピクピクと動き、頭髪は前髪に黒いメッシュが入った背中まで伸びた綺麗な金髪が伸び、首にはミィちゃんと刺繍が縫われたピンクの首輪がキラリと光った。
全体的に可愛いよりも美しいという印象が強く感じられるその人物は「ふぁ~ぁっ・・・!よく寝たぁ・・・。」と大きな欠伸をしながらカプセルから出て来た。
真っ裸で。
「ちょぉおおおっ・・・!?」
「おおっ・・・!?」
それに気付いた俺は、急いで自分のブレスレットの電子ストレージ内に仕舞ってあったテント用の布を取り出して、その女性の体に巻き付けた。
「びっくりした・・・!?そういえば俺の時も、出て来たときは裸だったのを忘れてた・・・!?」
カプセルから現れた人物が裸であったことに驚いた俺は、顔を少し赤く染めながらそう言葉を零す。
「というか、なんで人間の姿に・・・!?さっきまでトラの姿だったのに・・・!」
「元々この子は人型に変身できる能力を持っていたのだ。バイオニズム液での怪人化は肉体を一から作り直す、所謂再構成を行う訳だが、その際に必ず何らかの特殊能力を最低一つ得る。ディーアルナ達と戦った時になった大きなトラの姿もこの能力によるものだろうし、今のこの人間のような姿もそれだろう。また、バイオチェンジシステムを使っての怪人化であれば、ある程度の基本的な知識や常識をシステムを使って与えることが可能になる。」
「それにしては、相対した時には獣同然の様子だったけど・・・?」
「おそらく暴走状態で理性と知性が吹っ飛んでいたのだろう。過去に似たような事例がいくつかある。」
「俺の時みたいに異性の姿になっていないけど、これは?」
「怪人化した後の姿は、素体となった被検体の素養による。どのような姿になるのかは、なってみない事には分からないのだよ。君のその姿も以前我が言った通り、君の素養によるものとしか言えないし、目の前のこの子の姿もその素養によるものとしか言えんからな。」
ふむ。とブレーバーは顎に手を当てながら、目の前でキョロキョロと周囲を見回している半獣半人の姿をした女性を見る。
その仮面に取り付けられている四つ目から放たれる視線は、まるで実験の結果を確認している様にも、観察をしているようにも感じられた。
「まあ、とりあえず、そこの君。あちらに更衣室があるから、そこで服を着てきなさい。服の着方についての知識も持っている筈だろう?」
「え~・・・。」
「え~、じゃなくて。着てくれなきゃ場が落ち着かないから。」
「ちぇっ・・・。しょうがないなぁ・・・。」
話の最中に俺の手で体に布を巻かれた女性はというと、ブレーバーから出された指示に不満そうにしながら、彼が指差した調整室内に用意されていた更衣室の中へと入って行った。
それから十分くらいの間、更衣室の中からガサゴソと物を漁る音が聞こえて来るのであった。
「それでは改めて紹介しよう。猫怪人のミィちゃんだ。」
「どうも。ブレーバー様に紹介されたミィです。皆、よろしく。」
更衣室から出て来た女性――――――元拾い猫のミィちゃんは、カッコ良さ気にウインクしながら片手をヒラヒラと振った。
黒と金の柄が交差したようなビキニを身に纏って。
「ちょっと待って・・・!?なんでそれを選んだ・・・!もっとまともな服があったはずだろう・・・!?」
「なんか人間の着る服ってチクチクして痛くてさぁ。正直着心地良くなかったんだよねぇ。今着ているこれはスベスベしてて痛くないし、一番着やすかったから。」
俺の指摘に、ミィちゃんは自身が来ているビキニを触りながら、その服装を選んだ理由を答える。
「うぅむ・・・。おそらく、元はネコだった訳だから、服を着るという行為に違和感があるのだろうな。」
「イッ、イーイイー。イイイー。」(確か猫って、服とか着ちゃうとおかしな行動を取っちゃう時があるんですよね。前にユー〇ューブの動画で見たことがあります。)
「ネコは基本真っ裸だから・・・。」とミィちゃんの言葉を聞いたブレーバーと戦闘員三号が考察した。
「そんなことよりお願いがあるんだけどさぁ、姐さん。」
「お願い・・・?というか、何で姐さん・・・?」
ミィちゃんはそんな二人を無視して俺の目の前へと近づいて来ると、バッ!と頭を下げてきた。
「お願いします!どうかアタシを姐さんの舎弟にしてください!」
「なんでっ!?」
まさかのお願いの内容に、思わず叫ぶ。
「本能に任せた暴走状態だったとはいえ、そんなアタシをあそこまで徹底的にボコって倒してみせた姐さんに痺れました!」
「痺れたって、スタンバスターガンの電撃で、じゃないのか・・・?」という呟きが戦闘員三号から漏れたが、その場の全員がスルー。
「パシリでも何でもします!姐さんの為なら火の中水の中。なんならアタシの飼い主が相手に出て来たとしても、全力でブッ殺して見せます!」
「いや、それはやっちゃダメだろう!?」
「どうか!どうかお願いします、姐さん!!」
「え、えぇ~・・・。」
目の前で頭を下げながら舎弟にして欲しいと言うミィちゃんは、最終的にはこちらの足元で土下座までしだした。
それを目にした俺は、思わず現実逃避をしたくなる心境になってきた。
いや、舎弟って何でさ・・・、と。
「ふむ。そうだな・・・。」
そんな二人の様子を見ていたブレーバーは、顎に手を当てながら考える。
そして妙案が思い付いたのか、「それでは、こうしよう。」と声を上げる。
「アンビリバブルのボス権限で、ミィちゃん。君をディーアルナの直属の部下としよう!」
「はぁっ・・・!?」
ブレーバーの命令とも言えるような提案に思わず驚きの声が出た。
「本当ですか!」
「うむ!君の思いを尊重しようではないか!そして君にはアンビリバブルの猫怪人『アルミィ』の名を与えよう!今日この日から存分に名乗りたまえ!・・・・・・あっ、愛称はもちろんミィちゃんで。」
「はい!ありがとうございます、ブレーバー様!アタシは今日から『アルミィ』と名乗らせていただきます!」
ミィちゃん改めアルミィは、自分がディーアルナこと俺の部下になることに嬉しそうにしながら、シュビッ!と返事をするように元気よく片手を上げた。
「ちょっ!?本気か、ブレーバー!?」
「不服かね、ディーアルナ君・・・?」
「姐さん・・・?」
まるで勢いで決めたかのようなブレーバーの決定に対して、俺は反対意見を言おうとして、眼下でウルウルと涙目になりながら上目遣いで自身を見てくるアルミィに「うっ・・・!?」となった。
それでも言うべきことは言わねばなるまいと、こちらを見てくるアルミィから目線を逸らしてなんとか無視しつつブレーバーに問いかける。
「この子は、元々は飼い猫だったんだぞ!彼女の飼い主に対してどう説明する気だ!」
「・・・・・・あっ。」
俺の問いに、そういえば、という反応をするブレーバー。
しかしその問いに答えたのは、問い掛けられた本人であるブレーバーではなく、何故かアルミィであった。
「それについては問題ありません。アタシはあの女の元に帰るつもりはありませんから。」
「へっ?」
アルミィは膨れっ面となり、腕を組んで顔を横にプイッと向ける。
「な、なんで・・・?」
「あの女には散々な目に遭わされてきましたからね。どれだけお願いされようが、絶対に帰るつもりはないです。そもそもアタシが行き倒れたのも、その女の元から逃げ出したことが原因でしたし。」
「無理やり帰そうとするのであれば、全力で抵抗します・・・!」と全身の毛を逆立てて臨戦態勢となるアルミィ。
ハイライトの消えた死んだ魚のような目を向ける様子から、「飼い主の元に帰すつもりなら、刺し違えてでも・・・!?」といった覚悟も伺えそうであった。
「お、おおぅ・・・!?」
「イイイッ、イー・・・?」(ここまでペットに嫌われているなんて、この子の飼い主は何やったんだろう・・・?)
アルミィの飼い主に対する殺意すら感じさせる反応を見たブレーバーと戦闘員三号は、思わずビクッ!?とした。
ピーッ!ピーッ!ピーッ!
「・・・・・・ん?」
彼等がそんなやり取りをしていた時、ブレーバーが腕に着けていたブレスレットから音がなった。
鳴り響く音から誰かからの通信だと理解したブレーバーは、ブレスレットを弄ってホログラムモニターを映し出し出す。
「ふむ?戦闘員二号からの通信の様だな。皆、失礼。」
周りにいる人物達に断りを入れて、通信システムを起動するブレーバー。
すると、ホログラムモニターの画面が切り替わり、戦闘員二号の姿が画面に映し出された。
「イッ、イイッ。イー。」(どうも、お疲れ様です。ブレーバー様。)
「うむ。お疲れ様だ、二号よ。我に直通の連絡とは、一体どうしたのだ?時間的に定時連絡にはまだ早かったと思うが?」
「イッ、イー。イイイーイーイー・・・・・・」(申し訳ない、ボス。実は緊急でボスに伝えなければいけない報告が出来まして・・・・・・。)
「緊急とな・・・?」
戦闘員二号の前置きに、はて?と首を傾げるブレーバー。
「イイッ、イーイー・・・!」(ボスがお探しだった例のモノ、発見いたしましたぜ・・・!)
戦闘員二号は映像の向こう側で、シュビッ!と親指を立ててサムズアップするのであった。
後日談
「・・・そういえば、有耶無耶になってしまったけど、ミィちゃん飼い主探しはどうするんだ、ブレーバー?」
「どうするもなにも、止めるしかないだろう。流石に怪人になってしまったミィちゃんを、飼い主の元に帰すのは色々な意味で危ないだろう。」
「まあ、確かに。あそこまで飼い主のことを嫌っているのであれば、最悪飼い主をミィちゃんが手に掛けかねないしな・・・。」
「うむ。既に戦闘員一号、三号に町中に貼っていたポスターを剥がして来るように命令してある。」
「動きが速いな・・・。」
「ダミーの連絡先とはいえ、ポスターにここの電話番号を書いていたからな。こういうのは早めにやっておかないと後で困ることになりかねん。」
「そっか・・・。・・・・・・ん?なあ、ブレーバー。その手に持っている物は何だ?」
「これか?これはな、新しく用意したミィちゃんのポスターだ!・・・と言っても、もう使えないものだがな。・・・見るかね?」
「へぇ・・・。どれどれ。・・・・・・何これ?」
「フフン!どうだ。我が渾身の作は。派手であろう!」
「・・・え?いや、え?マジで何これ?いや、確かに派手だけど・・・!?何故にサンバ衣装・・・!?というか、これををミィちゃんに着せる必要性があったの・・・?
「派手であればあるほど、人々の強い関心を惹けるからな。我、頑張っちゃった!」
「・・・・・・頑張り所が違うと感じる気がするのは、俺だけだろうか・・・?」




