俺たちの意見の違い 6月3日
ケラケラと笑う、女の子の声。
あまりにも早すぎて頭が追い付かない。
目の前で、俺の両親を殺した。刀を持っていた、その刀で父の頭を貫く。
母は僕を自室のクローゼットに閉じ込めた。
あなたはここにいなさい、このままだと殺される。
幼いころおとぎ話のように聞かされた話を思い出す。
世の中には私みたいな人達が全員この世からいなくなることを願う人がいて、実際に殺しにくるのよと。
俺はそのとき、そしたら正義のヒーローが助けにくるんだよと言った。そんな記憶がある。
えぇ、そうね。
とは母は返すがきっとそんなことはないとわかってたんだろう。
母も父もこの世に存在する、悪……闇を浄化するヒーローだった。悪党を倒し、一般の人達を陰ながら守る。ヒーロー、ん?そんな夢みたいなことをほざくな?
でも
お前も化け物にあったんだろ?あんなのを倒すんだ。
カッコいいだろ?
でもさ、そのヒーロー二人は平野ユヒトに殺されたんだ、僕の目の前で
「でも、三羽人……」
わかってる、そいつも平野ユヒトなんだろ?お前を助けたのも俺の両親を殺したのも平野ユヒトなんだろ?
でも、許さない。平野ユヒトを追い詰めて殺すところなんだ邪魔するなら友人のお前でも殺すぞ?