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  サンタサンタサンタ

東城さんの泣いている理由がよく分からないまま、なんか、意外な展開に!どうなる、俺!

次の日、奇跡の様な事が起こった。俺は、いつもの様に、友達と学食に行こうとした。しかし、学校中が、クリスマスムードで意気だっている。なので、

「わりいな。今日は、彼女と飯食うんで。ヨロシク。」

「え。」

「おっと、今年は食べる相手いるんで。」

「ええ...。」

次から次にみんなが去ってゆく。そして、仕方なく弁当を買ってきて、教室の席に着いた。すると、なんと、この教室をよく見てみよ!俺の他に、独りの奴がいる!!それも、あの、東城だ...!!!!

そういえば、彼女は、友達がいないわけではないが、特定の人とはあまり付き合っていない。でも、あの美貌の持ち主と言うのに、彼氏一人いないとは...なんたることかっ!

「いや、待てよ。」

ちょっと遅れて迎えにくるかもしれない。っでも、っでも。話し掛けたい。でも、でも....

...だああああああ!!!!!!

「よし。」

俺は、静かに立ち上がり、息を整え、自然に自然に、ものすごーく自然に話し掛けた。

「東城、さん。隣いい?」

チッ、噛んだ...。 東城は、少しためらい、うなづくと、少し端に避けた。なんだか、大人しい彼女のせいか、昨日見た表情が妙に重なる。まあ、仕方ないか。多分、今日もまた昨日の事を引きずっているであろう。でも、何があったんだ?気になった。でも、ここは、まだ慎重に。。。

「あー、今日も寒いね。」

「そうですね。」

「夕方雪だってよ。今日の天気予報見た?」

「えぇ。ホワイトクリスマスですって。」

何となく素っ気無い返し方だった。だけど、ひるまんぞ!

「そうか。クリスマスか。」

俺は、ちいと苦手な話題だと思った。

「俺さ、あの、聞いてくれる?」

「はい。」

「あのさ、毎年毎年さ、あの、ケーキ屋知ってるかな?『ラ・メゾン・デュ・ボワーズ』ってところで、チラシ配ってんの。クリスマスくるたんびに鬱なんだよ。サンタの格好してさ、彼女がいなくて毎年辛い辛い...ほんと、もう...。」

東城を見た。ドキッとした。かなり冷たい目線で、『それが、なにか?』と、言いたげな目だった。やばい。多分、いや、きっと、昨日泣いていたのは、彼氏かなにかに振られてんだろう。怖っ。

「は、ははは。ごめんね。こんな話して。」

「いいえ、私もなんです。」

またまた心臓がドキッとした。(米国風に言えば、サンプサンプ那訳:ドキドキって、感じ。)

「見てたんですね。昨日。」

「え、あ、う、うん。」

東城は苦笑した。そして、次の瞬間、信じられない言葉が飛び出た。

「今日...今夜、空いてる?」

えええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!?俺は、考えずに、即、

「バイトが終わったら、がら空きだけど?」

と、返した。この言葉を、言い返した俺の脳内は、今までにないくらい、大パニック!1000回くらい、『やべえ!』を繰り返していた。

「じゃあさ、バイトが終わったら、『ローズ・ホテル』に来て。場所、分かる?」

「え、お、う、あ、う、うん。」

俺は、いやらしい方向を次々に脳裏に巡らせていた。今日の帰りに薬局で(マツキヨ)コXXXム買わなきゃ...。 しばらく、勉強についての雑談をしたあと、メアドを交換して別れた。




午後9:30 12月24日『ベリー・ローズ』のホテル前。多分、『ローズ・ホテル』とは、ここの事だろう。町は、クリスマスで、いっそう盛り上がっていた。俺は、サンタの格好の頭の部分以外下がそのまんまで、やってきた。町のカップルを引き離しながらここへ来る途中、恥ずかしさはなかった。東城の事、それだけで頭がいっぱいだった。まあ、この季節だし、このイベント中だし、この格好で歩いても珍しいだけで、怪しまれはしないだろうからな。

そして...

「ごめんなさい、待たせた?」

俺は、首を横に振った。

「そう。ならいいけど、クリスマス空いてるから、手伝ってくれるかなと思って。ごめんね。ホテルなんかに呼び出しちゃったから。」

え?どうゆう事なの?

「今夜は、大変だわ。港周辺の子供達の担当なの。さ、いきましょ。あ、それに、丁度良かった。その格好で来てくれて嬉しい。」

「え。待って。何?なんなの??」

「あ。いっけない。言い忘れてた。私は、サンタクロース。さあ、プレゼントを配りましょう。」

まってくれ!予想外すぎるぞおおおおおおおおおお!!!!

 




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