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光と影

光と影

作者: anna
掲載日:2026/02/15

舞台は2060年の新日本連邦と呼ばれる国。


そこではAIが社会を管理し、

人々は「最適な人生」を与えられている。


離島に暮らす少女ジョアンは、

裕福な家庭に生まれ、何一つ不自由を感じたことがなかった。

欲しいものはいつでも手に入り、輝かしい未来も約束されている。


それでも、どこか満たされない毎日をおくっていた。


そんなある日、彼女は知ってしまう。


この国の本当の姿を…。

ー「最適化された幸福」それは、本当の自由と呼べるのだろうか。ー


2060年、日本は静かだった。

 人口は8700万人を下回り、その4割が65歳以上。

 自治体は統合され、47あった都道府県は23の地区に再編された。

 無駄は削られ、効率は上がり、犯罪は減った。

 国は、かつてないほど“安定”していた。


 行政の多くはAIによって最適化され、

 政策は感情ではなくデータで決定された。

 首相は20年以上変わらない。

 失言も、汚職も、ない。

 国民の支持率は高く、誰もが、こう言った。


 「この時代が一番幸せだ」と。


選択肢が減ることは、負担が減ることでもある。

 住むエリアは世帯収入によってランク分けされ、

 仕事は政府が作った適性分析診断が決める。

 購買履歴が幸福度を予測し次に何を買うべきか消費者に提示する。

 人々は、自分に最適化された情報の中だけで生きる。


 それは管理ではない。

 “合理化”だと説明された。


 そして多くの人が、それを受け入れた。


 しかし、

 もし影が光を知り、

 光が影に出会う時、


 この静かな国は、揺らぎ始める。




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