序章
(創作の)パンツ脱ぎます。
俺は嘘つきだ。今まで何十人という人々を騙してきた。
そして、自分をも騙した。自分が神であると。
しかし、それは違った。
神に嘘をついた。
天は人々を皆平等にお創りになられたのだ。
嘘をつくのは神様にだけじゃない、君にもだ。
そう、そこの君、君だよ。
俺は単に自意識過剰の勘違い野郎だったのだ。世界・この世は自分を中心に廻っているのだと勘違いしていた。
ここでは言えないが、根拠もある。
それは小学二、三年生の頃だろうか。
俺は、ある、気の弱い少年の家でその少年と自分と、自分の友達二人を連れて、計、四人で、カードゲームで遊んでいた。
最初は和気あいあいと遊んでいたが、
俺の悪友のひとりが、何も言わずに気の弱い少年が目をそらした隙に、カードを盗んだのだ。
二人目の悪友も悪ノリして少年の目を避けて、カードを奪った。
そして、その二人は「お前もやれよ」と言わんばかりに、俺の方へ視線を向けてきた。
嫌でしょうがなかったし、気持ちも咎めたのだが、自分も悪友達の圧力に勝てず、カードを盗んだ。
そして、バレないまま玄関を出た。
しかし、ここで俺は良心の呵責に耐え切れず、
悪友達が「やめとけよ、バレるじゃん」
と言うのも聞かず、
玄関の外に取ったカードを置いてきた。
せめてもの罪滅ぼしのつもりだった。
その後―
何のお咎めも無く、その少年は別の小学校に転校していった。
それから、俺は、その事件のことなどまるで忘れて中学、高校と進学し、
遂には社会人になっていた。
しかし、社会に出てからというもの、やることなすことがことごとく上手くいかず、現実の壁に突き当たっていた。
「なんで俺だけ……」
「神様なんているのかよぉっっ!」
と俺は家のソファーで天に、それこそ、神様に向かって叫んだ。
すると―
「………」
何も起こらず、絶望に明け暮れる俺だった。
しかし、そんな俺にある日、奇跡、人生一発逆転が訪れる…。
それこそ、あの幼き日のせめてもの善行が幸いした出来事だった。
悪い。今回はここまでしか書けない。