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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
917/945

難色

楢沢榮一

「キミが見習いの君嶋くんだね」

君嶋葉瑠

「はい。よろしくお願いします」

楢沢榮一

「言っとくけど、ウチのシェフ、気難しくて難色示す人だからよろしく」


彩鳥シェフ

「キミが君嶋くん? 取り敢えず、俺が言っていく食材持ってきて。時間ないから早くね」

君嶋葉瑠

「わかりました」

彩鳥シェフ

「レモン色のパプリカ」

君嶋葉瑠

「はい」

彩鳥シェフ

「形悪いな。どれでもいいわけじゃないから。まぁ、次、栗色のゴボウ」

君嶋葉瑠

「はい」

彩鳥シェフ

「遅いなぁ、次、桃のサクランボ」

君嶋葉瑠

「はい」

彩鳥シェフ

「ぶどうのエビ」

君嶋葉瑠

「はい」

彩鳥シェフ

「違うっ」

君嶋葉瑠

「え?」




彩鳥シェフ

葡萄(ブドウ)色のエビじゃなくて、葡萄(エビ)色の葡萄(ブドウ)だってんの」


君嶋葉瑠

「難っ、色」

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