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極紅彩宝石箱  作者: 泉柳ミカサ
910/945

深い話

飲み会にて


真部凛菜

「え、センパイは奥さんとの出逢いはどうだったんですか?」

和琴劉一

「聞いちゃう? 中々、深いよ」

真部凛菜

「本当ですか、ぜひ聞かせてください」

和琴劉一

「都内で出逢ったんだけど、朝、通勤ラッシュに改札口で絡まれてたんだよ」

真部凛菜

「え、奥さんですか」

和琴劉一

「いや、駅員さん」

真部凛菜

「へ?」

和琴劉一

「奥さんが駅員にやっかんでたんだよ。何でもチャージ式定期で揉めててさ。ほら、関東は初乗りチャージしてないと改札入れないだろ。でも、関西は一円でもチャージしてたら入れるらしいんだ」

真部凛菜

「そ、それで」

和琴劉一

「何で前払いなんだよって啖呵切る彼女に一目惚れしてさぁ」

真部凛菜

「え、それのどこが深い話なんですか?」




和琴劉一

「ほら、そこ大江戸線でさぁ」

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