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ロックな夜
蜷川
「お疲れ、今夜どうだ? 今日にぴったりのいい店あるんだよ」
東沼
「ホントですか、是非」
東沼
「へぇ、こんなバーあったんですね」
蜷川
「そうそう。バーって聞くと静かなイメージだけど、ここはBGMが基本ロックだから賑やかなんだよ。たまにはいいだろ、こういのも」
東沼
「そうか、今日ロックの日ですもんね」
蜷川
「さぁ、飲もうか。マスター、バーボン、もちろんロックでね。お前は?」
東沼
「自分も同じので」
蜷川
「おっ、わかってるねぇ。でも、無理すんなよ」
東沼
「はいっ」
蜷川
「いやぁ、飲んだ飲んだ。出るか、マスターお会計」
マスター
「6900円になります」
蜷川
「おっ、ロックだ。何か、いいな」
東沼
「ですね」
蜷川
「でも、そんな飲んだかな」
東沼
「ロックになるよう、水増ししてるんじゃないですか?」
蜷川
「おいおい、それじゃあ水割りじゃねぇか、ってか笑」
東沼
「これがホントのロックでもねぇって、ハハハ」




